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59話 激怒


「それにしてもえりなちゃんがついてきたなんてね、まぁ健ちゃんについてくるなって言われてもあの子の性格上絶対まだ尾行してるよ?」

「俺もそう思ってたよ。 でもそんなの関係なしに楽しもうぜ? あそこまで言ったんだ、仮に尾行してても出てこれないさ」

「そうだね! 健ちゃんナイス!」



その後俺達はデパートに着き花蓮の長い服選びに付き合う事になった。 こんなのは響紀とたまに買い物行ってて付き合わされた事が結構あるから慣れてる。



花蓮はそれに可愛いから何を着ても合うな、夏になるので花蓮はワンピースやら何やら試着して俺に無邪気に聞いてくる辺り裏表のないような良い子に見える。



「健ちゃん、夏休みになったら海行こうよ? だから水着も一緒に見てくれる?」

「ああ、勿論」



そして後ろからえりなの気配を感じつつ俺達は水着コーナーに入る。 花蓮から少し離れ際どい水着とかあるなぁと思いつつ見ていると手を引かれ試着室に連れて行かれた、こんな事するのは…… と思いそいつを見るとやはりえりなだった。



「おい、えりな!?」

「しー! やっと捕まえた!」



えりなはそう言って試着室からこっそりと花蓮の様子を伺う。



「よし、まだ花蓮ちゃん気付いてないわ。 私と一緒抜け出すわよ!」

「はぁ?」



俺に有無を言わさずえりなは花蓮に気付かれないように試着室から俺と一緒に出て水着コーナーを抜け出す。



そして反対側の本屋の方へと向かった。 こんな事して大丈夫なのかよ? えりなは勝手な奴だから良いとして俺の身が不安だ。



「まったく、何2人して水着コーナーなんかに行ってるのよ? それに健斗ったらあんなエッチな水着なんか見て。 ああいうのが好きなの? そんなに好きなら私が着てあげようか?」

「バカ! そんなんじゃない。 ただ水着コーナーぐるぐる回ってただけだろ!」

「へぇ? まぁいいわ、花蓮ちゃんとは十分楽しんだでしょ? 今から私とデートよ」

「何無茶な事言ってんだよ? 花蓮はどうすんだよ? 今頃探してるぞ!」



なんだか花蓮は本当に楽しそうだったからこんな形でおじゃんにしたらマズイ気がする。 しかもえりなと一緒だと尚更…… ていうかえりなが尾行してるの花蓮も知ってたから俺が消えたのもえりなのせいになってるかもな。



「えりな、さっさと俺から離れて帰った方がいいんじゃないか? お前がそのまま尾行してるの花蓮も知ってるぞ?」

「そうね、このデパートにいるのは少し良くないわね…… じゃあどこか他の場所へ行きましょう?」

「そういう事言ってるんじゃないんだけどな」



えりなは俺の手を引き花蓮に注意しながら駐車場の方へと出た。



「健斗、なんだか楽しいね! こっそり花蓮ちゃんに隠れてこんな事してるのって」

「どういう神経してんだよ? 」



車の陰に隠れてえりなは俺を引き寄せ体を密着させた。 えりなの胸の辺りに顔を押し込まれえりなの心臓がドクドクと脈打ってるのが聞こえる。



なんだかんだ言ってこいつも花蓮に見つからないか緊張してるんだな…… てかどうしたものか。 このままえりなについて行ったら事が大きくなるしなぁ。



「健斗、私ともデートして…… ね?」



えりなは俺に珍しくお願いするような態度でそう言った。 まぁ上手くやるにはえりなともデートくらいしておいた方がいいかな…… そう思った時。




「見つけた……」



声の方を向くと少し息を乱しながら暗い瞳で俺とえりなを見据える花蓮の姿があった。 怒ってる…… 普段俺にそんな顔を見せない花蓮が明らかに怒っていた。



「か、花蓮ちゃん」



俺を抱くえりなの腕が痛いくらいに強くなる。 えりなも若干顔が強張っている。



「私から健ちゃんを盗む気? ねえ?」

「健斗は私のよ! 勝手に花蓮ちゃんのものにしないで!」



いや、誰のものでもないし…… 俺の気持ちは相変わらず無視かよ。 とか思ってる場合じゃないよな、もう修羅場になっちまった。



「へぇ? えりなちゃんのものなの? 私に黙って健ちゃんを連れ出しておいてよく言えたね、その手がいけないんだね? 」



花蓮はそう言うとえりなの髪を掴み強引に俺から引き離す。 ブチブチと髪の毛が抜けえりなは悲痛な顔をする。 髪の毛を掴んでいる腕をえりなが抑えようとすると逆にえりなの手首が掴まれ背中側に捻り上げられる。



「あうッ……」

「折れちゃえ」

「え!?」



花蓮の目を見た瞬間本気だと思った俺は急いで花蓮の腕を掴んで止めた。



「花蓮やめろ! こんな事したら只事じゃなくなる!」

「あ、そっかぁ。 そうだね! じゃあ健ちゃん、こんなのは放っておいて続き行こう?」

「きゃあッ!」



花蓮はえりなをドンと突き飛ばし一瞬で表情を笑顔に変えそう言った。 これが花蓮なのか……? 俺は少し背筋に寒気が走ったがデートを邪魔されよりにもよってそれがえりなだったからと思う事にした。



えりなはその後地面にうずくまっていたが俺が大丈夫か? と言うと言葉なく頷きその場から去って行った。 あいつ大丈夫かな? デートが終わったらえりなの様子でも見に行くか……





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