表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/152

50話 ダメ押し


花蓮とのキスした事が頭から離れないまま放課後になった。 花蓮には頬やおでこにはキスされたけど遂に口で……



別に好き同士なんだからやっても不思議ではないと思うだろうけど女の子とキスをした、それだけで経験がない俺はとんでもない事をしてしまったと思っていた。 でも嫌だったからこんな事を考えているんじゃない。



逆に俺は嬉しかったんだ、そして花蓮の唇が離れた瞬間残念に思った。 もっと花蓮の感触を感じていたい、そんな事を思っていたんだ。



唇に手を当てこの手が花蓮の唇だったらと自分でも気持ち悪いなと思うよな事を考えていると保健室の扉から俺を見ている花蓮の姿を見つけた。



ヤバッと思い咄嗟に口に当てていた手を離す。 すると花蓮がこちらに近付いてきた。



「健ちゃん今何してたの? やっぱり嫌だった?」

「いや、そうじゃなくて花蓮とキスしたのがまだ信じられなくて……」

「そっか、そういう事ね」



花蓮はベッドに寝ている俺に跨り俺の体を両脚で押さえ首に腕を回してもう一度キスをした。



静まり返る保健室で俺の心臓の音が無性にうるさく聞こえる。 そして花蓮の腰が浮き重ねる唇が一瞬離れたと思ったらまた口を花蓮の口で塞がれる。



そして花蓮から甘い吐息が聞こえてきたと思ったら突然廊下の方から足音が聞こえて花蓮は離れた。 保健室の先生が帰ってきたのだ。



先生が俺と花蓮をはぁと溜め息を吐きながら見る。



「保健室はもう閉めるからあんた達ももう帰りなさい?」

「は〜い、じゃあ帰ろうか? 健ちゃん」



花蓮は顔を赤くさせながら俺にそう言った。 さっきまで俺の唇に触れていた花蓮の唇を見つめ俺は頷いた。



校門を出てえりなの家に向かう最中花蓮は俺をチラッと見る。



「健ちゃん、そんなに見つめられると私もちょっと恥ずかしい……」

「え!? あ、ごめん! そんなつもりじゃ……」



俺が花蓮の唇をずっと見ていたのが花蓮にわかったのか先程の俺と同じように花蓮も唇に手を当てそう言った。



「えとさ、俺さっきも言ったように初めてでさ」

「……うん」

「花蓮はそういう事って結構慣れてるのかな? って…… ほら、花蓮ってかなりモテるし、実際前に何人かと付き合った事もあるだろ? それに上野とかともこんな事してたのかなぁって」

「正直に言えばあるかな。 私も初めてが健ちゃんだったらよかったなって思うよ?」



花蓮は胸に手を当て申し訳なさそうにそう言う。 だよな、花蓮みたいに可愛い子がしてないわけないよな。



「でも上野君とはキスは一度もしなかったな。 手を繋いだくらい……」

「そ、そっか。 上野とはしなかったんだな」

「うん」



上野としなかったからなんだと言うんだ? と思うが俺はなぜか少しホッとしていた。 なんなんだろうこの感情は?



「私本当に好きって思える人しかこんな事しないから。 当たり前だけどさ、でもキスでこんなに緊張したのは健ちゃんが初めてだよ、嘘じゃない」

「俺で緊張? 逆に俺の方が物凄く緊張したよ」

「健ちゃんの事こんなに好きなんだなって改めて思って…… だから保健室でもっとって思っちゃって危なかったぁ」



花蓮ははぁと溜め息を吐いて胸を撫で下ろす。 花蓮でもそういう事ってあるんだなと思った。



「それにいきなりキスしちゃって健ちゃんも嫌がってないか凄く怖かったよ〜! さっきも口に手を当ててたから私やっぱり嫌だったのかと思ってさぁ」



花蓮はホッとしたように俺の腕に巻きつく。 今は先程の妖艶な花蓮ではなくいつもの可愛らしい花蓮に戻っていた。



あのままいっていたら俺と花蓮はどこまで…… なんて考えていると更に思考の泥沼に嵌りそうなので一旦そこは頭から離しすっかり忘れていた花蓮にジュースを奢ると言うのを思い出し道端にある自販機を見つけたので花蓮に何飲みたい?と聞いた。



「ん〜、健ちゃんが飲みたい物を私も飲みたい、2人で1つでね!」

「え? それでいいの? 」

「うん、むしろそれがいい!」



花蓮がそう言うならと俺はブラックコーヒーを押した。 そして花蓮に渡すとそのまま手を押された。



「健ちゃんがお先にどうぞ? 私は残りでいいから」

「それだと奢った意味が……」

「いいからいいから!」



俺は花蓮のお言葉に甘えて半分ほどコーヒーを飲んだ。 あ、これ間接キスになっちまう…… てかキスまでしといて間接キス如きに何を戸惑っているんだ? これだから童貞はとか思われないように自然に花蓮に残りのコーヒーを渡す。



「ありがと! フフッ、なんかまたキスだね。 間接だけどさ!」



花蓮も同じような事考えてたのかよ。 そして花蓮は残りのコーヒーを飲んだ。



「なんかさっきの事頭によぎってブラックコーヒーなのに甘く感じるね!」



そう言って花蓮は微笑むが俺は飲んでいる最中は間接キスやなんやらで甘いどころか何も味を感じなかった。



そしてえりなの家の近くになり花蓮は確認してきた。



「いい健ちゃん、さっきの事は2人だけの秘密だよ? 私が真っ先に約束破ってるから何偉そうにって思うかもしれないけど」

「大丈夫だ、言ってしまったら確実に修羅場だ。 俺は黙ってるよ」



えりなの家の前に着くとえりなは当然窓から見ていたので玄関の前まで来るとガチャっと玄関が開いた。



「いらっしゃい健斗! それと…… 邪魔者1人。 本当に来ちゃったのね」

「えりなちゃん失礼! まぁお友達同盟があるから変な事はくれぐれもしないように!」

「なんであんたにそんな事を言われなきゃいけないのよ……」



俺は上手く誤魔化せるだろうか?





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ