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39話 花蓮の存在


「健ちゃん夕焼け綺麗だね、ずっと2人でこうしていたいね」

「あれ? もうこんな時間なんだ」

「あっという間に時間過ぎてくね。 健ちゃんを家に帰したくないなぁ、でもこんな時間だし…… 帰ろっか?」

「え? もう?」



俺は花蓮に膝枕してもらっていた。 昨日はえりなに膝枕してやったのにな、というか俺はこんな事をしていていいのだろうか? だけど花蓮の天使のような微笑みを見ていると本当にそんな些細な事どうでもよくなる。



帰ろうか? そう花蓮に言われた俺は正直もっと花蓮と居たいと思ってしまった。 えりなと沙耶は拘束してでも一緒に居ようとして嫌気がさしていたのに今度は俺が花蓮を帰したくないって思うって…… 俺はとても花蓮に惹かれている。



「仕方ないなぁ、じゃあ健ちゃんが寂しくならないようにおまじない」



花蓮の髪が俺の顔に触れたと思ったら花蓮は俺のおでこにキスをした。 キスをした花蓮の顔はほんのりと赤面していた。




「これが…… おまじない?」

「うん、おまじない。 私だって恥ずかしいんだから…… 今はこれが限界」

「花蓮…… 」

「はい、今日はこれでお終い」



嘘だろ? もうちょっと一緒に居たいのに…… そんな花蓮は俺を見て優しく微笑み「明日も会えるしまたこうしてあげるから」と言った。



そして学校の別れ際……



「じゃあ健ちゃん、今日は寄り道しないで帰りなよ? 花蓮ちゃんとの約束だぞ!」

「ああ、わかってるよ」

「じゃあまた明日、健ちゃん好きよ」

「俺も……」



そう言って帰って行く花蓮を姿が見えなくなるまでずっと見守った、時折花蓮は振り返り手を振ってくれた。 花蓮なんて可愛いんだろう……



俺は沙耶のお見舞いなんてのはすっかり頭になくなってそのまま家に帰る。 そして花蓮と一緒に居た時から何回か携帯が振動していた事を思い出し携帯を見ると沙耶とえりなからだった。



花蓮じゃないのか…… はっきり言ってガッカリした。 だけど仕方ないので沙耶に電話を掛けた。



「沙耶、今日は行けなくてごめんな。 用事があって行けなかった」

「用事って何…… ? 健斗君が来てくれると思って楽しみに待ってたのに。 あっ! ごめん、こんな事言われると嫌だよね。うん、用事があったんなら仕方ないよね……」



こんなやり取りうんざりだ、花蓮だったらきっとこんな事言わない。



そして沙耶と話していると着信があった。 もしかして花蓮が? と思い俺は沙耶との電話を早く切り上げたくなってきた。



「本当にごめんな沙耶、次は必ず行くからさ、寂しい思いさせてごめん」

「うん、私こそごめんね健斗君。 図々しい事言っちゃって」



沙耶との電話を早々に終わらせて誰から着信が来たのか確認するとまたガッカリする。えりなからだった、そしてお前とは昨日お見舞いで会ったのになんだよ?と思い無視は出来ないので電話を掛ける。



「健斗、今日学校どうだった? あのクソ女に何か変な事されなかった? 」

「されるわけないだろ? か…… 新月はそんな事するような奴じゃないんじゃないか?」

「え…… ? 何それ? 今から会えない? ねぇ健斗!」

「ごめん、疲れてるんだ。 明日お見舞いに行くから」



危ない、えりなの前で花蓮と言う所だった。 えりなは最初から疑っているから注意しないと……



「健斗、じゃあ私今から健斗の家に言っていい?」

「まだ傷治ってないだろ? それで来たらうちの家族もビックリするからやめといた方が……」

「だったら健斗外に出て来てくれる?」

「悪い、今日は本当に疲れてるんだ」



ああ、いつまで続くんだこの会話…… それに花蓮は電話とかメールくれないのかな?



「俺は大丈夫だからさ、えりなも怪我してるんだから無理しないでくれよ?」

「あ…… うん、わかったわよ。 私もしつこかったね、でも健斗が心配なのよ?」



前のえりなならこんなに聞き分けは良くなかっただろう、それにもっとキツい言い方だった。 だけどえりながこんなに態度が変わっても花蓮の事を考えるだけでえりなの些細な変化なんて花蓮の笑顔を思い出すと花蓮一色になってしまった。



「じゃあ今日は大人しくしてるから明日待ってるからね? 約束よ?」

「ああ、また明日」



電話を切り携帯を見つめるが花蓮からの連絡は一向に来なかった。 俺は自分から連絡しようかと思ったがウザいと思われるかな? と思って連絡出来なかった。 花蓮にキスをされたおでこを触る……



寂しくならないようにおまじない? なんだか余計に寂しい、 早く明日にならないかなと思い俺はその日早めに就寝した。





そして翌日いつもの通学路を通り学校へ向かっているとえりなの家を通る。 昨日もそうだが今日も俺が通っているの見ているのかな? と思いチラッと見ると2階の窓からやっぱりえりなが俺を見ていた。



「健斗ーッ! 今日来なさいよ!」



そしてえりなは俺が見えた瞬間窓を開けそう言った。 朝から大きな声で言うなよ、目立つじゃないか…… 俺は返事はせずに手を振ってわかったと合図をするとえりなはわかったという感じで俺に手を振った。 だけど俺の心は花蓮の事しか考えていなかった。





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