表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/152

33話 大喧嘩


俺が日々野にトドメの一撃を食らう前にえりなが駆けつけてくれた。 ずっと後からついてきてたのか?



「ああッ! 健斗君、あれがストーカー! 私のストーカーよ! いつもいつもいっつも私の邪魔をするの、そのせいで健斗君と私がどれだけ傷付いたか」




えりなを見た途端急に日々野は怯え始め俺にそう言う。 何言ってるんだ日々野? あれはストーカーじゃなくてえりなじゃないか……



「地味子、こんなやり方しかできないなんてね、あんた大好きな健斗にこんな事して平気なの?」



えりなはそう言うがお前全く人の事言えないだろ? むしろお前の方が酷かったわ。



「うるさいッ! 私が健斗君をどれだけ好きだったか…… 美咲さんが健斗君に出会う前から私はずっと健斗君が好きだったの!」

「いつ好きになったなんて関係ないわ。 私は私で健斗が好きなの、だからあんたの気持ちなんて考えてあげない。 私だって真剣に健斗の事が好きなんだから!」

「健斗君から好かれてもいないくせにッ!」

「これから好きになってもらうんだから!」



日々野はスタンガンをえりなに構えて威嚇するがえりなはお構いなしに日々野に迫る。



「来ないでよ! なんで来れるの!? 美咲さんだってたたじゃ済まさないんだから!」

「やってみなさいよ? 私があんただったら躊躇なんかしないわ」

「美咲さんなんか私の前から消えちゃえッ!」



日々野ももう我慢出来なくなりえりなにスタンガンを浴びせようとした時えりなが日々野の顔に向けて何か浴びせた。



「え?! いたッ…… 」



えりなはいつの間にか砂を握っていたのだ。 日々野の目に見事に命中して怯んでいる隙にえりなはスタンガンを持っている手を掴んで壁に日々野の手を叩きつけた。 スタンガンを持っている手が弛み日々野から取り上げる。



「だから言ったじゃん? こういうのは躊躇したらダメなのよ? やる時は相手を殺す気でやらないと。 で次は何出すの? カッター? それともナイフ? もしかして酸とか?」

「…………」

「え? もう何も持ってないの? やっぱり地味子よねぇ…… いいよ? 私が嫌いなんだったら掛かってきなさいよ、私も素手で相手してあげるから」



そう言うとえりなはいつも持ち歩いている危ない凶器を放り投げた。 それを見た日々野はえりなを睨む。 だが一瞬俺の方を向き悲しそうな表情を見せる。



「ほら? 来ないの? 私にしたい事いっぱいあるでしょ?」

「う…… うああああッ!」



日々野は声をあげてえりなに飛び掛かりえりなはそれを正面から受け止めてお互い地面に倒れもみくちゃになる。 もう服が破けようと下着が見えてもお構いなしという感じで2人は絡み合う。 お互い髪を掴んで引っ張りながらの喧嘩は見ていて痛々しい…… お互い決め手に欠けるのか髪がブチブチ抜け服もヨレヨレでこれ以上見てられなくなり俺が止めに入ろうとすると……



「健斗は来ないでッ! これは私とこいつの問題なの!」



そう俺に言った瞬間えりなが日々野に猛烈なビンタを浴びせられた、えりなの顔が横に弾かれる。



「余所見してていいの? 美咲さん」



日々野は更にもう一発ビンタをえりなに浴びせた、加減なんて全くない。 えりなの口元からは血が滲んでいた。



「いったいわねッ!」



えりなも負けじと日々野をビンタする。 お互い一歩も引かない。 日々野はえりなの腹を蹴飛ばしえりなの体が弾かれる。



「美咲さんなんて! 美咲さんなんてッ!」



そのまま弾かれたえりなに馬乗りになりえりなを集中的に殴る。 しかも全部顔狙い…… えりなはいつの間にか日々野の猛攻に受け身だけになっていた。 どうして反撃しないんだ?



だが日々野はそれでも止まらずずっとえりなを殴り続ける。 どれくらいそうしていただろう? 日々野は疲れたのか段々と拳が遅くなっていき遂に振り上げる拳に勢いが消えた時泣き始めた。




「グスッ…… ひぐッ…… 美咲さんなんて…… 美咲さんが居なかったら……」

「もう終わり? やっぱり地味子ね……」



そんな事言ってるえりなの顔は結構酷かった。 信じられないくらい殴られてたもんな…… 口は切れ、頬は痣が出来、片目も腫れていた。



「どうして…… ? どうしてよッ!」

「スッキリさせてあげようと思ってね、ずっと私にこうしたかったんでしょ? 満足した?」



そう言った瞬間日々野は最後の力を込めて思い切りえりなをビンタした。 バッチィィンと今までで1番大きな音だった。



「痛い…… 地味子のくせに。 今までで1番痛かった」

「こ、このッ!」



日々野がもう一度えりなにビンタを放とうとしたが俺は流石にもう止められようと見ていられなかった。



「日々野、もう止めよう? これ以上やったらいくらなんでも可哀想だ、えりなも、そして日々野も……」

「健斗君……」



俺を見上げる日々野の顔や服もえりな程じゃないが結構酷い。 俺は日々野を抱きしめた。



「ごめんな日々野。 日々野の気持ちをわかってやれなくて…… 苦しかったよな? もしえりなで足りないんだったら後は俺にしてくれ。 なぁ? 沙耶……」

「うぅ…… うああ、うわぁぁあんッ! 健斗君、大好きなの…… グスッ、私、私健斗君の事後から出てきた美咲さんや新月さんに取られるのが嫌で、嫌でッ」

「沙耶、だからってこんな事しちゃダメだよ、俺が沙耶をこんなにしちゃったのに虫が良いけどまた前みたいなちょっとドジだけど優しい沙耶に会いたいよ」

「………… うん、ごめんなさい。 ごめんなさい……」



えりなはよろよろと立ち上がった。 途中からずっと日々野こと沙耶に殴られ続けていたので酷い有様だ…… 髪はぐちゃぐちゃ、顔は言わずもがな、服もボロボロ、肩の辺りなんか破れかけて下着が見えていた。 改めて沙耶は全く手加減なしだったというのがわかる。



「もういいわよね? 私帰る」



余裕そうにしていたえりなは結構ダメージがあるようでふらつきながら歩く。



「待てよえりな。 送ってくよ…… というよりうちで手当てしてけよ? それに沙耶も」



沙耶はこくんと頷いた。



「私はいいわよ、あんまりこんな顔健斗に見せたくないし……」

「ダメだ、えりなも一緒に連れて行くからな? 沙耶」

「うん…… 」

「ほら、えりなも行こう」



嫌がるえりなを俺の家に沙耶と一緒に連れて帰った。 運良く? 家には誰も居なかった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ