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22話 えりなの悩み


私は悩んでいた。 悩みのタネは上野君と足立君。 私は足立君を特別な協力者だと思っていた。 あんな所であんなタイミングで私を見つけてくれたから。 でもただそれだけだった。 本当にただの特別なだけ。 それ以外の感情なんてないと思った。



だけど足立君に協力してもらってから少し経つと私は言ってる事もやってる事もめちゃくちゃだった。



上野君の事は足立君と知り合う前から大好きだ。 カッコいい彼に優しくしてもらって私はそれから上野君の事を想うようになった。 だけど花蓮ちゃんという邪魔者に上野君を取られてしまった。 まぁそれは足立君にも話した通り。



だけどそれからしばらくして足立君が上野君へ私を売り込むアピールにあまり勤しんでいる様子が見受けられないのでイライラしていた。 まぁ彼からしたら迷惑だったろうけど私には時間がないから足立君のそんな気持ちなんてどうでもいい。 自分優先、私の幸せの為に足立君をこき使って用済みになったらさよならポイのつもりだった。 強引な手を使って更に従わせようと思った。 特別とか言ってて笑っちゃうよね。



だけど流石に私も協力してくれた足立君をただポイ捨てしようとは思ってない。 足立君の事を好きな地味女を見つけたから。 足立君も好きな人が出来て恋をすれば私の気持ちがわかるかな? という考えもあって地味子とくっつけようと思った。



地味子はやっぱり行動も何もかもが全て地味で私は地味子にもイライラした。 恋してんなら自分が幸せにならないと意味ないじゃん? バカなの? と思って地味子をいじめるついでに足立君に接しやすいように私なりにハッパをかけた。




効果があったのかどうかわからないけど少しあの2人は接近したような気がした。 まぁこれでいっかと思い足立君もこれから精々私の幸せの為に頑張ってねと思ったけどやっぱり足立君は足立君。 たまに役に立つけど普段は使えないのは変わりなかった。



しかもなんか地味子と仲良くしているのを見て妙に腹が立つようにもなった。 あ…… これ失敗したかもと思ってしまった。 特に協力的になったわけでもないし何より何故か更にイライラする。




そして気付いた。 あれ? 私って上野君と足立君どっちの事をいつも考えてた? 上野君はもちろん好き、だけどどうして足立君の事もこんなに気になるの? 足立君に対してはイライラとか使えないとかバカとしか思わないけど足立君の事を考える比率が日に日に多くなっていった。



しかもそれが嫌じゃない、だから嫌。 何を言ってるのかわかんないけど嫌なのよ…… 私はいったい何をしてるの? てか何をしたいのか自分でもよくわからない。



だから足立君を見ると不機嫌になってしまう。 そして足立君に悪態を吐く。 別にそれで足立君が嫌がっても私には関係ない。 足立君の気持ちなんてどうでもいいし足立君がどうなっても知ったこっちゃない、そう思おうとした。



以前花蓮ちゃんに唆されようとした時だって足立君に裏切った時の報復として怖い思いと痛みを味あわせてあげようと私は家庭科室からハサミを持ち出し彼を傷付けようとした。



私を裏切るなら裏切られた時の私の心の痛みと同じくらいの痛みを足立君の体に刻み付けようと思って。 地味子に邪魔されたけど……



でも何でそこまでして足立君を気にしているんだろう? 地味子のせい? 花蓮ちゃんのせい? いや、足立君のせいだ。



だって足立君が私の心をイライラさせてるんだもの。 そんな気持ちで野外演習で上野君と結ばれて足立君なんてやっぱり私をただイライラさせるだけの存在だったって思おうとした。



やっぱりその間も足立君には腹が立ち続けた。 そして肝試しで足立君と一緒になった時は上野君じゃなくて足立君でガッカリした。 なのに地味子や花蓮ちゃんじゃなくて私でよかったって気持ちもあった。 何故?




よくわからないまま足立君と森へ入りそして迷子になった。 ああ、別にこのまま死んでも早まっただけだしいいかと思うと急に足立君と心中してみたくなったのでカッターを取り出した。 多分この時ヤケになってたんだわ……



足立君と心中してみたくなったなんて自分でも意味がわからないけどとりあえず足立君を殺してみたら私に悲しいって気持ちはあるのかな?って感じて行動に移そうとしたら足立君に隙を突かれて押し倒された。



今思うと浅慮だったなと我ながら笑っちゃう。 私を抑えつける足立君の力は意外と強くて押し返そうにも押し返せない、なんとか足立君の力が緩んだ隙に脱出出来たしまだ凶器も持っていた。



だけど次に私がした行動は足立君に自分の気持ちを吐き出す事だった。 自分でも何してるんだろう?って思うけどわかった。 上野君は好きだけど私は自分を隠している。 だけど足立君には全て己をさらけ出して話していた。



それが私にとっては凄く楽で気も許していたんだなって。 だから私は半年の命で全てがどうでもよくなっても足立君は殺せないかもって思った。



それから上野君達が私達を見つけて事なきを得たけどその日は花蓮ちゃんも何故か上野君と私が一緒の寝室になってもスルーしていた。 どうせ何か企んでるんだろうなって思ったけどせっかくの上野君だし私はこれでまた自分の気持ちを確かめられると思った。



上野君とお話しをしてやっぱり上野君の事も好きなんだってわかった。 そして上野君が居ると緊張してその日はあまり眠れず朝早くに目が覚め外の空気を吸いに行っていたら足立君もそこに居て私を見ていた。



一緒だねと思い足立君と少し話すと足立君は私より寝てないのか私に寄り掛かってきた。 ドキンとした、そしてこのまま私の膝の上で寝かせてあげよう、そして足立君をよく見てみようと思った。 足立君ってよく見ると可愛い顔してるよね? 特に今まで何も思わなかった足立君の顔、なのに……



こんな事思うなんてどんな心境の変化なんだろう私って。 ちょっとして足立君が起きたけどまたすぐに眠ってしまった。頭を撫でたくなったので優しく彼の頭を撫でる。 しばらくこうしていたいなって思ったけどそろそろ誰か起きてきても不思議じゃない。



私は出来るだけ優しく足立君をコテージに運んだ。 重いよ足立君、私は昨日の足挫いたのまだ痛いのよ? でも彼も私をおぶってくれたものね……



ソファに寝かせようと思ってソファを見ると花蓮ちゃんが寝ていたのでムカッとして起こした。



「痛いなぁ、叩かないでよえりなちゃんってあれ? 足立君? どうかしたの?」

「足立君眠いらしいの、そこに寝かすから邪魔!」

「ふぅん? ふふッ、足立君の為なら仕方ないなぁ」


「はぁ?」



花蓮ちゃんは何か意味深な事を言ったけど今は気にしない、ソファに寝かせて薄いシーツを掛けてあげた。 なんでこんなに足立君なんかに優しく接しているんだろう? やっぱり私って足立君の事気になっているんだなって。 ううん、これ以上は考えると疲れる……



私は彼が起きた時の為に朝食でも作ってあげようとキッチンへ向かった。





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