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124話 花蓮side

少し花蓮編に入りますm(__)m


野外演習の最終日の帰りは健ちゃんとえりなちゃんはなんだか結構ギクシャクしているように見えた。 ほら、えりなちゃんは自然に自滅しちゃうんだもん。 見てて笑える。 おっとまたメールが来た。



メールを開くと画像が出てきた。私は思わず顔がニヤケちゃう。 いけないいけない。 フフフッ、でも可愛いなぁ。




話は健ちゃん達とカラオケに行った数日後まで遡る。 カラオケから帰った後バッグから新村君の免許証が出てきて私は思い出した。



うーん、参ったなぁ、新村君が店員にパクられちゃったから返すタイミングなかったもんなぁ。 流石に免許証だから彼困ってるよね? 免許証には新村君の住所も乗ってるし調べるとここからあまり遠くない。



面倒だけど返した方がいいよねぇ。 一応だけど助けてもらっちゃったし。 あー、めんどい。 次の日の学校終わり……



「ごめん! 今日私一緒に帰れないや」

「え? わかった、なんか用事か?」

「うん、そんなとこ」



私はどうでもいい上野君にそう言って早速新村君の家へ向かう。 電車に乗り1人窓を眺めていると……



「わぁ、あの子可愛い」

「本当だ、どっかのモデルかアイドル?」



そんな声が聞こえてきた。 ふふん、そうでしょ? 私ってとっても可愛いんだから。 そんな感じで満足しながら電車が止まったので降りる。



そして新村君の家の付近と思われる場所を歩く。うーんと、ここら辺だよねぇ?

あ! あった! 新村って書いてあるしここのはず。



私はインターホンを押すとドタドタと外からでも慌ただしい足音が聞こえた。



「お帰り! お兄ちゃん! あれ?」



出て来たのは幼稚園児くらいの男の子? ていうか超可愛い! 見ず知らずの可愛い男の子に私の心は鷲掴みにされた。



「こんにちは。 お兄ちゃんのお友達の花蓮っていうの」

「かれん……? 僕ね、麗央れお!」

「麗央君かぁ、可愛いねぇ。 1人?」

「ううん! ママ居るよ!」



すると後ろからはいはーい!と声と共に新村君のお母さんらしき人物が小走りで来た。 お母さんやっぱり綺麗…… どこか新村君にやっぱり似てる。



「こんにちは。あらぁ、可愛い。でも見かけない子ね? 真央のお友達?」

「はい、いきなり訪ねてきてすみません。新村君の友達の新月花蓮です、新村君の忘れ物預かってたので困ってるだろうなって思って届けに来ました」

「あらあら、真央ったらしょうがないわね。 でも真央にこんなに可愛い女の子のお友達居たなんて隅に置けないわねぇ、良かったら上がって? 真央もう少ししたら帰ってくると思うから」

「あ、でも……」



そんなつもりはなかったので一瞬戸惑う、だけどスカートの端を麗央君に摘まれていた。



「かれんお姉ちゃん、一緒に遊ぼう?」



縋るような麗央君の顔に私はキュンと来てそんな麗央君に抗えず私は新村君の家にお邪魔した。 別にショタ好きなわけじゃないけど新村君の弟がとても可愛いのがいけない。



「すっかり麗央に気に入られちゃったのね、うふふッ、迷惑じゃなかったら遊んであげてくれないかしら?」

「は、はい。 麗央君、じゃあお姉ちゃんと一緒に遊ぼうか?」

「うん!」



麗央君本当に可愛い…… 無愛想な新村君もこんなに素直だったらとっても可愛いのに。



「花蓮ちゃん、真央とはどこで知り合ったの? 制服見ると違う学校よね?」

「はい、友達の知り合いが新村君でその時に……」

「ああ、なるほどね。 でも良かったわ、そのお陰でこんな可愛い子と真央がお友達になれたんですもの」

「あはは、そんなぁ」



ふふッ、新村君のお母さんにも私ってウケが良いみたいね。 まぁ私なら当然か。 それにしても麗央君の事ギューッと抱きしめたいな。 無邪気に私と遊ぶ麗央君を眺めているとどうやら新村君が帰って来たようだ。



「げッ…… 新月……」



新村君が何かマズイものでも見たような顔を私に向ける。 失礼ね、こんな可愛い子が家に来たら普通喜ぶでしょうが!



「お帰り、新村君。 いきなり来ちゃってごめんね? 新村君免許落としたでしょ?」

「あ…… それってまさかお前が!?」

「うん! あの時ゴタゴタしててすっかり忘れてて。 はい!」

「ゴタゴタって…… 誰のせいであんな事になったと思ってるんだ?」



新村君に免許証を渡した。 そして私をジトッと睨んだけど私はお構いなく笑顔で返した。



「花蓮ちゃん良い子よねぇ? ずっと麗央と遊んでいてくれたのよ?」

「はぁ? 良い子? 」

「麗央君とっても可愛いね! 新村君…… 真央君? ううん、真央ちゃんがいいね! 真央ちゃん」

「お前、強引に話すり替えやがったな……」

「なんの事かな? 真央ちゃん!」



うん、新村君も真央ちゃんって感じだしこっちのが私的にしっくりかな。 さて、用事も済んだし帰ろうかなって思うと麗央君にガシッと足を掴まれた。



「かれんお姉ちゃんと遊びたい……」

「あらあら、本当に好かれちゃったわねぇ、花蓮ちゃん」

「麗央、こんな性悪女に……」

「うーん……」



麗央君が目をウルウルさせてそう言われると……



「良かったら花蓮ちゃんうちでご飯食べて行って? その間また麗央と遊んでてくれるかしら? 真央もね!」

「マジかよ……」

「ならお言葉に甘えちゃいます! んー、麗央君本当に可愛い、天使みたい!」



そんな私に真央ちゃんは愕然とした顔を向けていた。




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