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116話 花蓮と新村


今日健ちゃんとその他邪魔者とカラオケに行く事になったんだけどラッキーな事に上野君がいない。 私が健ちゃんの言い付け通り良い子にしてたからご褒美かな?



上野君いないなら健ちゃんも気不味くなる事ないしなんでもし放題だよね! と思ってウキウキしながら待ち合わせ場所で待っていると早速村上さんともう1人、それと日々野さんも来た。



うーん、女の子私の他に3人ってバランス悪すぎない? ていうか何より邪魔と思っていた。



そして村上さんが連れて来た子が思いの外可愛かった。 てか私より可愛いんじゃない? ヤバいかもと思ってその無愛想そうな子を睨んでいると……



「そんなに睨んでなんだよ?」

「え!? 男の子……?」

「そうだけど? なんか文句あんのか?」

「あー! ごめんごめん、新月さん、よくこの子間違われるのよ。 新村真央君よ。 ちゃんとした男の子だからね!」



へぇ〜、こんな可愛い男の子いるんだなぁと私は興味津々にその新村君をジ〜ッと見つめた。



すると新村君は険しい顔になり私を睨みつける。 可愛い顔してるけど態度悪すぎ! 健ちゃんの方があんたなんかより何倍も良いんだから!



そう思い私は新村君から視線をズラした。 まぁ新村君が男の子ならやっぱり私より可愛い子はいないわねぇ。



村上さんも可愛い方だけど私のが可愛いし日々野さんも最近可愛くなったけどまだまだかな、なんて分析をしていると健ちゃん達が到着した。



てかえりなちゃんはなんで健ちゃんと一緒に来るわけ? クソむかつくわね! まぁえりなちゃんが最近上野君から健ちゃんに気持ちが移り変わってるのはわかってたけど恋愛初心者のえりなちゃんじゃねぇ、フフッ。



そして更にむかついたのは新村君が健ちゃんにまで喧嘩腰の態度で絡んでいた。 その紛らわしい外見のせいでしょ? 調子乗んなと私は新村君をまた睨みつけた。



そしてカラオケに行く事になった。 まぁそうなるだろうなぁと思ってたからなんの問題もなし。



てか新村君はさっきからダンマリでこの子楽しいのかな? ついてくる意味あるの? ぼっち君と蔑みながら店に入った。



そしてカラオケで健ちゃんに歌が上手いって褒められて私は気分が良くなって健ちゃんとデュエットしてぼっちの新村君に意地悪したくて話し掛けるとやっぱり無愛想。



まぁそうなると思った。 歌が何巡かした後私はトイレに行き用を済ませると……



「君可愛いじゃん? 1人? よかったら俺達のとこの部屋来ない?」

「1人なわけないじゃないですか、友達待ってるので私行きます」

「ちょっと待てって」



腕を掴まれ押し戻される。 はぁ、なんかガラの悪い男3人にナンパされちゃった。 まぁ私可愛いからなって思って適当にあしらおうと思ったら目の前に健ちゃんがいた。



「花蓮どうしたんだ?」

「え? こいつ彼氏? 釣り合わねぇから俺達と遊ばない?」

「いや、健ちゃんをあんた達キモメンなんかと一緒にするなよ」

「あ?」

「え? 花蓮?」



健ちゃんがバカにされたので私は完全にスイッチが入っちゃった。 健ちゃんは不安そうに見てるけどもうこうなると相手も引かないし仕方ないなぁ。



三馬鹿は並んでいたので両サイドの男に私は手の平で素早く目潰しをする。片方は軽く片方は本気で潰す気で。 そして真ん中の男には膝蹴りで金的攻撃、この一連の流れをほぼ同時に私はした。 真ん中の男は大事なとこが潰れたかわからないけどリタイアね。



片方の目潰しを軽くしたのは2人同時に来させない為。 いくら私でも2人掛かりで来られて男の人に捕まったら力じゃ勝てないもん。 そして私の目論見通りもう1人が私を捕まえようとしたのでその男の脇腹にメリケンサック付きの渾身のパンチをするといくら男でもダウン。



健ちゃんビックリしてるよね? 私がこんな事しちゃうなんてと思って健ちゃんを見ると健ちゃんが急いで私のもとへ駆け付けようとしていた。 あ、健ちゃんの事気にしててもう1人いるの忘れてた。



そう思って振り返ると残った1人は私に拳を振り上げていた。 ああ、これは当たっちゃうなって思った。 騒ぎになるからやりたくなかったけどパンチが当たったらその腕掴んで私の体重かけて折っちゃおうと思っていたら……



その男は横から殴られていた。 素早かったから誰かと思ったらそれはあの新村君だった。



「よく2人も片付けたな。 お前やったんだよなこれ? なんか格闘技でもやってんの?」



そう新村君が言った時新村君に殴られた男は立ち上がって新村君に襲い掛かろうとしたけど新村君はそいつにハイキックを食らわせてダウンさせた。 綺麗なフォーム。 可愛い顔してなかなか強いんじゃないの。



すると新村君がお尻のポケットから何か落としたので私は彼に気付かれないようにパッとそれを拾った。 バイクの免許証か。 あ、健ちゃん! と思って健ちゃんを見ると新村君を見てポカンとしていた。



私もちょっとビックリだったしね。 でもこうなるともうここのカラオケからとっとと出た方いいかも。



「健ちゃん、あいつらにリベンジされる前にここから出よう?」

「え? ああ、その方がいいよな。 えりな達に言ってくる」



そして健ちゃんを見送るって新村君に話し掛けた。



「てか新村君はなんでここに?」

「あの場に居た堪れなくなったに決まってんだろ? あの足立って奴の話ばかりだしよ、そしたらお前喧嘩してんだもんな、しかも男と。 で、さっき言ったけどなんか格闘技してんの?」

「んー、お父さんがそっち系してたからね、私も中学まで嗜む程度に」

「これで嗜む程度なんだ?」



まぁだから私にいちゃもんつける奴はボコボコに出来て便利だったけどね。 騒ぎを聞きつけたのか店員が走って来た。



「じゃあ新村君、後よろしくね!」

「はあッ!? おい!」



新村君が店員に捕まりえりなちゃん達が唖然としていたけど私が何事もないように振る舞う。 だってせっかく健ちゃんと居るのにもったいないじゃん?



「私らはどこか行って遊んでよ? そのうち新村君は解放されるって!」



その後私は新村君の免許証を持っていたのも忘れて健ちゃん達と遊んだ。


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