表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
えあーFIGHTERS〜TSは属性〜  作者: TS好きの作者
5/6

参 入学

朝起きるとまずハンガーにかけてある新品の制服を見た。制服を見ると、出雲学園に入るという実感が沸いてきた。

僕は、ベットから出ると新品の制服に着替えて洗面所にある鏡へと直行した。鏡の前には、自分とは思えないほど

の美人がおり、自分の姿なのに惚れてしまいそうになる。自分の姿に酔いしれているとリビングから、母さんが


「朝食ができたわよ」


「ひゃい!」


と驚いて変な返事になってしまった。リビングに入ると、母さんはもう食べる準備ができていた。母さんは僕を見ると

「おおっ~!」と声を漏らした。僕がテーブルに着くと、


「それでは、いただきます」


「いただきます」


と言い僕はまずおかずの鮭の塩焼きに手をつけた。一人で黙々と食べている。母さんのほうを見ると、まだ朝食に手を

つけていなかった。どうしたんだろうと、思い


「母さん、どうかしたの?」


と質問すると母さんは突然プルプルと振るえはじめた。なにかいけないことでも聞いてしまったのだろうか。一人焦る

僕を見て母さんは突然


「ふふふふぅ、はははははは」


「ふぇ?」


大声で笑いはじめたので僕はまたもや変な返事をしてしまった。


「もう無理、たえられないふふふっ」


その言葉を聞き何か思い当たることがあるのか思い出してみると、思い当たるのはひとつしかなかった。僕は顔を真っ赤

にさせ


「母さん、ま、まさかさっきの返事きいてたの!?」


「もちろん聞いてたわよ。思い出すだけでふふふっ」


僕は真っ赤の顔をさらに赤くさせ抗議した。


「母さん、さっきのことは忘れて!」


「む、無理よ、だ、だってあんな返事するなんてふふふふっ」


「お願いします、忘れてください」


「なるべく忘れる努力はするわ、ふふふっ」


そんな感じの朝食が終わり、


「白羽、忘れ物はない?」


「うん、大丈夫だよ」


母さんにそう言い、二人で誰もいない玄関に


「「いってきます」」


と言い鍵を閉めた。 

学園までは自転車でだいたい30分ほどかかるほどの距離である。本来、通学は自転車でしなければいけないのだが今回は入学

式ということで特別に自動車による通学が許された。助手席に座りながら外を見ていると自分と同じ制服の女子が恐らくその子

の保護者と歩いていた。学園に近づくにつれ、そのような人々が増えていった。これから始まる学園生活に胸を躍らせた。


おおよそ5分後、今僕は校門前でひとりでいた。母さんは車を学園の駐車場に置きに行っている。待っている間、校門を通る人

たちにチラチラと視線を感じた。やはり、白髪は目立つらしい。すると、遠くから一人の少女が近づいてきた。その少女は僕の

前で止まり


「おはようございます!」


と元気よくあいさつをしてきた。


「お、おはようございます」


と控えめに返事しておいた。

すると少女は急に自己紹介をしてきた。


「わたしの名前は、加藤聖月かとうみつきっていうの。みつきって呼んでね!あなたの名前は?」


「ぼ、僕の名前は坂井白羽です。よろしく」


「うん!これからよろしくね!質問してもいい?」


「あ、うんいいよ」


「その髪の毛って地毛なの?」


「うん、そうだよ」


「へぇ~!こういう地毛の人もいるんだぁ~」


と関心していた。

そこにタイミングよく母さんが帰ってきた。


「ごめんね~、白羽。駐車場思ってた以上に混んでておくれちゃった~。というか、隣の子だれぇ?」


「えっとぉ、それはぁ」


「あなたが白羽のママさんですか?」


「そうよ」


「私、加藤聖月といいます。これからよろしくお願いします」


「よろしくね」


と、母さんは戸惑うことなく話をした。こういうときの母さんは素直にすごいと思う。


「あ、そろそろ時間ですね。それでは」


と、言い残し聖月さんは走っていってしまった。台風のような少女だった。


「私たちも行きましょう」


「うん」


と返事をして校舎に入った。校舎に入ってすぐにここの先生からクラス分けが書いてあるプリントを貰った。

ここまでに多くの人が僕たち親子をチラチラ見ていた。それもそのはず、母さんはとても有名なひとなので

それだけでも目立つのにさらにそこに白髪の娘があわさればさらに目立つ。母さんとは下駄箱で別れ僕は自

分のクラスのB組に向かった。B組には僕以外に聖月さんの名前があった。これからの学園生活が少し心配に

なった。

教室に入るとさっきまで話していた生徒たちは話すのをやめ、僕を見てきた。この瞬間、教室は静寂に包ま

れた。自分の番号が書いてある席にむかって歩いていく。その間も、誰一人目線を逸らす者はいなかった。

席に着き、はぁとため息をつくと周りの生徒は普通にしゃべり始めた。時々、僕を見る人は何人かいた。

席に着きぼーっとしていると、目の前に聖月さんがやってきた。


「あ!またあったね!まさか同じクラスとは思わなかったよ!」


といってきた。それから聖月さんと世間話をしていると教室のドアが開いた。入ってきたのはスーツ姿の

女性だった。恐らくこの人が担任なんだろう。


「そろそろ、入学式がはじまります。全員体育館に行ってください」


そこから、校長のありがたいお話を聞きいろいろな先生の紹介など行い入学式は終わった。

ちなみに、担任の名前は中島桜なかじまさくらです。


教室に戻ると、いろいろなプリント類が配られ、余った時間で自己紹介を行うことになった。

自己紹介を考えているといつの間にか自分の番になっていた。


「えっと、僕の名前は坂井白羽といいます。えっとよろしくお願いします」


と、とても簡素なものになってしまった。

全員の自己紹介が終わり先生が質問タイムを作った。

大体、質問されることはわかっている。

案の定、手を上げる人が多くいた。先生はその中の一人を選んだ。


「坂井さんに質問です。その髪は地毛ですか?」


「はい、そうです」


ほかにも質問してきた人がいた。


「坂井さんに質問です。岩本さんの親ってまさかあの岩本誉ですか」


「はい、そうです」


そういうと教室内は驚きの声で包まれた。


なんやかんやあって入学初日は終わった。

どうもTS好きの作者です。


皆さんお気づきの方はお気づきでしょうが登場キャラの名前って何かに関係しているんですよね。


次回を楽しみに待っていて下さい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ