表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界魔法の物理学  作者: のん
第一章
4/42

3. 新しい人生2

前話では主人公は透目線で話が進みましたが、今回からクレア目線になります。

この理由は本文で書いております。

そのため、今回から主人公の一人称が「わたし」になります。

再び意識が浮上する。目を開けると先ほどより幾分か部屋が明るくなっていた。夜が明けたのだろうか。

ベッドの横に目をやるといわゆるメイド服に身を包んだ女性がいることに気付いた。


「お嬢様! 目を覚まされたのですね!」

「ええと……、わたしは……」

「お嬢様は庭の池に落ち溺れたのでございます。あぁ、良かったですわ。ひどい高熱を出されていましたから一時はどうなるかと思いましたが、今は大丈夫のようですね」


メイド (?) はわたしの頭に手を当てて、体温を測ったようだった。

確かに先ほどまでの熱っぽさはなくなっている。


「それではわたくしは奥様にお嬢様の回復を伝えてまいります。何かあればベッド脇のベルを鳴らしていただければメイドの誰かがうかがいますので、ご安心ください」


そう言ってメイドは部屋を出ていった。


現在の状況について考える時間ができた。

わたしは先ほど目が覚めたときに起きた頭痛でのことを考える。


どうやらわたしは前世の記憶というものを取り戻したらしい。

起きた瞬間は前世(透)の人格が強く出ていたようだが、今は完全に記憶が統合再編され主体はわたし、クレアだ。

しかし6歳のクレアに対し25年を生きた透の人生は比較して長く、その価値観は非常に変わってしまったと言える。

結果から考えると桜井 透はあの時倒れ、そのまま過労死し、今世のクレア・オンネスとして転生した、ということらしい。


「いや、ちょっと意味がわからない」


そもそも記憶は脳の海馬に記録されているのではなかったか。体が変われば脳も変わる。透の海馬に記録されている記憶は死んだときに完全になくなってしまっているのではないんだろうか……。


……わからないことをいくら考えても無駄かな。それより今はこれからのことを考えないと。

さしあたっては家族構成だ。これから報告を受けたお母さまが駆けつけてくるはずだから。

クレアは自分の記憶をたどる。


クレアはオンネス侯爵家の次女だ。

父親の名前はジャック・オンネス。御年42歳。オンネス侯爵家当主だ。金髪、碧眼とまさにヨーロッパ系の風体をしている。立派なあごひげが特徴。剣術が大の得意で仕事は近衛騎士団の副団長だとか。

母親の名前はレティシア。38歳。美しい銀髪に赤目でとても子持ちに見えないほど若々しい。魔法が得意で結婚する前は宮廷魔法士だったようだ。

兄弟は兄が一人、姉が一人いる。クレアは末っ子だ。

兄の名前はシャルル。15歳で、王立騎士学院に通っており、普段は家にいない。母親譲りの銀髪に、父親譲りの碧眼だ。

姉の名前はサラ。12歳で、王立魔術学院に通っている。こちらも普段は寄宿舎に住んでいるため、家にはいない。父親譲りの金髪碧眼。


とここまで考えてはたと気付く。


(そういえばこの世界には魔法があるのか……)


前世では、流行りのWeb小説を読んでおり、そこには頻繁に魔法が出てきていた。その発動技術に疑問を持ちいろいろと考えたものだった。

この世界は魔法が実際に見られる。魔法の発動原理とかも解明できているのだろうか。



家族構成の説明がちょっと冗長だったかも……。

一応家族の名前は全員フランス人名にしてあります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ