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異世界魔法の物理学  作者: のん
第一章
16/42

15. 家庭教師カリーヌ、来たる

家庭教師のカリーヌ先生が着任します。

家庭教師を付けるって話が出たのは6話だったと思うので、登場するまで結構かかってしまいました。


13時ごろに1話投稿しているので読み飛ばしにはご注意ください。

今日は魔法の家庭教師としてカリーヌさんがやってくる日だ。

なのだが……


「きゃあ~、こっちもかわいいわね! クレアちゃん何着せてもかわいいからどれがいいか迷っちゃうわぁ!」

「……あの、お母さま。そろそろ決めていただかないとカリーヌさんが到着する時間になってしまうのでは……」

「でもぉ、最高にかわいい状態にしないと、カリーヌのやる気が出ないかもしれないでしょ?」

「お給金をもらって衣食住も保証されるのですから、わたしがかわいくてもかわいくなくてもやる気は出すべきだと思いますが……」


どこにこれだけの衣装があったのかというくらいの服を着せ替えさせられ、さすがに辟易として答える。もう多分20着くらい着ていて、あちこちに服が散乱している。

全体的にフリル多めでロリロリしい服が多いので、前世の男性だった意識が不満を訴えている、ような気がする。


「う~ん、これに決まりね!」

「ようやく決まったのですか、それではさっさと着てしまいしょう」

「もぉ~クレアちゃんノリ悪すぎよ!」

「わたしも別にいやというわけではないんですけど、このように長時間着せ替えられるとは思っていませんでしたので……」


ほぼ午前中のすべての時間を費やしたと言っていい。

いくら侯爵家とはいえ、娘の服にお金かけすぎでは?


お母さまが選んだ服は黒系のフリル増し増しで、リボンなどの装飾が施されているような服だった。

前世でいうといわゆるゴスロリ系ってやつだろうか。女性の服には詳しくないからよくわからないけれど。


試着した後、もともと来ていた服 (白系のワンピース)に着替えなおし、昼食にすることにした。

カリーヌさんに会うための服を万が一に汚さないためだ。もちろん、こぼしたりといったことはしないのだけれど。


昼食をすませ、用意された服に着替えて、カリーヌさんが到着するのを待つ。

準備を終えてから30分ほどで来客を告げる旨の連絡があった。

結構ギリギリだったらしい。


お母さまと一緒にカリーヌさんを出迎える。

普段あまり外に出なくて、出たとしても家の庭くらいなので、実は家族以外の人と会うのはまれだ。

少し緊張する。


扉の外につけられた馬車の中から女性が出てくる。

この国には珍しい黒髪のストレートロングで、お母さまがかわいい系の顔つきなら、その女性は美しい系だった。スレンダーな体系で、前世だったらモデルやってそうな感じ。


「カリーヌ、久しぶりね。元気にしていた?」

「えぇ、最近はあまり研究に進捗がなくて困っているのだけれど体は元気よ。と、その子が……」

「お初にお目にかかります。レティシアお母さまの娘、クレアと申します」

「か」

「か?」

「かわいい~~~~!!」

「へっ? うぶっ!」


挨拶したと思ったら急に抱きしめられた。

苦しい。ギブギブ。


「カリーヌ、その辺にしておきなさいな。クレアちゃんが苦しそうよ」

「はっ! いけないいけない。さすがはあなたの娘ね。とてもかわいくて、持ち帰って自分の子どもにしたいくらいだわ」

「ちょっとカリーヌ! クレアちゃんはわたしのものよ!」


わたしはわたしのものです、お母さま……。

カリーヌさんはわたしを離した後、少ししゃがんで目線を合わせてくれた。きれいな黒色の瞳だ。


「改めて、カリーヌ・ラプラスよ。これからしばらくあなたの家庭教師になるわ。よろしくね、クレアちゃん」

「はい、よろしくお願いいたしますね、カリーヌ先生」

「う~ん、やっぱりかわいい~!」


再び抱きしめられた。今度は苦しくないようにやんわりと。

ちょっとドキドキしてしまう。前世では25年間彼女なしの男性だったので、少し意識してしまっているのかもしれない。何度も言うが、意識の主体はわたしなので、性自認は女だし、恋愛対象も男性だと思っていたけれど。


ともかくカリーヌさん、いやカリーヌ先生は、確かに変人なのだった。

筆者は女性の服のことはほとんどわかりません。一応、ロリータファッションには様々な種類があることは知っていますが、今回の話を書くにあたって少し調べました。もちろん、主人公は女性の服のことはよく知らないので適当なこと言ってます。

クレアは銀髪なので、きっと黒系が映えるかなぁと思って黒系の服にしてみましたが、どうでしょうか。

暇があったらイラスト描いてみようかなぁ。


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