ポン
そうだ。 俺は思い出した。 俺の名前は、高橋優太。 極楽坂高校ニ年生。
ポンに膝蹴りを、くらったんだっけ。思いだした。 思い出した。・・・
ポンとは、赤毛の女子・・ 一本杉博美の愛称だ。とにかく凶暴な女で、髪の事を、からかわれるとすぐ切れる。 俺 の クラスメートである。
例によって・・俺はポンの髪色を、からかい・・笑い者にした。髪の色がワイルド ヤンキーだと。・・
俺も調子に乗りすぎたが、ポンの怒りは 凄じく・・俺は頭にポンの膝蹴りをくらい。
・・ その後 のことは、 憶えていない。・・・
・・・て 事は・・・ここは、あの世のなのだろうか。
それに・・すべてを思い出した俺に 気付いて・・謎の美女 が、俺に微笑んだ。
その時だった。・・ バシュッ!
突然の事だった。俺の立ってる場所から、いきなり水が、 噴出し・・俺の体ごと、 水の力で宙に押し上げられ・・・俺は突然、息ができなくなり・・また気を 失った。
・・・・ 君・・・・・ 君・・・・・・ 優太君
何やら ・・ 灰色の 部屋で美少女が、俺を心配そうに見つめている。
「ここは、いったい」
俺が 美少女に話しかけた。 ・・・・・・
「優太君、ここは、保健室だよ。・・優太君は、 ポンちゃんに、膝蹴りされて・・気を失い・・ここに運び込まれたんだよ。」
俺は白いベットに寝かされていた。
この美少女は?・・・思い出した。
黒目がちの、大きな瞳、 ショートカットが、あどけない・愛らしい顔を際立たせている。
この子は、大沢華南。・・学園のアイドル的な存在の一人だ。
小学生みたいな小柄な体つき、胸はぺたんこだが、人気がある。・・・
その趣味の教師たちにも大人気 だと言う話だ。よく考えると危ない。・・・
その横で、ポンが俺の 事を、すまなそうな眼差しで見つめていた。
読んでいただきありがとうございます。・・