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第二百四十四話

第二百四十四話です。

今回も一話だけの更新となります。


七月中は少し忙しくなってしまうので、治癒魔法、殴りテイマーの更新頻度が少なくなってしまうかもしれません。


 首に当てられた冷たく鋭い、感触。

 少しでも動けば私の命なんて容易く奪えるであろう刀を手にしているのは、私達を殺そうとしている獣人の人、カンナギさん。

 私が置かれている状況は最悪だった。


「もう一度言うよ。ウサト、同化を、解いて」

「……カンナギ、君は」


 私はカンナギさんの操る渦に引っ張られて人質にされてしまった。

 恐怖のあまり身動きだけではなく、声一つ出すことができない。

 今、この人の手の中に私の命がある。

 そう考えただけで、身体の震えが止まらない。


「早く!」


 でも、私と同じように、私を捕まえているカンナギさんの腕も酷く震えていた。

 それがどんな感情からくるものかは分からない。

 少なくとも、カンナギさんの顔は何かに抗って、焦っているようにも思えた。


「……フェルム」


 ウサトさんがそう口にすると、彼の身体から三人の人影が飛び出てくる。

 分裂するように現れたのは、アマコさんに、ネアさんに、フェルムさん。

 それに伴い、ウサトさんの姿も魔族のものから変わり、白い服を着た人間のものとなった。


「———ッ」

「うぅっ……」


 私を捕まえているカンナギさんの腕にさらに力が籠る、思わず声を上げてしまうとウサトさんがこちらを見てくれる。


「キーラ、心配いらない。君は絶対にグレフさん達の元に帰す」

「ウサ、トさん……」


 自分のことは見捨ててもいいのに。

 同化を解いたウサトさんを見たカンナギさんは、私の首から刀の刃を離すと、それを逆手に持ち柄の部分をウサトさんへと向けた。


「私を、この刀を受け取ってくれ、そうすればこの子の命は助けよう」

「……キーラ以外は?」

「今、君は選べる立場にいると思っているの? 正直、ずっとこの子を殺したいと思っているのに我慢しているんだ。これ以上の譲歩はできない」

「……」

「早くして、そこの三人を始末してからでもいいんだよ?」


 カンナギさんの視線が、後ろにいるアマコさん達へ向けられる。

 瞳を閉じ、数秒ほど黙り込んでいた彼は、前に踏み出しながらカンナギさんの言葉に頷く。


「分かった」

「駄目よ、ウサト! 治癒魔法を失うばかりじゃなく、邪龍の影響を受けることになるわよ! 最悪、魔族全体への憎しみに囚われることだってある!」

「大丈夫、もしもの時は光魔法使いとして前向きに生きる」

「なんでそこで変なポジティブ発動してんのよ!?」


 ウサトさんが治癒魔法を失う?

 私達―――魔族全体に憎しみを抱くようになる?

 脳裏に、私達に優しくしてくれたウサトさんの姿がよぎる。

 嫌だ。

 私は、この人に変わってほしくない。

 私達を、私を嫌ってほしくない。


「嫌、だ……」


 かぼそい小さな声が私の口から零れる。

 私は、誰にも傷ついてほしくない。

 私のために誰かが傷つくことも我慢できない。

 それなのに、私の弱さがこんな状況を招いてしまった。

 カンナギさんが、歪んだ笑みを浮かべながらゆっくりとウサトさんへと近づいていく。


「嫌だ……!!」


 いつまでも守られてばかりじゃいられない。

 そうはっきりと声に出した私の足元から、闇魔法特有の黒い魔力が溢れだしてくる。

 今までとは違った、自分の意志で魔法を操る感覚。


「———ッ、闇魔法!?」

「私が、守ります。もう誰も傷つけさせません!!」


 闇魔法が私を包み込むように、頭を呑み込む。

 形成されたのは、私の全身をすっぽりと覆うような真っ黒なマントのような外套。

 それは、私の意思とは別に動き出し、カンナギさんの拘束を振り切り、彼女の身体を弾く。


「この! 小娘……ッ!!」

「ここだ! 治癒飛拳!」

「ッく、あああっ! なんで、なんでっ、ウサト!!」


 ウサトさんが右拳を突き出すと、そこからとてつもない勢いで何かが飛び出しカンナギさんに直撃する。

 人質から解放され、思わず安堵したのも束の間、私を覆うマント状の黒い魔力が、勝手に動き出しウサトさんの方へ向かっていく。

 しかも、空を飛びながら。

 空を飛ぶなんて生まれて初めての経験なので、悲鳴を上げることしかできない。


「わっ、わわぁぁぁ!?」

「キーラ!?」


 咄嗟にウサトさんに受け止められる。

 衝撃を逃がすように後ろに下がったウサトさんは、慌てながら私の安否を確かめてくれる。


「怪我は!? 斬られてるとこはない!?」

「だふっ、だ、大丈夫です!!」

「ウサトォォォ!!」


 絶叫ともとれるカンナギさんの声。

 私とウサトさんが、同時にそちらを向くと炎を纏わせた尻尾からたくさんの火球を放ってくるカンナギさんの姿が映り込む。


「や、ややややっぱり駄目です!」

「掴まってろ、今なんとか―――」

「は、はわわ、私を振り回してもいいです!! 闇魔法使いですから、大丈夫です!」

「……。コーガの野郎ッ、キーラになにを吹き込みやがった……ッ! 許せんッ!!」


 首にしがみついた私を左腕で支え、右手に魔力を纏わせたウサトさんが、迫りくる火球へ魔法を放とうとした瞬間、私に被さったマントが一人でに動き出す。


「え? あ、ちょ、勝手に動いて……あぁっ!?」

「へ?」


 私を離れて動き出したマントは、信じられないくらいの速さで動きまわりながら火球をかき消していく。

 一瞬にしてウサトさんと私へと向かう火球を全て弾き飛ばしてしまったマントは、なぜか私の元ではなく、ウサトさんの両肩に羽織るようにのせられる。


「……。えーと、キーラ、なにこれ?」

「わ、私の魔法ですけど……私にもさっぱりなんだか……」


 私の魔法がウサトさんを守った?

 勝手にこそ動くけれど、今までと違って安心感のようなものを感じる。


「なんだかよく分からんが、もう一度、全員集合!!」

「ッたく、人使い荒いな……」

「はーい」

「はぁ……」


 私を抱えたままウサトさんの元にフェルムさん、ネアさん、アマコさんが順に飛び込んでいく。

 一瞬にして、黒い魔力を纏った姿になったウサトさんは、私の闇魔法―――黒いマントを翻しながら、空いている右手をカンナギへと向ける。



 人質にされてしまったキーラだが、彼女がこの土壇場で自身の闇魔法をものにしたことで、窮地を脱することができた。

 しかし、その次の瞬間に猛スピードでキーラが飛んできたことには驚いたけれど、彼女の闇魔法がマントのように僕の肩に取りついてきたことでさらに驚愕することになった。


「アァァ!」


 問答無用とばかりにカンナギが魔術を織り交ぜながら攻撃を繰り出してくる。

 その攻撃には精細こそ欠けているが、先ほど以上に苛烈で、強い殺意が込められている。

 しかし、そのほとんどを僕の肩に羽織られたマントが叩き落としてしまう。


「キーラ、君の魔法は防御に特化している魔法のようだね……!」

『多分、こいつの誰にも傷ついてほしくないって願いが反映されたんだろうな』

『じゃあ、なんでウサトにくっついたのよ』


 僕の中でそう呟くフェルムにネアが不思議そうにそう尋ねると、一転して彼女は不機嫌な声色になる。


『知らんッ!! 知っていても絶対教えない!』

『なんで怒るのよ!』


 だから、僕の中で喧嘩するのはやめてほしいのだけど。

 ややげんなりとしながら、弾力付与に包まれた右拳を振るい、マントの防御をすり抜けた攻撃をはじき返す。


「本当は君を安全な場所に逃がせたらよかったんだけど……!」

「いえ……ここもある意味で、一番安全ですから」

『そうだね。ウサトの近くなら大丈夫』


 キーラの言葉にアマコも同意する。

 一応、黒い魔力で守らせているけど、もしものことがないとは限らない。

 ましてや、カンナギは魔族を優先的に狙っている。キーラがここにいる限り、彼女が絶対に安全だという保証はない。


『ウサト、左後ろに出てくる』

「そこか!」


 即座に振り向き拳を振るうも、カンナギの影を捉えるだけで本体に攻撃を当てることはできない。

 あちらの攻撃は防げるようにはなったけれど、こちらも攻撃を当てられない。

 このままでは消耗するばかりだ。


「いや、キーラの魔法があるなら……」

「え、私?」


 発動に時間がかかるであろうあの技が使えるんじゃないか?

 白い渦を介しながら移動するカンナギを目にしながら、攻撃に対応しようとしていると、僕の元に半透明の人影―――カンナギさん本人が飛んでくる。

 

『ウサト』

「カンナギさん! 今、忙しいので……!」

『私があの子を止める』

「止められるんですか!?」


 思わずカンナギさんへと振り向いてしまいそうになるが、その前に鬼の形相のカンナギが、僕の脳天へと刀を振り降ろしてくる。

 それは、キーラのマントにより阻まれるが、彼女の視線はカンナギさんへと向けられている。


「この期に及んで何をするつもりだ……!」

『君を助ける』


 カンナギさんの言葉に、彼女はさらに怒気を露わにさせる。


「私を消し去るつもりだろ……! 嘘をつくな! お前はそうやって、自分に都合のいい嘘をつくのが得意だろ!!」

『何もかもを失ってきたけれど、今度こそは違う。ウサト』

「とりあえず、やれるだけやってみましょう!!」


 彼女の声に応えながら、カンナギから離れる。

 僕の傍らに並んだカンナギさんは、僕にいくつかの指示を与えてくる。


『———これをするには、あの子の動きを止める必要がある。できる?』

「ちょうど、やろうと思っていたことがあります」

『分かった。君を信じる。私は、一時的に君に憑りつくから』

「え、それは聞いてないんですけど……うぉ!?」


 問答無用で僕の中に入り込むカンナギさん。

 身体に異常は感じられないけど、憑りつかれるって表現が駄目だ。

 顔を青ざめさせながら、右手で頬を張った僕は、僕の中にいるアマコ達へと声をかける。


「よぉし! 皆、あれをやるぞ!」

『『なにを!?』』

『……分かった。今、予知で確認した』


 アマコに伝われば問題なし。

 早速僕は作り出した弾力付与を左手に移動させ、右手の籠手で治癒爆裂波を作り出す。


『アマコォ、こいつがおかしなことをする前に早く教えなさい!!』

『早くしろぉ!!』

「え? え? ウサトさん、なにを……」


 作り出した治癒爆裂弾を包み込むように右腕全体を黒い魔力で覆い、砲身を作り出す。

 そのまま砲身に衝撃に対しての耐性の呪術。

 治癒爆裂弾に拘束の呪術を重ね掛けし、さらに治癒飛拳を打ち出す態勢に移る。

 ―――この技を打ち出すには時間がかかる。

 その間も、カンナギが僕へと攻撃を続けているが、それら全てをフェルムが操る腕と、キーラのマントが防いでくれている。


「くっ、この……!」


 それでも僕の攻撃を阻止しようとしているカンナギを一瞥した僕は、内にいるアマコへと静かに声をかける。


「アマコ」

『うん』


 確実にカンナギを追い込む一撃。

 それは当てなくては意味がないけれど、アマコがいるのなら問題はない。


「カンナギの逃げる位置を予測してくれ」

『分かった』

「———ヒッ……!?」


 予知が見えてしまったのか、顔を青くしながら白い渦の中に入り込むカンナギ。

 アマコが予知に集中してしまえば、アマコは常に動かなければならないカンナギよりも、さらに先の未来を見ることができる。

 なにせアマコにはカンナギとは違い、それを可能にする余裕がある。

 アマコの指示通りに、斜め上に右腕を向け―――、


『そこに出てくる』

「行け、治癒八尺弾!!」


 治癒飛拳により加速された治癒爆裂弾―――治癒八尺弾を放つ。

 強烈な反動にのけぞりながらも飛ぶ先を見ると、白い渦からカンナギが現れる。


「———なッ」


 彼女に魔力弾が迫った直前に、弾力付与がはじけ飛ぶ。

 それに伴い、強烈な治癒魔法の爆発が引き起こされ、衝撃波と拘束の呪術が放たれる。

 咄嗟に黒い魔力を纏おうとするカンナギだが、衝撃波は容易くそれをはぎ取るように吹き飛ばし、彼女本体へと襲い掛かる。


「う、ああぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」


 衝撃波による檻。

 治癒魔法による広範囲型の必生奥義。

 それが、治癒八尺弾。

 拘束の呪術による紫色の文様と、空気中にまき散らされる治癒魔法の粒子。

 そして、衝撃波に晒され続けるカンナギの姿に―――、


『『『うわぁ……』』』

「わぁ、きれい……」


 僕のうちにいる三人娘はドン引きした声を漏らす。

 唯一、キーラだけが純粋な目で、感動してくれている。

 カンナギの様子に心を痛めながら、今まで抱えていたキーラを地面に下ろす。

 この子が僕から離れると、肩にかけていたマントも彼女の元へ戻ってしまうが、僕にとってはその方が都合がいい。


「キーラ、一人でも大丈夫だね?」

「はい。私は、もう守られてばかりじゃありませんから」

「よし。……さてと」


 治癒魔法の粒子を空間に満たしながら衝撃波が収まると、そこから脱力したカンナギが落ちてくる。

 弾力付与と魔力の暴発を用いて、すぐさま彼女の元にたどり着き、受け止める。


「う、うぅ……」

「カンナギさん!」

『うん!』


 そう声をかけると同時に僕に憑りついていたカンナギさんが、僕を介してカンナギの身体に入り込む。

 数秒ほどして、ゆっくりと目を開いた彼女は僕の顔を見る。


「成功……したよ」

「貴女を身体に戻したのは、いいんですけど……この後はどうするんですか?」


 しかし、その声は二重に聞こえる。

 カンナギさんの魂を、元の身体に戻すこと。

 それが、彼女から伝えられたカンナギをなんとかする方法だった。

 そのためにカンナギを気絶にまで追い込む必要があったのだけど、ここから彼女がどうするかは聞いていない。


『同じ肉体に魂が二つ入るなんて、普通じゃありえないわ。貴女、どうするつもりなの?』

「ウサト、私を信じて」

「?」

「ちょっと、紛らわしいこと、するから」


 カンナギさんが、自身が握っている勇者の刀へと目を向ける。

 彼女がそれを握りしめると、その体に纏われている黒色の魔力は地面に溶けるように失われていく。それに伴い、刀からは光の玉のようなものが飛び出し、コーガのいる方へと向かっていく。


『も、戻ったぞぉー!』

『ならさっさと、あっちの人達を手伝ってきてください!! せめて守ってくれたお返しくらいはしてくださいッ!』

『ぐほ!?』


 コーガの魔法が戻ったのか?

 シエルさんに蹴られているコーガから、抱えているカンナギさんへと視線を戻す。

 彼女はいつのまにか刀を逆手に持ち直し、自分の胸に突き刺そうとしていた。


「なっ!?」

「大丈夫、止めないで」


 そう僕に口にした彼女は、輝く刀身を自身の胸に突き刺そうとする―――その直前に、カンナギ自身の左手が、光り輝く刃を掴み止めてしまう。


「———嫌だ。消えたくない。せっかく、……外を知れたのに……このまま、消えたくないよぉ」

「……ッ」

「助けて……助けてよ……ウサトぉ……」


 縋るように僕を見上げたカンナギが、涙ながらにそう訴えかけてくる。

 刀を握った手からは血が溢れ、彼女の服を赤く染めていく。


「誰にも、望まれないままだなんて……。なんで、私は生まれてきたの……? 生き物じゃなくちゃ、普通に生きることも、許されないの……?」


 ———カンナギは子供だ。

 戦っている間も、それは分かっていたはずだ。

 なりふり構わず人質をとろうとしたことも、それは必死だったからだ。

 魔族への憎悪に囚われてもなお、彼女は僕に助けを求めていた。


「ようやく、会えたのに……。たくさん、話したいことがあったのに……。本当は、こんなはずじゃなかったのに……」

「カンナギ……」


 この子は、ただ必死だったんだ。

 必死だったから誰かを平気で利用したし、危険な目にも遭わせてしまった。

 それは許していいことじゃないけど、それが僕に助けてほしかったために選んだ手段だとしたら、僕にも責任の一端はある。


「カンナギが初めて見た人間は、貴方だったのよ」


 フェルムとの同化を解いたネアが僕の隣に現れる。


「自我が目覚めてから、何百年も一人だった。そんな時に、邪龍の心臓から引き抜いたカタナを通じて、貴方の姿を見てしまったの」

「そう、だったのか……」

「本当は、貴方に助けてほしかっただけ……かもしれないわね。不完全な意思を持って生まれてしまったから、自分に正直に生きることもできないし、それを自覚することもできなかった」

「……」


 かける言葉が見つからない。

 僕は、助けを求めているカンナギの手を拒否した。

 その時、どれだけ彼女を傷つけてしまったかと考えると、強い後悔の念に苛まれる。

 僕は刃を握るカンナギの手を、彼女の背中を支えるように回していた手で解き、治癒魔法で癒しながら握りしめる。


「ごめん。君の助けを求める声に気付いてあげられなくて」

「ウサ、ト……」

「……僕には何もできない」


 残り少ない魔力で彼女の手の傷を癒す。

 どこまでいっても僕にできることは限られている。

 その場その場で、自分にとって最善のことをしてきたつもりでも、どこかで救えない命もある。

 魔王軍との戦いの最中、そんな思いを何度も抱えてきた。

 でも、それでも僕は自分にできることがないからって、そう簡単に諦めるほど潔い人間じゃない。

 僕は、カンナギが右手で握りしめている刀に掌を重ね、力を籠める。


「だけど、信じることはできる」

「ちょっとウサト、貴方なにを……!?」


 ―――そのまま光り輝く刀身をカンナギへと突き刺す。

 カンナギを助けるって言葉、忘れていないぞ……! カンナギさん……!


「———ぅッ!」


 刀がカンナギへと突き刺さったその瞬間、彼女の身体から刀身に何かが流れ込んでいく。

 それは、黒く悍ましい存在感を放つなにか。

 その存在感には、覚えがあった。

 悪意と殺意を振りまく、生きた災害―――邪龍の放つオーラだ。


「これは……」

「邪龍の怨念が、刀に……? いえ、他にも一緒に別のなにかも流れていっているわ……」


 呆然とする僕とネア。

 鋼色の刀身を黒く染めると、カンナギの身体が脱力するように力が抜けてしまう。

 それと同時に、カラン、と音を立てて黒刀へと変わり果てた刀が地面へと落ちる。咄嗟に刀が突き刺さった場所を見ると、傷はなく、それどころか服に穴も開いていない。


「……カンナギさん」


 先輩達と戦っていたゴーレム達がバラバラになって崩れ落ちていく。

 そのまま目を覚まさないカンナギさんを抱えた僕は、先輩達の元へと向かっていく。

 長く続いた戦いは終わったけれど、依然として僕の心は休まることはなかった。


これにてVSカンナギ戦、終了となります。

カンナギの命乞いは絶対に入れようと考えていました。


キーラ:闇魔法(守護)

『誰も傷つけたくない』『守りたい』という想いから発現した特性。

能力は特定範囲内の自動防御&迎撃。

見た目は、フードのついたマント型の闇魔法。

キーラ単体だと空を飛ぶことも可能。

なぜかウサトの肩にドッキングする。


今回の更新は以上となります。

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コーガ振り回されてただけなのにとばっちりで草
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