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第0話:神話
この小説中の世界は現実世界ではありません。作中の神話もやはり自作の物です。
遠い昔に、神話が生まれた。
遠い昔の人々は世界の成り立ち、太陽と星、自らの住む地、人間と様々な生き物、遠い地の魔物…様々な事や物に思いを馳せながら、神話を作り上げた。
科学が進歩した今、人々は不完全ながらも住む星の地図を作り、帆船で大陸を行き来し、その他数多くの「科学の賜物」と言うべき物を利用している。
そしてこの世の起源がいかなる物かという事について科学的に説明する者まで出てきている。
科学という現実は神話という空想とは違うという事が分かったのも随分前の話である。
しかしそれでも神話というものは残っており、更に人々の中に今も生き続けている。
神話は科学にはない、遠い昔の人々の思いが刻まれているのだ。