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フレンド 9話
僕達は必死に逃げた。
僕の隣には桜と、寅と優斗がいた。
菜々と美優と亮と大輔は、僕達より少し後ろだった。
少し行くと交差点が現れた。
僕達は左へ逃げた。
すると、大輔たち4人は、右へ逃げた。
「しまった…。」
と思ったが、もう遅かった。
「保健室」
という亮の声が聞こえた。
僕達は、それから15分ほど走り続けた。
後ろは決して振り返らなかった。
いつもなら、15分も全力では走れないが、
やはり命の危機にさらされると、自分の持っている能力以上の
力がででくるのだ。
「もう大丈夫だぁ~」
と優斗が言った。
「あいつら大丈夫かな…」
と寅が言った。
「みんな、生きて帰ってきてくれ。」
と心の中でつぶやいた。
僕達は、亮の
「保健室」
という声を信じ、保健室へ向かった。