6/11
フレンド 6話
しばらくすると、みんな帰ってきた。
寅が「ほら、南京錠とってきた。
これで安心だな。」
「じゃぁみんな寝ようぜぇ……。なんか疲れたし。」
僕は、つい本音が出てしまった。
「よし、じゃぁおやすみぃ」
と亮が言った。
朝起きると、もう8時を過ぎていた。
みんな精神的に疲れたせいなのか、
まだみんな寝ていた。
僕は、机にメモを残して学校を後にした。
家族の顔を見ておくだけでなく、
やっぱり100万円が欲しかった。
見知らぬ大人なら殺してしまっても
別にいい気がしていた。
学校から家まで歩いて30分くらいかかる
道のりの中で、いくら手に入れられるかが
一番知りたかった。
10分くらい歩いたときに、
一人大人が僕に背を向けて歩いていた。
僕にはまだ気づいていないようだったので、
後ろから撃った。
まず一人目。
と思った時、後ろから若い男3人歩いてきていた。
僕は、あわてて角を曲がった。
「やばい……。」と一瞬頭の中でよぎった。
でも僕はこんなところで死ぬわけにはいかない。
僕は桜を幸せに出来る男になるんだ。