2-1 2日目 六回戦
二日目、朝9時。
相撲大会会場だ。
我利山田君から我利ノ山親方を紹介された私。
我利ノ山親方は、嵩ノ将が弟子入りする事を喜んでくれ、その説明は我利山田君がしていた。
私が、我利ノ山部屋の後援会に入る事にして、話は終わった。
これで心置きなく我利山田君を筆頭に応援出来る。
6試合目の我利山田君。
若井川部屋の一目散との戦いだ。
19歳の大学生で160cm52kgと小兵力士だが凛々しい顔をしている。
フットサル同好会と言うことで、太いふくらはぎで誰かの倍以上の太さだ(失礼)。
ここまで2勝2敗。
当然、我利山田君よりも太い脚で、苦戦が予想される。
「ハッケヨイ ノコッタ!」
ドーンと当たった一目散。耐える我利山田、あ、我利山田下がる。
一目散低い態勢で我利山田の左太ももを取る。
突進する一目散、我利山田君は必死のはたき込み!
2人共に土俵下に。
行司は、、、我利山田君に軍配!
な、なんと、圧倒的不利からのはたき込みが完全に決まってしまった。一目散は悔しそうだ。
「我利山田ー」
我利山田君は土俵下に下りてきた。
2勝4敗だ。
一目散も2勝4敗に。
よしよしと、思っていると、次の対戦が嵩ノ将と成視凄徒の勝負だった。
嵩ノ将がこっちを見てた。頑張れ。
178cm57kgの嵩ノ将1勝4敗と182cm58kgの池面部屋の成視凄徒3勝2敗。
我利山田戦で圧倒的ではなかった成視凄徒だから、嵩ノ将もいい勝負は出来るはず。
2人共にスリム。本当に嵩ノ将のふくらはぎだけは細すぎる。成視凄徒はホスト経験者であまり運動はしてないようなので、あの脚でも耐えれると良いけど。
2人共に性格は悪いと思う(笑)
「ハッケヨイ ノコッタ!」
嵩ノ将が成視凄徒の胸を突き押す!
成視凄徒は仰け反る態勢で耐える。
成視凄徒のあばら骨が綺麗に浮き出て、スリムな身体が余計に細く見える。
おっと、突き押しの腕が外れて態勢が崩れる!
成視凄徒すかさず右から廻しを取る!
成視凄徒両上手、嵩ノ将右差し。
嵩ノ将すくい投げ!
成視凄徒、意外なほど投げられかかるが、残る。
嵩ノ将今回は受け身に回らず自分から攻めている。
すくい投げの後、すぐに両下手を取った。
対する成視凄徒は嵩ノ将の下手を抱えている。かなりバタバタしていて、悔しそうだ。
カッコ悪いのが自分で分かるのだろう。
体格的には互角か、若干嵩ノ将の方が細身に見えるが良い勝負してる。
嵩ノ将、疲れて両下手廻しを取ったまま動かない。
成視凄徒も両腕抱え込んだ所から両上手を取った!
すると、成視凄徒が寄り始めた!
あー、嵩ノ将少しずつ後ろに下がっているが私とやった時ほどの勢いではない。
が、やはり土俵際まで押されてしまい、耐える。
細い下半身の為、成視凄徒を吊ることも出来なそう。
必死に腕の力でも耐えてるのが分かるほどバキバキの腕になっている嵩ノ将。
私「嵩ノ将頑張れ!」
すると、成視凄徒の攻めが止んだ。
疲れたようで、一旦少し土俵中央側へ嵩ノ将が押し戻す。
嵩ノ将左からの下手投げ!
成視凄徒、態勢を崩されて廻しを外され、右側からすかさず嵩ノ将に突かれる。
向こう側にふらつく成視凄徒。
真後ろに抱き着く嵩ノ将。
そのまま押す嵩ノ将、土俵際だ。
徳俵に足を乗せて耐える成視凄徒。かかとで何とか耐えている!
嵩ノ将の太ももが力入っているのは分かるがあと一歩押しきれない。
必死で抱きついたまま投げを打つ嵩ノ将。
あー、土俵中央側へ投げて、また正対してしまった。勝ちのチャンスが……
両者両肩に手を伸ばしたままゼーゼー息をついている。
先に仕掛けたのは、成視凄徒だ!
あっという間に嵩ノ将に抱き着く。
嵩ノ将はまだ成視凄徒の両肩に手を置いている。
嵩ノ将ズルズル土俵際に押される。
徳俵でノコル!
成視凄徒、嵩ノ将の身体を締め付けて吊り気味に寄られる!
すると、最後の粘りも見せられず、嵩ノ将は寄り切られた。
嵩ノ将は息荒く土俵を下りた。1勝5敗。
成視凄徒4勝2敗。