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夢の世界で淡々と生きる  作者: 送間
5章 悪夢学園
98/100

98祝福の女神

僕はガウに首を絞められていた。僕の家にガウがやってきた。話しかけようとした瞬間、顔を殴られて、そのまま馬乗りになって、何度も殴られた。ガウはふざけるな、と声を上げる。魔女から僕が、この世界の創造主であること、ここが僕の頭のなかの妄想の産物だと聞かされたという。魔女はそこまで辿り着いてしまったらしい。ここが夢だという証拠さえ見つけてしまったようだ。ああ、恐れていたことが起きた。夢の住人たちに、ここが夢だと気づかれた。男子高校生が作った妄想の存在だと気づかれた。


ガウの振り上げた拳が顔面にせまってきた。ああ、僕はこのまま死——


(それ以上はダメ!)


突然、ドアからモンスターが流れこんできた。ガウはそれに気づき、腰にある剣で力任せに斬っていく。僕はガウを押し飛ばして、逃げた。ドアにはモンスターがいる。僕は室内で飛行能力を使い、天井を突き破って、逃げ出すことに成功した。ガウの怒号どごうが下から響き渡る。モンスターを全部斬り殺して、返り血で真っ赤に染まったガウと目が合った。殺意に満ちた瞳から、僕は視線を逸らした。


雨が降り出した。降ってほしいと願ったわけでもないのに。僕の明晰夢の力が弱まっている。ここから先は、悪夢だ。




「ふう……」


ガウに殺されるピンチを回避できてボクは一安心した。


ボクはベッドにいる。ひざの上にはご主人様が寝ていた。ご主人様の頭に触れてまぶたを閉じる。するとご主人様が見ている夢の光景がまぶたの裏に映し出された。


ボクはご主人様の指示どおり行動している。


指示、それは『ボクがご主人様の夢をコントロールする』ことだった。


ご主人様は今、普通の夢を見て、夢本来の情報整理を行って、異常事態の解消に向かって回復している。


でも『問題点』はまだ継続している。


その問題点を解決するためにボクは指示された。ボクがご主人様の代わりに問題を解決させる。


その問題解決の手段が『ボクがご主人様の夢をコントロールする』ことだ。


もしご主人様が夢のなかで死んでしまいそう(問題点1)なら、死を回避できる展開を起こす。


もしご主人様が夢だと気づいて明晰夢だと気づいてしまいそう(問題点2)なら、気を逸らす展開を起こす。


もし夢が悪夢学園になって抜け出せなくなったら(問題点3)なら、夢の内容を強引にでも変える。


ボクがご主人様の夢をコントロールして、夢本来の情報整理を終わらせるまで、無事に夢を見続けてもらう。これが問題解決の手段だ。


ご主人様はボクに神様になってほしいと言った。


そう、ボクはご主人様が生きる世界をコントロールしてるのだ。


ボクはご主人様の夢を観察する。そしてご主人様の危機を回避させる。これをあと、何時間、何十時間でも続ける。


「絶対助けるからね、ご主人様……!」

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