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夢の世界で淡々と生きる  作者: 送間
1章 明晰夢で作り出した世界
9/100

9姫に招待状を

姫の話を聞いて気づいたが同世代の友達の話が少ない。城にいる者や他の国の姫との文通の話にはよく出るが、身近な友達の話はあまり出てこない。聞いてみると町の子供たちとは話すが、遊ぶことは少ないという。


確かに姫ともなると怪我をしたら危ない。勉強も学校ではなくて城にいる教育係でやってるようだ。


むむ、僕の考えが至らなかった。姫が友達を作る機会がない流れを作ってしまった。どうにかせねば。


そこで僕は魔法学園について思い出した。あそこは魔法の国にあるが、あそこに通えないだろうか。


「何か考えごとですか?」


「ん? いや、何でもないよ。ただ、そうだな……姫様、学校に通ってみたいと思いませんか?」


「学校ですか? それはもちろん……ですが、私の立場から、この国にある学校に入学するのは難しくて……」


「それなんですが、これをどうぞ」


僕はズボンのポケットから手紙を出した。


「これは?」


「じつは魔法の国にある魔法学園が入学の募集をしているんです。新しいクラスで、魔法の国の外からの入学者を募っているのです」


「まあ! 本当ですか!?」


姫は目を輝かせていた。


「これは僕の宛てに来たものです。誰か候補がいれば呼んできてほしいと。そこで、僕は姫様を推薦したく思い、この招待状をお送りいたします」


僕は招待状を姫に渡す。姫は慎重に手に取った。


「勇者様……本当にいいのですか?」


「ええ、どうぞ」


「ありがとうございます! 大好きです!」


姫は僕に抱きつく。喜んでもらえて何よりだ。


招待状は僕が今作り出した。学園都市の方でも『以前に僕に候補者への招待状を送った』という過去になったはずだ。


姫、今度会う時は、学校での友達の話を聞かせてください。

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