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夢の世界で淡々と生きる  作者: 送間
1章 明晰夢で作り出した世界
6/100

6まだ夢の世界にいたい

美女湖でフニャフニャになった僕は空子に運ばれて、丘の家に着いた。


「ま、まずい……取り乱して、意識が……」


「んー? ってことはそろそろお目覚め?」


「い、いやだ! まだいる! よし!」


僕は一階のリビングで座禅をする。そして深呼吸。


夢の世界に出来るだけ長くいるには、僕の意識を安定させること。取り乱すと、そのまま夢の世界から弾き飛ばされるように夢から覚める。


そこで僕は安定させる方法を用意した。まずは座禅と深呼吸。次に行うのは心を無にすること。


「ふうー……」


美女湖の出来事は強烈だったが徐々に落ち着いていく。


頭の中が空白になっていくなか、僕の安心するモノが思い浮かんでくる。


それは空子の顔だった。


「落ち着いた?」


空子が身体を横に傾けて、座禅している僕に呼びかける。


一瞬、心臓がどくんと動いた。


「……うん、おさまった」


まだ空子といたい。


コンコンとドアがノックされた。


「あれ、誰だろう?」


「出てくるよ」


僕は何となく察していた。


ドアを開く。そこには小っちゃな鳥人がいた。


「はい! お手紙!」


鳥人の子供が手渡しで僕に手紙をくれた。


「ありがとう」


この世界には鳥人がいる。腕に羽が生えていて飛行できる。僕ほど高い高度、速度は出せないが、郵便配達員で活躍している。


直接僕に手紙を渡すと、小っちゃな鳥人はバタバタと羽ばたかせて行ってしまった。


「なになに~。どんなこと書いてるの~?」


「なに、いつも通りだよ。嬉しいことか危ないことさ」


僕は封筒を開いて手紙を読んだ。

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