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夢の世界で淡々と生きる  作者: 送間
1章 明晰夢で作り出した世界
23/100

23ライムとガウにお別れ

スライムの体液でぐちょぐちょになった。


沼にいるスライムに、今回の一件についてどうなったか伝えたところ、喜んでくれた。スライムは感謝の気持ちからか、僕に抱きついてきた。それで僕はぐちょぐちょになった。


スライムが黒の森に戻る日を決めた。予定の日はガウが黒の森までスライムを守ってくれるそうだ。


「スライム、っていうか、君には名前があるかい?」


「ない。名前が必要なら、あなたがつけてほしい」


「うーん、そうだな……。スライムのスを抜いて、ライムなんてどう? 果実の名前でかわいいし、色もちょっと近い気がするし」


「ありがとう、それがいい。私はライム。勇者、これからも友として会えたら嬉しいです」


「もちろん、また会おうね」


僕は手を出す。ライムは突起物を出して、僕の手に触れる。


新しい友達が出来た。


これからも友好関係を結ぶために、色々していきたいな。街を観光したり景色を見たり釣りをするのもいいけど、友達と会話するのもいい。実際、今回だってライムの友達になりたいのもあったけど、空子とガウと一緒にいられただけで充実感(じゅうじつかん)があった。またやろう。


僕はライムと別れた。その後、空子とガウと一緒に獣の国へ戻り、ついでに買い物なんかをした。


時刻は昼になっていた。夢の世界に来る時はなんとなく朝から始まる。モンスター退治や移動で二時間ぐらい経ったようだ。


買い物を済ませた後は、獣の国から出た。ガウともお別れだ。


「今日は楽しかったよ勇者、アンタといると毎日飽きなくて楽しそうだ」


「はは、いつも面倒なことに巻き込んでごめんね」


「今度はもっと巻き込ませてくれ。あー、でも空子と話すのも楽しかった。アンタのこと色々教えてもらってよかったよ」


「え!? 空子、なんか余計なこと言ってないよね!?」


「んー? ボクは世間話をしただけだよー。決してご主人様の性癖とかについては言ってないよー」


「言ったの!?」


「空子を責めるな。なに、空子のおかげで前より勇者と親しみやすくなったよ。寂しくなったら、いつでもアタシの家に来ていいぞ。空子と一緒にでも、ひとりでも」


ガウは挑発的な目で僕を見る。絶対余計なこと言ってる!!


別れ際で寂しさより動揺でいっぱいになった……。

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