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夢の世界で淡々と生きる  作者: 送間
1章 明晰夢で作り出した世界
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2召喚魔法を再現してみる

僕は丘に向かって降下する。


高度百メートルに近づいてきた。僕は空中でスピードを落として浮遊する。ふわり、と丘に着地した。


丘の上には家が建っていた。僕は想像して作り出した。この世界は僕の夢そのもの。明晰夢の中なので、僕が想像さえすれば、この世界に生まれる。


ドアを開く。内装は昔に見た別荘のカタログを再現した。キッチンやトイレ、ベッドなど現代世界と大して変わらない設備や家具がある。


「さて、今日は何をしようかな」


僕はリビングで地図を広げる。地図には都市国家やダンジョンが描かれている。地図の横にはギルドが配布しているクエストの応募書類を置いてある。


「前は魔法学園で生徒に魔法を教えて優越感に浸っていたり、小さな村に襲ってきたオークを華麗に倒して感謝されたりしたけど、今日はあんまり気分でもないし、うん、修行でもするか」


僕は吹き抜けの階段を昇って二階へ行く。二階は夢のトレーニング室になっている。


トレーニング室は大きくひらけていて物が置かれていない。


トレーニング室に着いて、僕は静かに息を整える。


そもそも夢の中で呼吸が必要なのか、という話だが、僕からすると、いる。


夢世界を作り出しているのは今寝ている僕の脳だ。そして現実の僕が生命活動しているから脳が動いている。


何度か試してわかったが、夢の世界で苦しい思いをする、すなわち悪夢を見てしまうと現実の僕も苦しくなってしまい、寝心地の悪さから、たまに夢から覚めてしまうのだ。


だから夢の世界では出来るだけリラックスした方がいい。


すーはー、と深呼吸をする。


「よし」


僕は手をかざす。そしてイメージをする。


何を? 決まってる。


ヒロインだ。


僕はトレーニングの中心で魔法陣を作り出した。魔法陣はバチバチと鳴り始める。


(こい、こい、こい!)


強く念じて、僕は召喚する。


「こい!」


魔法陣が青白く発光した。

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