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大掃除

 中間テストも終わったことだし……

この土日は何しようかなー。

(翔琉とか誘って遊び行くのもありだな)

 そう思ってトークアプリを開く。


 一ノ瀬さんから通知来てるじゃん……!


 なになに……?

「梅雨前なので大掃除をしませんか?」

「そうだね!!」

 2日連続で素晴らしいイベントが……!!


 ごめん、翔琉。

 今日は遊び(まだ誘ってなかったけど)には行けません。いま、俺の家にいます。

遊びたい気持ちもあるけど、これから大掃除をします!



「どうぞー、今日もよろしくー」

「はい!」


 白のTシャツにジーパン。

 いつもの動きやすい感じの服装。

 流石に昨日お買い上げの2点のどちらも着てなかった。


 まあ掃除するから汚れてしまうかも知れないしね……!

「じゃあやっていきましょう!」

 そう言って黒のエプロンをつける。

 それはそれで非常に素晴らしい。


 理想の奥さんって感じっす。



「一条くんは台所の除菌してもらえませんか?」

「おっけー」

 俺はまな板や包丁を消毒していく。

 けっこー簡単だ。

 あと梅雨時の湿気でカビが生えそうなところをきれいに拭いていく。


 一ノ瀬さんは合服を洗濯しようとしている。

 もうそろそろ夏服の季節だ。

 高校の女子の夏服はどんなのなんだろう……?

 夏服姿の一ノ瀬さんを見るの楽しみだなー。



 暇だし床でも拭くか。

 雑巾を探す。


 ……ない。まあ普段進んで掃除しようとしないのに、雑巾持ってるはずがないんだけども。


 まあこのタオル使わないから雑巾にしてもいいかな。

 さてさて、拭いていきましょう。


 いやーどれぐらい水浸けたらいいんですかねぇ。

 小学生の時なみにテキトーに絞る。



 ちょっと濡らしすぎたか……

 もうちょい絞ろ……


バケツのところでしゃがんで、水気を切ろうと力をこめて雑巾を絞る。




 その時タイミング悪く、一ノ瀬さんが歩いてくる。

「ごめん、そこ滑りやすいかm」

 言い終わらないうちに危険区域に足を踏み入れてしまう。

「!?」


 やばっ。

 咄嗟に一ノ瀬さんを下から支えようとする形になる。

 間に合うか……?




 あの転ぶときとかのゆっくり時間が流れる感覚になる。



 間に合った。

 一ノ瀬さんが転ぶギリギリのところで捉えた。



「大丈夫?」

「……はい」


 めっちゃ一ノ瀬さんの顔が近い。そして赤い。

 転びそうになったから、?




 ……今の体勢まずいかも。

 冷静に第三者の視点で見ると一ノ瀬さんが俺に飛び付いて押し倒してるみたいになってる。

 清楚系美少女様としてはあり得ない状態だ。


 俺もめちゃくちゃ恥ずかしいんだけど、!?


 5秒ぐらい2人で固まってた。


「すみません……

 助けてもらってありがとうございます」


慌てて一ノ瀬さんが立ち上がる。


「いや、俺が床濡らしすぎたよ」


 次からは気をつけよう。

 一ノ瀬さんが転ばなかったから良かったけど。




 結局今日は、2人とも例の事件が恥ずかしくてあんまり話したりすることなく終わってしまった。




 まああんなことがあって意識しない方が無理だ。

(気まずくならないよな……?)


 その日の夜はいつもより眠れなかった。も、もちろん今後がちょっと心配でね! 思い出してドキドキして寝られなかったとは言ってないよ!

……なに言ってんだ。






















いつも読んでくださりありがとうございます!


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