一緒に年越し
大晦日になった。
スーパーとかでずっと『もーいくつねーるとー』って鳴ってる。
今日は寝ないのであと0ですね!
買い物かごにエナジードリンクを投げ込む。俺も朝までずっと起きとくのは久しぶりだからなあ。
あとは……
今日は午後から結花が来るので、昼ご飯は自分でなんとかしないとな。
んー、弁当買っちゃいますか。
結花に甘やかされすぎて成長してないのでは、俺?
いや、家に何か食糧あったはず。
なにかしら作るか……
というわけで完成したものがこちらになります!
チャーハン(頑張って作った)
千切りキャベツ(もともと切られてる)とコーン(冷凍をレンチン)のサラダ。
いや、チャーハンで力尽きてますやん。
まあ、自分で作った料理はやっぱりそれにしかない味わいが出るな。家事出来る系男子に近づいてるかも。
「お待たせ、ゆうくん」
「おー……いや、荷物入れすぎじゃない……?」
「あはは、そうかな?」
明らかにリュックに荷物がパンパンに詰め込まれているんだが。2、3日泊まる時ぐらいの量じゃないですか?
まあそれより、コート結花が可愛い。いつもよりさらに大人っぽい雰囲気だ。
「食材とか入ってるから、そこまで重くないよ?」
「そうなんだ、まあ無理はしないで」
「うん、ゆうくんは優しいね」
「どういたしまして」
現在時刻: 19時30分
夜ご飯を食べ終わった。
「今年こそ年越しの瞬間を見るぞー!」
「お、おー?」
普段は夜更かしとかしないっぽい結花のテンションが高い。
「普段だったら夜更かしするのは悪い気がするけど、今日ぐらいはいいよね」
「もっと悪いことしちゃう?」とか言ってきたら俺の中で完全にもともとの結花像が崩壊します。
……流石にその事態は避けられた。避けられないほうが良かったのかも?
現在時刻: 20時8分
あと約4時間、睡魔との格闘ってわけです。まだ眠くないけど。
「私が寝そうだったら起こしてー」
「おっけー、俺も寝てなかったらね」
「じゃあ、どっちが起こされる回数少ないか勝負ね?」
「それたぶん俺勝っちゃうけど……」
現在時刻: 23時59分
「あと1分だね!」
結局2人で話してたりしてたら次の年が始まる1分前になってた。
どちらも寝なかったので勝敗つかず。
時計の秒針が0を指す。
「「あけおめ!」」
「今年も一緒に楽しく過ごそうね?」
「そうだね!」
「……私、1番早くゆうくんに新年の挨拶したよね?」
「うん、そうだよ?」
「なら良かった!」
「……そこで1番にならなくても、もともと結花は俺にとって『1番』だから」
今年始まってまだ1分もたってないのに黒歴史確定発言をやらかす。言ってて恥ずかしすぎる。
「……そんなこと簡単に言えるの、ずるいな」
んー、普段から結花も変わらないようなこと言ったりしてる気が……。
まあ結花の恥ずかしがってる表情を今年開始1分で見られて非常に満足です。
「……じゃあ朝までゆうくんに去年の感謝とか伝えるね?」
ふふっ、と笑いながら、結花は宣言する。
「お、おう」
いつも結花には寝かせてもらえないみたいだ。
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