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一緒にお昼ご飯

屋上への扉を開ける。最近ほんとに鉄の扉が軽く感じられるな。、、別に筋トレはしてないよ?



ここの高校の屋上は珍しく開放されている割に、ここで昼休みを過ごす生徒は少ないらしい。


なぜなら屋上は「カップルゾーン」と呼ばれているからだ。

基本的に昼休みに行っても男女で仲良くお弁当を食べている光景しか見られないため、非リアにとっては同じ空気を吸うのも気まずいレベルなのだ。


そんなわけで、今日初めて昼休みになってやってきたんだが、噂通り人はまばらだ。


「あんまり人いないね、ビルしか見えないからかな」


ほんとに俗っぽいこと知らないんだね!?


「でも、いつも通り2人だけで過ごしてる時みたいだからいいね」


、、いま、聞きましたか?

2人「だけ」ですよ? 無意識に結花からこぼれる言葉の一つ一つが尊いです。

まあ惚気はこれくらいにするとして。


「それじゃあ、結花が作ってくれたお弁当頂いていい?」

「もちろん、! どうぞ」


さっそくお弁当が入っている袋を開ける。早く食べたい、、!

学校は椅子座ってるだけなのにお腹相当空くからな。


「おー、美味しそう、、!」


少し小さめな水筒みたいな容器にカレーが入っていて、タッパーみたいなのに白ご飯、そしてさらにもう1つ容器があって、だし巻き玉子がその中に見える。


男子高校生にはちょうどいい量のお昼ご飯だ。


「「いただきます!」」


「美味しい?」

「もちろん、、!

結花の料理は全部美味しいよ、いつも食べさせてもらえて嬉しい」

「あ、ありがと」


俺がまっすぐに感謝を伝えると、慌ててお礼を言う。


「カレーの味付け、なんかコクあって美味しいね」

「まあ、隠し味入れたので」

「え、なに入れたの?

リンゴとか?」


いや、某カレーのCMか。


「蜂蜜は少し入れたよ?

けど、具材っていうか、、」

「え?」

「学年1位なんだから、それぐらい考えないとダメだよ?」

少し大人っぽいような感じがする、いたずらそうな微笑みを見せて言う。


「国語の文章読めるのに、好きな子の気持ちは読めないの?」


かなり煽られる。


「ごめん」

「あはは、そんなに真面目に言わなくていいけど」


「、、でも、私の気持ちは分かってほしいな?」


クリティカルヒットした。

悶えて死ぬとこでした。尊すぎる。


「、、頑張る」

「これ、宿題にしとくね?」

「待って、今考える」



、、分かった!

「結花の気持ちが隠し味ってこと?」

「そうだよ、そんなに難問じゃなかったでしょ?」

「まあ、、?」

「まあこれくらいは簡単に分かってもらわないと!」

「うん、、

朝から俺のために作ってくれてありがとう」

「どういたしまして!」


通りで少し辛い中にも甘さを感じるのか。

美味しさをしっかりと噛みしめて、お弁当を完食した。













いつも読んでくださりありがとうございます!


更新遅くなってしまってすみません!


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