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初の一緒に登校と勝負の時

今日から2学期かー。

学校での一ノ瀬さんとか一ノ瀬さんに会える楽しみはあるけど、流石に体重いなー。

……なんか「俺を忘れていないかい?」って声が聞こえたような……。 幻聴もここまで来ると耳鼻科のお世話にならないといけないかも。


なんとかベッドから体を起こす。

「……きっつ」


しかも初日の今日から休み明けの実力テストを行うという……鬼畜の所業かな?

3教科の平均が8割後半ぐらい行けたら学年1位ってレベルらしい。それだけの勉強はやってきた自負がある!


あとは学校に行ってテスト受けるだけなんだけど……ほんとに体が動かない。


とりあえず買っておいたゼリーを飲み干す。

朝ごはんはこれでいいだろう。テストに臨むためのカロリーとしては十分だ。


音楽聴きながら制服に着替える。大音量で聴きながらじゃないとやっていけませんわ。


……インターホン鳴った?

たぶん俺の難聴は大音量イヤホンのせいですね。現代人だ。

イヤホンを外して急いで玄関に向かう。


「なかなか出てくれないので寝てるのかと思いました」

ちょっとプク顔の一ノ瀬さんが立ってた。

久しぶりに制服姿を拝めました!!


「ごめんー」

「別に大丈夫ですけど」


俺はどれだけインターホンをスルーしてしまったんだろうか、ちょっとツンも入ってきてる。

そしてなんか俺に言ってもらいたいことがありそうな表情をする。


「え、どうしたの?」

「その、一緒に学校行きませんか?」


一ノ瀬さんは黒髪の先をいじりながらぼそっと言う。

……え?


まあ学校がある日の朝にやって来るのはそういうことだよね。頭働かせるんだ、俺! テストのアップだよ!


「もちろん!」

「今すぐ出ても大丈夫ですか?」

「あー、エナジードリンクだけ補給してもいい?」

「分かりました、!

あ、エナジードリンクってどんなのですか?」

「んー、なんか気合い入る飲み物」

「なるほど」


非常に雑な説明。全世界のMONSTER勢とかZONE勢とかRed Bull勢に怒られそう。すみません……。




一ノ瀬さんの目の前で一気に飲み干す。

沁みる。やっぱりテスト前はこれに限るね。


「ごめん、お待たせ」

「そんなに急いで飲んで大丈夫なんですか……?」

「たぶん、これいつものスタイルだから」

「え、ますます心配です」


一ノ瀬さんは俺を心配そうに見つめる。その勢いに負けて、これからは気を付けますと誓った。

そもそも、エナドリ依存が危険なんだけど。



電車に飛び乗る。

初めて一緒に登校するんだけど、テスト前なので、俺たちは2人とも単語帳を隅から隅まで眺めている。

ちょっと悲しい。いや、だいぶ。


まあ駅までの間は話せたのでOKです!



テスト開始のチャイムが鳴る。


……分かる!

俺史上最速のペースでペンが進んでいく。

見直しする時間もあるじゃん!


問題が解ける感動を国数英の計3時間噛みしめた。なんか某ゼミの漫画みたいだと自分でも思った。


「お疲れー」

「ああ……お疲れ、優希」


爽やかイケメンから、げんなりした力の無い返事が返ってくる。これは……。あんまり出来が良くなかったんだろうか。


「ほんとにお疲れじゃないか……翔琉?」

「夏休み、俺が勉強したと思うか?」

「いや。……色々遊びまわってたよね?」

「遊んでいたというか……ライブとか行ってた」

「なるほど」

「義務だから仕方ないよな! ところで優希はどうだったんだ?」

「オタクは忙しいんだな……。 俺はわりと学年1位狙えるかも、手応えはある」

「お、期待してるぞ。1位取って一ノ瀬さんに告白しないのは無しだからな?」


急に目輝きだした。

ほんとに人の恋愛なのにどうしてこんなに食いついてくるんだろうな。エネルギーをラブコメから取り出す未知の生命体なのかな? まあ別に迷惑とかではないが。


「もちろんそれはないよ」

「あとは結果待つだけだな!」


あと一週間。なんて言って告るか考えとくかな。

これ、フラグじゃないですよ?(そうだったら困る)







いつも読んでくださりありがとうございます!

タイトル少し変えました!


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