定番(?)デート② お揃い
「じゃあ、さっそく見てまわろー」
「はい!」
順路に沿って順調に進んでいく。色とりどりの魚たちが迎えてくれる。
最近はスーパーの青魚しか見てなかったな。
あ、そういやお祭りの金魚もいたな。
ペンギンがいるところまでやって来た。
やって来たっていうほど入口からは離れてなかったけど。
ゆっくり見ると当たり前に可愛いな。ペンギン久しぶりに見たよ、、!
なんか置物みたいに動かないのもいたり、ペタペタ歩きまわっているのもいる。ペンギンの世界も個性に溢れてるねー。
さてさて、次のとこに行こうか、、!?
置物みたいに固まってるのはペンギンだけじゃなかった。
一ノ瀬さんがじっとペンギンを眺めてる。
(もう少し待とうかな、、)
こんな風に可愛い見た目のペンギンに惹き付けられるのは意外だな。ほんとクラゲとかじっと見てそうなイメージだったけど。
「連れて帰りたいぐらいです」
え、、? 待ってください。 可愛いすぎませんか?
俺がアラブの石油王なら、即決で買いますよ?
5羽ぐらい。
とりあえずスマホでペンギンはどれぐらいの相場で売られているのか調べてみる。
、、ふつーに売られているのも驚きなんだけど。
1羽200万円ぐらいが相場なんだな。
ちょっとサウジアラビア行ってくるか。
「あ、すみません! お待たせしました!」
「大丈夫だよー、ペンギン眺めてる一ノ瀬さんも可愛いかったし」
「優希くん、!? 、、恥ずかしいです」
頬を赤く染めて、慌てて別の方を向く。
「つ、次に行きましょう」
「うん、そうだね」
やっぱり水族館と言えばお土産コーナーでしょ!
ぬいぐるみとかキーホルダーとか色々売ってるし。
ここでも一ノ瀬さんは小さなペンギンのぬいぐるみに気を取られてた。あの可愛いやつです。
「優希くん」
「ん、どした?」
「これ、お、お揃いでバッグにつけませんか?」
めちゃくちゃ魅力的な提案をされる。
もちろん、良いに決まっている。
「いいねー、じゃあ2つ買ってこよう」
通学用のカバンにつけようと決意した。
「えへへ、ありがとうございます」
糖度100%みたいな笑顔を見せてくれる。
甘々ですね。
そしてお土産ショップを出ようとする。
「お写真いかがですか?」
突然店員さんに声かけられる。
「撮りませんか?」
「おっけ」
「じゃあ、お願いします」
「お二人はカップルですか?」
「「え、、!?」」
いきなり想定外の質問をされる。
、、俺たちが想定外だっただけで、夏休みに2人で水族館来るとかそういうことだろ。
「うーん、まだ付き合ってはないですかね」
正直に返す。くそ真面目か。
「まだ」ってめちゃくちゃ重要ですよ!
ここテストに出ます。
「そうなんですか、てっきり付き合ってるのかと思いました!」
まあ当たり前の返事をされる。
「じゃあ撮りますね」
「あ、お願いします」
小さな写真を渡されて、大きなのが欲しければ1000円必要と言われた。もちろん払う。
「「ありがとうございました!」」
「大事にします」
写真を優しく握って言う。
なんか少し気恥ずかしいような、心があたたまるような感じがした。
さて、額縁に入れて拝むかな、、。
どこかの誰かの影響を受けすぎてる気がする。
今週は甘々回が続きます!!
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