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告白(?)からのお泊まり

「だから、優希くんに言いたいことがあるんです」





「ーーもっとそばで一緒に過ごしてもいいですか?」

「……もちろん!」

「ありがとうございます」

 まだちょっと泣きながら、でも聖女みたいな微笑みを見せてくれた。


 一ノ瀬さんにはやっぱり笑ってて欲しい。




「ーー俺も、一ノ瀬さんに伝えたいことがあるんだ」

(このタイミングなら伝えてもいいよね?初めのプランとは違うけど)

 ここで想いを伝えないでいつ伝えるんだ?

俺は少し考えて腹を決めた。


 そして一ノ瀬さんの顔を見ーー


「え?」


 寝てる。……入眠速度が某アニメキャラぐらい速くないですか?

 しかもがっつり俺に寄りかかってる。



「まじかー……」


 このレベルの大チャンスはそうそう来ないのに。。

 まあ今日朝から来てくれてたから、疲れもあったんだろう。


(今何時だ……?)

 ……もう21時過ぎてるんだけど……?


 えー、どうしよ。

 今起こすのも可哀想だけど、家帰らないといけないだろうし……。



 仕方がない。

 起こそう。


「ごめん、一ノ瀬さんー」

「んー、まだ寝てたいです…… はっ」

「ごめん、疲れてたよね?」

「す、すみません!」

「いや、大丈夫だよー

  一ノ瀬さん帰らないといけないかなーと思って」

「そうですね……

  でも今日は泊まらせてもらってもいいですか、?

  あ、優希くんが大丈夫ならでいいですけど……」

「え、大丈夫なの?」

「はい、一応連絡はします」


(まじか……!)

 夏休みの最初からこうなるとは思ってなかった。

 正直嬉しすぎる。叫んでもいいですか?



 しかし、問題が1つ。

 ベッドが俺のしかない。


「もっと一緒に過ごしていいですか?」っていう6割ぐらい告白みたいなこと言われたけど、流石に一緒に寝るのは大丈夫ではないだろ……。


 俺は床で寝るかな。


「一ノ瀬さんはベッドで寝ていいよ、疲れてるだろうから」

「優希くんはどうするんですか?」

「床で寝るよ、たまにやるから大丈夫」

「……大丈夫じゃないです」

「あはは、まあ気にしなくていいから」

「気にします、! 優希くんが嫌じゃなかったら一緒にベッド入りませんか? ……私は嫌じゃないです」

 頬をちょっと赤く染めて、恥ずかしそうに聞いてくる。最後の方はとても小さくてあまり聞こえなかった。


「え、一ノ瀬さんがいいなら」

「いいですよ?」


 2人が入るには少し小さいベッドに入る。

 近くで顔を見るのがちょっと恥ずかしいから、俺は反対側を向いて寝ることにした。

「今日はありがとうございました」

「いや、いつも俺ばっかり助けてもらってるから……

  もっと普段から頼ってもらっていいよ」

「分かりました……!

  じゃあ、おやすみなさい」

「うん、おやすみー」



 一ノ瀬さんはすぐに寝てしまった。

(そんなに俺のこと信用してもらって大丈夫なんすか……?)

男子に対する耐性があるのかないのか分からないんだよなあ。


 結局俺は意識しまくって、心臓バクバクで朝までろくに寝られなかった。














いつも読んでくださりありがとうございます!


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