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崩壊町の実態と謎に包まれた企業タマニア

少し探索や聞き込みを続け、分かったことがある。

 



 まず、この町は意外にも、普通の町だった。てっきりほかの町の人間には理解できない恐ろしい決まりがあるんじゃないかと思ったが拍子抜けだった。

 



 しかし、うわさで聞いた物価が安いという情報だったがこれは本当だった。商店などで一通り商品を見て少し探索や聞き込みを続け、分かったことがある。




 まず、この町は意外にも、普通の町だった。てっきりほかの町の人間には理解できない恐ろしい決まりがあるんじゃないかと思ったが拍子抜けだった。そしてうわさで聞いた物価が安いという情報だったがこれは本当だった。商店などで一通り商品を見てみるに、価格が自分の住んでいる都市の半分以下で売られており気味の悪さを感じると同時に桐谷家が核家族なのにあれだけ大きな家に住めることにも合点がいった。




 そして、発展度合いだが町の中心部に行っても高層ビルが立ち並んでいるわけでもなく、高くても5階建てのビルが点々としているだけであった。

しかしそんな小さいビルのが点々としている街並みの中でひときわ異彩を放つ建物だった。




 

 そう、例の会社である。まず2メートルはある白い壁で建物でおおわれており正面の門以外から会社の建物を拝むのは、困難であった。

そして正面の門から顔を覗かしてみるとビルと呼ぶにはふさわしくない巨大な建物が建っていた。

高さは高層ビルほどではなく、せいぜい8メートルほどだが門からじゃ全体像を見れないほど横に広がっていた。




 入ってみたかったが、いかにも関係者以外立ち入り禁止なムードだったので、巨大さに圧倒されながらおとなしくその場を立ち去ることにした。

聞き込みの結果、会社の名前はタマニアということが分かった。また、この周囲にあるビルは全てタマニア関連のビルであり。タマニアのロゴのようなものをビルの屋上や壁に印されていた。

ちなみにタマニアのロゴはデフォルメされた右翼の真ん中にTと書かれているという決して趣味のいいものではないものだった。




 「しかし、ますます不思議だな、、、ここまで巨大な会社なのになぜ外界との繋がりを良くしようと思わないんだ、、、?」

そんなことを呟き、俺は目の前の崩壊町に関することをまとめたレポートを見下ろす。我ながらいい出来だ。




 少し疲れたので、コーヒーを買うことにし、俺は立ち上がって家を出た。

辺りはすっかり暗くなっていたが、比較的街灯が目立つので問題なく昼に行った売店に向かうことができた。




 真央の家から何度か曲がり角を曲がって住宅街を進んでいくと売店が見つかった。

売店に入るとひんやりとした冷房の風が顔に当たる。そして外の蒸し暑さとの気温差を心地よく思いながら、クーラーボックスに入ってるコーヒーを手に取った。

それをそのままカウンターに持っていき支払う。レジの電光掲示板に表示されたコーヒーの価格は分かっていたが、自分の住んでいるところでは考えられないほど安かった。

「やっぱりなれないな、、、」

会計を済ませ外に出た後、息を漏らしながら呟いた。




 外の蒸し暑さと中のクーラーの風が入り混じった生ぬるい風を体で受け止めながらコーヒーを飲み干す。

さて、、、これからどうしたもんか、、、今日一日の取材の感想としては、ぶっちゃけ物価が異様に安いだけの普通の町だし、世の中にはもっと異様な街があると思う。これ以上ここにいてもスクープとれなさそうだしなあ。

そんなことを思い途方に暮れていると、売店の正面にある坂の向こうから何者かがこちらに走ってくるのが見えた。

よくよく目を凝らしながらじっと見ていると、見たことのある人影だった。




 その人影とは────────────桐谷真央だった。

彼女は俺の目の前に来て立ち止まり

「はぁはぁ、、、良かったです、、、!先ほど家から出ていくのが見えて、夜も遅いので、きっと売店に買い物に行かれたのだと思って走ってきたのですが正解だったようですね。はぁー、、、」

と息を絶え絶えにしながら声を振り絞った。言葉をうまくまとめられていないところかも疲れている様子が伝わってくる。

「だ、大丈夫?」

その様子を見て少し心配になり、聞いてみる。

「大丈夫です!はぁ、、はぁ、、伊達にここで暮らしてませんから。はぁ、、この程度の高低差、はぁ、、朝飯前です!」

と真央は息を整えながら俺の質問に答えてくれた。これ以上様子をうかがうのも野暮だと思い、早速用件を聞いてみる。

ここまで息を切らして走ってくるということはさぞ重大な要件に違いない。

「それで、、、?わざわざここまで走ってきてくれたということは、何か重要な要件でもあった?」

それを聞くと真央は思い出したように顔をあげて

「そうです!このことについて相談が、、、」

とポケットから一つの封筒を取り出した。




 その封筒は全体に白く、真ん中に見覚えのあるシルエットが────────右翼にT、タマニアのロゴがはっきりと刻印されている封筒だった。





小説を読みやすくするために改行を多用してみました。もしこうしたほうがいいよという意見がありましたらどしどし感想欄にお書きください。

よろしくお願いいたします。

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