桐谷家の謎
結局俺は、桐谷さんに運良く遭遇することができ、そのまま家にお邪魔させていただいた。そして少しの間散策させてもらうことを許された。
桐谷家は真央と真央の両親による三人構成のはずなのに家はかなり豪勢な作りであった。それだけこの町の土地が安いのかもしれない。
そんなことを考えながら歩いていると、大広間らしき場所に到着した。大広間は見たところ10畳はある広さであった。その広さにあっけにとられていると。真央が奥の扉から顔を出した。
「そういえば、いつからあなたたちはここに住み始めたの?」
おもむろにそんなことを聞いてみる。
「んーっとここ2,3年前ぐらいかな?お父さんが静かな場所でくらしたいって突然言い出して、、、私は中学校の友達と離れたくなかったんだけど、、、」
なるほど。2、3年前中学生だったということは彼女は大体高校1年生ぐらいか。
「あっでも物価がとても安いし、住んでみたら結構いいところだよ」
「そうか、ありがとう。教えてくれて」
彼女は俺に教えるとどこか不器用な様子で立ち去った。
一通り散策を終えた後、俺は一つの個室に案内された。5畳半ぐらいの部屋だった。
「それじゃあここがたっくんの部屋だからね」
真央の母親はそう言い俺をとおしてくれた。そして俺は早速陸人に連絡する。
「あーもしもし陸人か?」
「おーー!たっつん!あんまり遅いからくたばったかと思ったぜ」
「ああ、、、大変だったよ。でも何とか桐谷さんちにたどり着くことができたよ」
「おー!それはよかった!」
「とりあえず、まずはこの町にいる人への聞き込みでいいかな?」
「うん。そんな感じでいいよ。あとは謎に包まれている崩壊町の生活様式なんかも分かるとうれしいな」
「分かった。やってみるよ」
そう言い、俺は電話を切った。
そのあと目をつぶって今日あった事を思い返してみる。
まずオカ研の愉快な仲間たちにより電車に乗り過ごし、ついたと思ったら目の前にはろくに整備もされていない山に遭遇。何時間もかけてボロボロになりながらやっとこさたどり着いたと思ったら日が暮れかかっている────って散々だな!?
にしても彼女、、、桐谷真央だっけか。初対面なのにひどく落ち着いてたな。最近の女子高生はみんなあんな感じなのか、、、
ふとそんなことを考えてみると不意に酷い疲労に襲われた。
まあ当たり前か、何時間もろくに舗装されていない山道を歩いたんだから。おれはそう思い少しの間ベットに横たわることにした。




