桃からは何も生まれなかっ太郎
むかしむかしあるところにお爺さんとお婆さんが住んでいたそうな。
お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に。
お婆さんが川で洗濯をしていると上流からどんぶらこ~どんぶらこ~と、それはそれは大きな桃が流れてきたそうな。
お婆さんはたいそう驚いて桃を持って帰ると、二の太刀要らずの示現流で桃を一刀両断したそうな。
すると桃の中から真っ二つになった元気な男の子が飛び出してきたそうな。
「あれまぁ、なんぞ桃の中から男の子が」
お婆さんはお爺さんと相談し、真っ二つになった男の子を桃の中に押し込んで、下流へと流してしまったそうな。
「爺さんや」
「うむ」
「桃からはなーんも生まれとらんぞ」
「そうじゃ、桃はただの桃じゃ」
「なーんも生まれとらん」
「んだ、ワシらはなーんも知らん」
こうしてお爺さんとお婆さんは桃をあたたかく見送り、それから末永く幸せに暮らしたそうな。
おしまい。
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これはひどいwww