表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冥府の王と黄金の魔方陣  作者: 山猫亭ぶち助
5/12

05_総務はハードワークです4

誤字脱字ご容赦下さい。

 固く冷たい床の感触。


 どうやら、浩市は固い床の上で寝ているらしい。

 ゆっくりと瞼をあける。白く明るい空間。ツルリとした光沢の有る床が、目の前にある。

 そのまま体を起こす。倒れた拍子にぶつけたのか、固い床に転がって居たせいなのか、左肩が痛む。夢にしては、リアルな痛みだ。

 固い床の上に胡座をかく格好で、辺りを見回す。


 二十畳ほどの部屋。天井にはデザインの欠片もない蛍光灯照明。床は大理石のようなタイル張り。真っ白の壁に囲まれた部屋は、机と椅子が並べられていればオフィスの会議室のような雰囲気だ。

 

…ここは?何処だ?異世界って感じでは、ないよな?


 確か、気を失う前までは自宅のPCの前に居たはずだ。元に浩市の格好は先程の記憶と繋がるように、スウェットの上下に素足。

 もう一度部屋の中を見回す。何もないだだっ広い部屋の中に胡座をかく、部屋着のオッサンがひとり。特に什器等もない無機質な空間。

…これは夢か?…っと、あれはなんだ?


首をぐるりと捻ると、そちら側の壁に、ドアが見える。白いプラスチックの面材に金属のドアノブが付いた、オフィスに有るような普通のドア。出入口はそれしか見当たらない。


 掌を見つめる。先程マグカップの欠片で切った指先は乾いた血の痕がほんのりとあるが、痛みは殆んど無い。起きた時に感じた左肩の痛みは大分薄らいだ。


 浩市は、意を決して立ち上がるとそのドアに近づく。決してやましい事をしている訳ではないのに、ソロリソロリと、忍び足でドアへ近づく。幸いな事に、部屋着と素足という、今の格好は物音を立てずに歩くには最適だ。


そうして、ドアの前に立つ。ドアノブに手を掛ける前に、扉にそっと耳を付け中の音を伺う。只の会社員の浩市に、隠密スキルなんて有るはずもなく。何かの音を聞き取る事はできなかった。

 と言うより、極度の緊張からか、浩市の耳には耳障りな耳鳴りと、ゴウゴウと響く自身の鼓動のせいで、僅かな音を拾うことを妨げていた。


 遠慮がちにドアノブを右手で握る。一度深呼吸をすると、意を決してドアノブを回し押した。


…ガッ!


予想外に大きな音を立てた上に、ドアは開いていない。予想外の音に浩市自身のほうが驚き、思わずドアノブから手を離し、辺りを見回す。



?!!……PULLって書いてあるよ!

オーケー、オーケー。落ち着け、俺。

良く有る事だ。引くドアを押したんだ。

そりゃ開かない。もう一度気を取り直して…。


 もう一度、深呼吸すると、ドアノブに右手を掛ける。



………!!

ガンッ…!!



 その刹那、ドアは勢い良く開いた。そしてドアは浩市の顔面にぶつかり、先程よりも大きな音を立てた。


「……っつ、痛ってぇ…。」


 眉間にツンと抜けるような痛みに思わず、両掌で顔面を押さえ踞る。


「?!……誰かいたの?ごめんなさい!大丈夫?」


 踞る浩市の頭上から、かなり若そうな女性の声が聞こえる。顔を押さえていた掌でを見てみると、血は出ていない。眉間に抜けるような痛みは未だあるが、耐えられない程ではないようだ。

 ドアに激突した痛みよりもこの状況で余りに唐突に人に出会った驚きの方が浩市の脳内を占拠している。


「…多分、大丈夫。」


ゆっくりと顔を抑えた掌を離し、瞼をあける。痛みと驚きで涙が滲んで、ややぼやけた視界の中に大理石の床と半開きのドアが広がる。そのドアから覗く黒いCONVERSEのスニーカー。靴紐がはでなピンク色になっている。

踞った姿勢のまま、ゆっくり視線を上げると、そこには、心配そうに見下ろす女の子がいた。


更新用ノートからのコピペを失敗し10000字程失ってしまいました(泣)遅れを取り戻すべく精一杯頑張って参ります。宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ