ファイル5 打開策
すいません投稿がぎりぎりになってしまいました。
今回はリアルが忙しくなってしまった事もあり、急いで書いたので、短いし誤字脱字等があるかもしれないので、ご了承ください。
今後ともよろしくお願いいたします。
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NewGame
トカゲ野郎こと『リザードマン』へと一歩また一歩えと歩き出す。
一歩一歩だが着実に、かつ慎重に・・・
まさに、自分の全神経を使った最も集中している状態に近いだろう。
何せトカゲ野郎とて、このまま黙って俺を近づけさせてはくれないだろう。
そんな時一撃でも攻撃を受けてしまえば、確実に俺はこの世に生きていないだろう。
案の定トカゲ野郎は、先ほどとは別物のように近づいていく俺を快く思っておらず、攻撃を仕掛けようと、体制をとる。
トカゲ野郎は手にもった小剣を高く振り上げ切りかかろうと、左足を先に前に出し、全体重を乗せたのを確認できた。
そうなると、相手の小剣の振るほうは、だいたいがわかる。
恐らく、相手からすると右上つまり自分からすると左上から振り下ろし右下へと小剣を振り下ろすつもりだろう。
これさえわかってしまえば、あとは簡単
俺は、左へと軽くとステップし、相手の渾身の一撃を回避して見せる。
先程まで自分の踏んでいた土を奴の小剣がえぐる音をしり目に、もう一度奴に向かって軽いステップをとりやつとの距離を詰める。
そこであることに気が付く、それは奴の一撃は確かに当たったら確実にお陀仏だが、
何処かの名言を借りて言うなら『当たらなければどうということはない』というやつだ。
これならいける!
そんな確信を得た俺は向かうところ敵なしというやつだ。
驚いた顔をしているトカゲ野郎をしり目に今度はこちらが左足に全体重を乗せる。
自然と吸っていた空気を吐き出しつつ俺の右腕は殴る構えをとる。
くらえ!
これが、俺の本気パンチ+異世界転移補正だ!!
内心そんなことを思いつつその右腕を奴へと向ける
次の瞬間誰もが静まった。
予想だにしなかったことが二つ起きたのだ。
まず、一つ目だが、俺の放った渾身のパンチだが全くもってこのトカゲ野郎には聞かなかった。
むしろ、傷一つすらつかなかった。むしろ、八の堅いうろことまともに当たった俺のこぶしが傷ついてしまったレベルだ。
それどころか、相手ですらダメージのなさに驚いている位だ。
そして、二つ目だが、これは相手は驚いていないだろうむしろ相手からすれば普通なのだろう。
「全然きかんやん?!」
確かに俺もそう思ったが、俺が発した言葉ではない。
となれば、後ろの少年だろうかと言っても声の低さからすると先ほどまでの少年の声と比べあまりにも違いすぎるそのため違うだろう。
となれば、あとは目の前のトカゲ野郎だ。
モンスターはボス級の物しか話さないと決めつけていた俺としてはかなりの衝撃だった。
あまりの驚き具合に後ろへ少し引いてしまった。
だが、そんな些細なことに驚いているべきではない。
この状況を整理すると明らかにこちらが不利なのは変わらない。
先ほどは、『当たらなければどうということはない』と言ったが、こちらの攻撃は、『当たってもどうということはない』
明らかに不利だ。無理ゲーだ。
ここで、この場を切り抜ける天才的ひらめきをする。
相手は話すことができるのだ。
しかも、自分でも分かるいわば標準の日本人が話す日本語だ。
つまりこのトカゲ野郎とは、話し合うことができる。
そう倒しあうことがこの場を切り抜けることとは限らないのだ。