ファイル4 4度目の正直
※誤字脱字等があるかもしれません。
更新が遅いほうだと思います。
上記の事項に注意してください。
どうも、最近リアルでも、ゲームでも不幸すぎる自分です。
次話の投稿ですが土曜か日曜あたりまでに投稿したいと考えています。
次話もよろしくお願いします。
→ 続きから
New Game
目に映っていたのは、
結論から言うと、モンスター説が正しかった。
予想はしていたが、予想もしていない。
俺が予想していたのは、某ゲームのスライムとかで、あんな人より一回りはでかいムキムキな巨体なんて知
らない。
いや知らないわけではないが、知っているわけでもないそういう言い方が一番この状況にあっているだろう。
ここでモンスター名からの推測だが
顔は完全蛇に近いような顔、トカゲだろう。
しかもとびっきり、リアルな顔だ。
顔怖すぎだろ!
他の特徴だが、本来のトカゲなら地面を這うための前足すら、今は地面にすら触れずに右には、巨体の体に合わないサバイバルナイフのような形をした小剣。
左手には巨体すら隠すことができそうな大きな盾しかも、木製の盾なんて甘いものではなさそうだあれは恐らく鉄製のしかも、分厚いやつだ、まず壊れないだろう。
そして忘れてはならない、太いしっぽ。
二足歩行のトカゲ、この特徴からすると完全に『リザードマン』という名前が合うだろう。
何度もいうが俺の知ってるリザードマンは、ちょうど人型サイズであって、こんな人より一回りもでかいこんな、トカゲ野郎は知らない。むしろ、知りたくもない。
こりゃ村人たちもあんな必死に逃げるわけだ。
だが、ここまできて引くわけにもいかない。
むしろ、逃げたいがただでは逃がしてくれなさそうだ。
なぜなら、トカゲ野郎、蛇系列独特のそのギョロっとした瞳と絶賛見つめ合い中である。
幸いなことに、トカゲ野郎はほかの村人とは真逆に走ってきた俺に警戒しているらしい。
見つめ合うならこんなごついトカゲ野郎じゃなくて、美少女とかが良かった。
ところで、クマと会った時の対処法をご存じだろうか。
それは、目を合わせたまま後ろに少しづつ後退する。これがクマと会った時の対処法らしい。もちろんそんなことやったことは今まで一度もないし、そもそもクマと会ったことすらないのが普通だろう。
そんな、対クマ用の対処法を今初めて実践しているわけだが。
困ったことビビりすぎて足は思うように動かない。
幸いなのは見つめ合ったまま、相手はこちらを見続けて、足を止めている。
恐らく、周りの村人は村から逃げているのに、一人だけ逆に村に戻ってきたから警戒しているのだろう。
それに比べ俺は、時間わりに全くもって後退できていない。
そんな、ビビる俺はあることを思い出す。
そうだ、俺はもう二度もかくごを決めてきたじゃないか。
ならすることは一つしかない・・・。
「逃げるんだよォォォーーーーッ」
逃げた、逃げようと全速で走ったはずが、なぜか次の瞬間目の前にあったのは、地面、どうやら足元にあった石に転んでしまったらしい。
何処かの漫画のようにはうまくいかないらしい。
先ほどまで、見つめ合っていたトカゲ野郎もさすがに、転んだ相手に警戒を解いて俺に襲い掛かる。
今思えば、自分は何を残せてきただろうか?
彼女と別れてしまい、訳の分からない世界に連れてこられ何もできずにここで死んでしまう。
嫌だ・・・
トカゲ野郎は、そんなことなど関係なくその手に持った小剣で降りかかろうとする。
そんな時、まさにその一瞬
トカゲ野郎の巨体は、左に大きく傾きバランスを崩す。
先ほどまで振りかぶっていた小剣は空を切りちょうど俺の真横に振り下ろされる。
頬にかすり傷をしただけですんだ。
「た・・た・びびとさん・・だ・・いじょうぶで・・すか・・」
震えた声でそんな声がしたと思い周りを確認する。
おかしい。
さっきの峠であった少年がそこに立っていた。
何度確認しても、周りには少年と俺、そしてトカゲ野郎しかいない。
そこで、初めて少年がビビりながらも俺を助けてくれたことを理解する。
少年の震えた足が何よりおびえている証拠だ。しかし、少年は俺を守るような体制で俺とトカゲ野郎の間に割って入る。
なんて情けない。
こんな小さな子供は、一度会っただけの知らない俺をこんなに必死に守っているのに俺はただ地を這っているだけ。
こんな姿を別れた彼女が見たらなんていうんだろう。
きっと笑われてしまう。
このままじゃだめだ。
そいえば、なんでこの世界に俺は来てしまったんだろう。
きっと意味がある。意味がなければこんなことにはなっていない。
今はまだこの世界のことも理由も、何もわからない。
だからといってこんな所で這いつくばっていいわけがない。
中途半端な覚悟はいらない。
ならまずは、いつまでも地に這いつくばっていないで立つべきだ。
「もう俺は大丈夫だ」
そうおびえている少年に声をかけると、先ほどまで涙をうっすら浮かべていた目をキョトンとした驚いた目へと変わっていた。
俺ならやれる。やれるはずだ。いや、やるんだ。
何より俺の勝手な予想だが、俺には特殊な状態異常が付いているはずだ。
その名も『異世界転移補正』
こぶしに力を少し入れる。
体制を崩していたトカゲ野郎は何事もなかったかのように体制を直し終えている。
自然と声が出て、気が付くと叫んでいた。
「この村は俺が守る!!」