ファイル1 冒険する前って結構名前考えますよね。
誤字脱字等があるかもしれませんまた、文章が変だったりするかもしれませんご了承ください。
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New Game
冷たいそよ風を肌に感じ目を開ける。
次の瞬間目に映ったのは、見渡す限りの草原と目の前にたつ仙人の様な長いひげを蓄えたにこやかな表情をしたおじいさん。
「ふぁ!!」
気が付くと彼女との初対面の時の様な変な声を上げる。
ありえないからだ。
先ほどまでは部屋にいたはず・・・・・
いたはずだったからだ。
これは明らかにおかしいことだ
最後に自室で寝たことは覚えている。
もしかしたら起きた後にどこかで頭をぶつけてしまって記憶の一部が抜け落ちてしまったのだろうか?
焦るただ焦る
そもそもここがどこだかわからない状況である。
草原が当たり一面広がる場所なんて俺は生まれてこの方見たことがなかったからこんな状況でも新鮮に感じて少し落ち着くことに成功した。
しかし、目の前の仙人の様なおじいさんは俺を見続けていたことに気が付くと目と目があってしまった。
気まずい・・とても気まずい・・・
自前のコミュ障のおかげでより一層気まずさを増す。
そんな中少しかすれた声で先に口を開いたのは仙人の様なおじいさんだった。
「そろそろ、落ち着きましたかな?」
「え?!あー、まぁーはい?」
無言で俺を見続けていたおじいさんに、急に話しかけられ正直少し驚いてしまった。
「お名前はなんですかな?」
急におじいさんが口を開いたかと思えば急に名前を聞かれるということに、不信感を抱きならも冷静に考える。
このおじいさんは明らかにおかしい
俺がおかしいのかもしれないが普通初対面の相手に、急に話かけるにしてもいきなり名前を聞くか?小学生の低学年までの年頃の子が泣いていたりした時に落ち着かせるためなら分からなくもないが、少なからず俺は大学生なわけで間違ってもそんな風には見えないはずだ。
少なくともそんな事を聞かれた経験は、新規ゲームを始めたばかりの名前設定イベントの時くらいしか経験がない。
そもそも目覚めた瞬間に、目の前に立ってこっちを見続けていたことからしておかしいわけだ。
そこで、こんな状況になっていることからおかしいことに、再び気づき不思議と納得してしまった。納得するしかなかった。
しかし、名前を答えている場合ではないもっとほかに聞くことがあるはずだ。
「すいません。 ここはどこですか? そもそもここは日本ですか 今まで俺は何をしていたんですか? 貴方は一体誰ですか? 今は何日ですか? そのひげは何センチあるんですか?」
最後の質問は余分だったかもしれないが、次々と質問が口から出てきてしまった。
これは、余計気まずくなってしまと落ち着いて反省していると目の前のおじいさんは無機質な声で答える。
「ほ~う おぬしは、すいません。ここはどこですか? そもそもここは日本ですか? 今まで俺は何をしていたんですか? 貴方は一体誰ですか? 今は何日ですか? そのひげは何センチあるんですか? と言うのじゃな?」
「しかしこれでは名前が長すぎる別の名前にしてくれんか?」
あっけにとられてしまった。
おかしいおかしい、こんな答えが返ってくるとは思いもしなかった。
そもそもだ、こんな長い名前があるわけがないじゃないか
このおじいさんはぼけてしまっているんだろうか?そんな疑問すら思い浮かんでしまった。
それと同時に、もしかしたらただ俺の聞き間違いなのかもしれないという希望を抱きつつ
「あの~ すいません聞き間違いかもしれないんで、もう一度質問したいんですが、とりあえずここはどここですか?」
「ほ~うおぬしは、 あの~ すいません聞き間違いかもしれないんで、もう一度質問したいんですが、とりあえずここはどここですか? と言うのじゃな」
「しかしこれでは名前が長すぎる別の名前にしてくれんか?」
もう意外では無かったむしろこの答えが返ってくることすら、心のどこかではわかっていたのかもしれない。
「いや~あのぅ・・ いや違うんですが」
「そうかおぬしは、いや~あのぅ・・ いや違うんですがじゃな?」
「本当この名前でいいんじゃな?」
思わずいやいやこのおじいさんは、プログラムされた機械か!?という激しめのツッコミを内心だけではしてしまった。
自分の質問も大事だが、それよりも違うものは違う訂正しなければいけない。
「いえいえ違います違います」
「私の名前は
と言葉を続けようとしたところで、おじいさんの邪魔が入る
「おぬしの名前はなんですかな?」
気のせいかもしれないがもはやその言葉にはいやつすら感じてしまった
「神崎 文人」
本名を一様答えてしまったがこれでやっと俺の質問にも答えてくれるといいのだが・・
「そうかおぬしは、神崎 文人 と言うのじゃな?」
この流れも散々繰り返して次に来る質問もなんとなく分かっていたので手早く
「はい、はい」と2回分返事をしておく。
それだけ聞き終えたおじいさんは、よりにこやかになり一言
「そうか、では頑張ってくれ」
は!?それだけかよと思ったのも、つかの間おじいさんは神々しく光りだし眩しくて目をつぶってしまった
次に目を開けた時には、目の前からおじいさんは消え先ほどまでの草原とは別の城門らしきところに俺は立っていた。