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II
人口の増減が人為的理由に影響していたのは大昔の事で、一家庭に2人以上の子供を設けることが全世界的に法律化されてから、既に二世紀が経つ
その半世紀程以前から、世界的に急激な出産率低下が見られるように為った
原因は未だに解明されておらず、富裕層貧困層、国や人種等の境界線は無く、先天的な遺伝レベルにもその異常は関与していない
所謂、自然淘汰の類いでは?と考えているが、その答えが出る頃には私自身も用済みに為り消えていることだろう
最初のうちには環境汚染が一因、否一種のウイルスだと定義付けが計られたが、長期に渡る実験的試みも全てが時間と労力を消費するだけと証明したに過ぎなかった
今以て続けているのは化学を崇拝する盲信的な学者か、莫大であった援助を啜る業界の生き残りどもで、正気の者たちから相手にされない
期待するに能う術も機関も存在しない
後は防衛策を執るのみ
となると、産めよ増やせよの声が地球規模で巻き起こり、子を授からない夫婦や独身者には課税がされ、子を宿せばその子供が成人する迄の間その家族は手厚い補償を手にする事となる
つまりは、結婚しないという自由は失くなっていくのである
やがて、結婚相手の条件は子孫を残せる健康体が第一義となり、符合しない者は欠陥品の烙印を捺されたに近い人生を送る羽目に追い遣られた
酷い事例では、その手の人間は性的異常者か暴力的人格者に変貌する恐れ有りと、逮捕起訴され矯正施設に送致する地域も有ったと、資料に書かれていた
時代錯誤も甚だしい限りである、と