表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
モンスターテイミングオンライン (仮)  作者: 南 風
第1章 MTOの世界~始まりの街~
7/58

第6話

お気に入りが……19件も……

ありがとうございます! 今後も頑張ります!

 さて、ゲーム開始初日にして初テイムを成功させた訳だが、黒緋はどう見ても近距離攻撃型だよな……

『ばぶるん』相手にするのは厳しい気がする。むしろ……そんな事で死んだら、俺はこのゲームをやめるかもしれない。

 とりあえず『ばぶるん』との戦いは回避して、別のモンスターとの戦闘にしよう。


 そんな事を考えながら、黒緋の頭を撫でてあげる。尻尾が千切れそうなほどの勢いで左右に動いているのを見ると、撫でているこっちも嬉しくなってくる。

 言語でのコミュニケーションは取れないが、何とか頑張って意思疎通していかないとな。

 どうやら仲間になったモンスターは、こちらの言葉をある程度把握出来ると思って間違いないだろう。

 先ほどの名付けの時のやり取りからも何となくだが分かる。

 よし。構いながら敵モンスターを倒してレベル上げしないとな。


「それじゃあ『ばぶるん』は危険っぽいし、他の戦えそうなモンスターを探しに行こうか」


 黒緋にそう声をかけ立ち上がると、黒緋もそれに反応して立ち上がる。尻尾はまだフリフリしているが、先ほどよりも若干落ち着いているかの様に見えるのはジンクとしては安心出来るところなのだろうか。

 そうして1人と1匹で新たに敵モンスターの捜索を開始するが、何分このフィールドは初心者用だろうと思われ、ノンアクティブの敵なうえに、更にモンスターの数自体がそこまで多くない。

 そのためジンクと黒緋は、接敵しないまま歩き続ける事になった。



 歩き始めて数分。

 以前接敵の無いままだった。

 最初は少し気を張っていたが、ここまで敵との接触が無いと流石に緊張感を持ちながらも、他の事に意識が向き始める。

 ジンクの意識は、先ほど黒緋をテイミングした時に暗転した自身の事についてだった。


 まず大前提としてスキル使用に伴いSPが消費するという事は、何となくゲームをやっている人間ならば理解出来る事だろう。

 そしてそのSPが尽きたら。

 これはゲーム自体によって差があるものだ。

 スキルが使用不可になるだけで何もペナルティが無い物もあれば、そのかわりに今度は体力であるHPが減っていくなんてゲームもある。

 このMTOモンスターテイミングオンラインにおいては、一定時間行動不能だと推測出来る。

 行動不能というよりは、意識を失うといった感じだ。状態異常で言うと、気絶なんてのが付いているかもしれない。

 自分が行動不能になっているので、その状態異常を確認することが出来ていないのであくまで推測の域を出ないのではあるが。


 問題は、行動不能に陥ったら相手に殺される可能性があるという事だ。

 先ほどの『ベルドッグ』の時は、黒緋がノンアクティブのモンスターだったから問題無かったが、これがアクティブモンスターや、テイミングのスキルを使用するだけでターゲットを取ってしまったりすると大問題に発展する。

 確実に死ぬとは、さすがに言い難いが、それでも死ぬ確率はかなりの高さになるだろう。

 自身が死んだときのデスペナルティだけならば問題ない(自分的には大問題だ)が、今は黒緋がいる。

 その場合、どうなるのだろうか。

 プレイヤーが死亡時には、最後に訪れた街が復帰地点として自動登録されるシステムになっているはずだ。

 だから、自分は死亡時に帰還することになる。ただ、その時に一緒に居るペットも一緒に帰還されるのだろうか?

 デスペナルティが厳しく、更にリアルっぽさを強調しているこのゲームにおいて、一緒に帰還できると思うのは些か楽観視なような気がする。

 むしろ、そこでペットを失うと言われても、このゲームだったら納得出来てしまう。

 それはつまり、余計に死ねないという事に他ならない。

 もちろんゲームだしと割り切ってテイミングしたモンスターを捨てる決断をする人も居るだろうが、あいにくとジンクはそこまでドライにはなれない。

 そしてスキル使用に関しては、今まで以上に気を付けようと心に誓いながらモンスターの捜索を続けるのだった。



「それにしても、のどかだな……」


 更に歩き続ける事数十分。

 未だに『ばぶるん』以外のモンスターと接敵出来ていなかった。

『ばぶるん』には何度か遭遇したのだが、黒緋の事を考えてやはり攻撃することに躊躇いが生まれてしまったのだ。

 そのまま攻撃行動に移ることなく別のモンスターを探すために近づくこともせずにいた。


「ワンワン♪」


 隣を時折跳ね跳びながら歩く黒緋は、この長閑な状況を満喫しているように見える。

 いや、それは良いのだけどね……


「んー……このまま歩き続けると、街に戻るのに時間がかかるな。黒緋、そろそろ折り返して街の方に向かおうか」


 跳ね跳び歩く黒緋に向かって告げると、理解しているのか「ワン!」と一鳴きして180度ターンする。

 やはり言語は理解出来ているようだ。


 折り返し街に向かって歩き始める。最悪敵モンスターと遭遇しなくても、一度街に戻るのも良いだろう。

 このゲームは、敵からのドロップアイテムと言うのがほぼない。

 というのも、ボスモンスターにカテゴリーされている一部のモンスターだけドロップ品を落とすのだが、フィールドに居る雑魚モンスターは一切落とさないのだ。

 それでどうやってお金を稼ぐのか?

 答えは、クエストにある。このゲームには、冒険者ギルドがあり、そこでクエストを受注して金銭の報酬をもらうシステムである。

 他に金銭を入手する方法としては、先ほどあげたボスモンスターを討伐したドロップをプレイヤーに販売するか、自身で購入、作成などで入手した武器防具をお店で販売、又はプレイヤーに販売するといった方法もある。

 ただし、お店に販売するのは推奨されていない。

 というのは、値段があり得ないほど安く買い叩かれるのである。どの程度かは、まだ検証などがされていないから分からないのだが、公式にはそう書いてあった。

 リアル志向なのであれば、それはどうなのか? と思わなくもないのだが、そういう仕様ですと言われてしまうとプレイヤーとしてはそれに従うしかないのである。


 そんな事も相まって、街に戻り冒険者ギルドやそのの代わりになる様なものは無いか探してクエストを受けて金銭を入手するのも有りだという意識も出てき始めていた。

 

 そして街の方に向けて更に数十分。

 遂に『ばぶるん』以外の敵モンスターと接敵することになった。


 少し離れた間合いからモンスター鑑定で調べると、敵の名前は……


 モンスター鑑定使用

 モンスター名:ばぶりーん

 Lv?:?種:ランク?


 明らかに格上。更に言えば、見た目巨大な『ばぶるん』であり、名前も似ているため、上位種、もしくはフィールドボスであると推測される。











 ジンクと黒緋は、走って逃走した。


物語が全然進まずに申し訳ありませんがお許しください。

沢山のお気に入りに入れて頂き大変ありがたいのと同時に、ドキドキしております。

現在は、毎日更新出来ておりますが、今後不定期になる事もあるとは思いますので先に謝罪させて頂きます。

ですが! 何とか頑張って更新していこうと思いますので、よろしくお願いします。

【修正】先ほどの『ばぶるん』の時は→先ほどの『ベルドッグ』の時は。に修正しました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ