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モンスターテイミングオンライン (仮)  作者: 南 風
第2章 開拓村~森林フィールド~
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第8話

 開拓村。

 人類のため、モンスターが跋扈する森林地帯を切り開くために設置された村、という設定らしい。

 開拓村と言うだけあって、やはり存在する人の数は少ない。

 民家は、僅かに3軒ほどしかなく、他には少し大きめの兵士の詰所の建物がある。


 そして夜は、基本的にモンスターの時間…… らしい。

 確かに人は、夜目があまり効かないし、気配察知もモンスターの類よりは確実に下だろう。


 つまり、何が言いたいかと言うと……

 やっぱり村人は、寝てました!!!


 一応兵士の詰所と村の入り口に立っている兵士さんと、僅かながら起きている人はいるものの、その人たちに話しかけても見張り中だったり、夜だからと言う理由で話しにならない。


 普通のRPGの様に会話ループする事は無いのだが、何度か話しかけると睨まれた。

 これは、夜の時間に情報収集するのは諦めた方が良いかな。

 時間も、テイミングに森林フィールドに移動と戦闘とで、もう大分良い時間になっている。

 健康な高校生はすでに寝ている時間だろう。ミノール君とか、普通に寝ている気がするし。


「黒緋、翡吹。これは、ちょっと今日はもう無理そうだね。俺も落ちて寝る事にするよ。情報収集とか狩りは、また明日やろう」


 2匹に対してそういうと、理解はしたけど、納得はしてない。寂しい。という感情が伝わってくる。

 いや! 俺も寂しいよ! でもね、ゲームの中では寝れないんだよ!

 というか、VRMMOの安全面から脳波が眠りを感知すると、強制的にログアウトがかかるシステムになっているため、寝落ちすると勝手に落ちる。

 それはそれで、ありなのか? とも一瞬思わなくもなかったが、逆に寝落ちせずにこのまま続くと、最悪うちの母上殿のコンセントアタックが来る可能性の方が高い。


 2匹には、何とか納得してもらってからログアウトし、続きはまた明日にする事にした。


「じゃあ、黒緋も翡吹もおやすみね」


 ログアウト前に、しっかりと2匹を抱きしめてから落ちる。本当に黒緋はモフモフだし、翡吹もスベスベで2匹とも感触最高だ。これを表現して感じさせるVRシステムには、本当に感心する。

 そんな事を思いながら、意識がブラックアウトしていく。




 目を開けると、そこは知っている天井だった。ってそりゃ当たり前だ。

 一応様式美な気がして、そんな事を思ってしまったが……何か虚しくて逆に微妙な気分になってしまった。

 こういった様式美は、自分がするよりも物語などで見る方が良いと初めて知ったのは……いや、これもどうでもいいな。


 明日の予定は、午前中に母上殿のお手伝いを少しでもしておかないと、確実にゲームに支障が出るだろう。

 それに、夏休みの宿題という、学生の最大の難問もある程度解決の目途を立てておかないと、それこそ今後に支障をきたすだろう。

 むしろ、あんまり遊んでばかりだと……あの母親の事だ。最悪VRハードごと捨てられかねん…… それだけは、何としても阻止せねば。

 って、普通の学生らしく勉学もしろって話なだけなんだよね。

 しっかりしよう。



 そんな事を考えながらふと机にある携帯に目を向けると、メールの着信があったらしく光が点滅していた。


 携帯を開き、メールを確認していると、そこにはこんな一文があった。


 題名:相談事有! 連絡くれたし!

 本文:今日は色々ありがとう。明日午前中に1度会えないかな? クエストの事とかも聞きたいしそれ以外にも、ちょっと相談事もあるんだよね。


 ふむ。

 送り主は、哀川さんだった。

 確かに今日はクエストの軽い説明だけで、何処で受けるとか話さなかったな。

 多分レベルも上がって居るだろうし、今後哀川さんも観刈谷も草原フィールドから出て狩りなりする事になると思うから、今のうちにその辺のことも話しておくのもありだよな。

 ただ、午前中…… 朝ごはんを食べて、軽くお手伝いしてから家を出れば……まぁ平気かな。後は、母親の機嫌次第になるな。


 とりあえず『了解しました。時間は、11時頃でどうですか?』と返信しておいた。

 って、もう返事来た。レスポンス早いな…… 『了解! また起きたらメールします』か。とりあえず、早めに起きて、母親の手伝いを頑張ろう。


 その後、軽くインターネットでサイトを巡り、やっぱりあまり有益な情報は得られなかったけど、Rクエストの事も載っていなかったのでまだあまりやっている人はいないのかもなどと思いながら就寝した。


 PiPiPi…………PiPiPi…………


 朝メールの着信音で、目が覚める。

 眠い目を擦りながら携帯を開くと、そこには『待ち合わせ何時にする?』との一文。もちろん送ってきたのは哀川さん。

 って言うか、今まだ朝6時過ぎだよ!?

 昨日あの時間まで起きていたのに……朝からやる気みなぎってないですか!?


 何か、哀川さんのハマり具合が心配になるな。

 それよりも、きっとすでに起こされてる付き合わされる観刈谷が容易に想像ついて、合掌って感じなんだけど……


 とりあえず哀川さんには『早いよ! 昨日11時頃って言ったのに…… 母親の手伝いしないと今後に支障出るので11時頃のまま変更なし! 早く出れそうならまたメールします』と返信しておいた。

 手伝いをすると言っても、さすがにこの時間からする事も無いので、二度寝、二度寝。


 PiPiPi……PiPiPi……PiPiPi……


 はっ!?

 ふぅ……今度は普通にセットしておいた携帯のアラームだ。

 時間は、設定した通り8時。

 休みだからこの時間まで寝ているのは認められているのが、うちの母親の分からないところだ。

 あんだけ厳しいのに、こういったところは変な理解を見せるんだよな。何と言うか、反応に困るところがある。


 さて、ベッドから起き上がり肩を軽く回し、着替えをして1階のリビングへ向かうと、そこには、母親と……


「神宮寺君、おはよう」


「お、おう…… おはよう、何か、悪いな……」


 凄く良い笑顔を浮かべながら朝の挨拶をしてくる哀川さんと、すでに全てを諦め、悟りを開いたかのような顔をした観刈谷が居た。


 いや、なんでだよ! って言うか、おかしいだろ!?!?


「お、おはよう…………」


 あまりの出来事に、それしか返せなかった俺は、仕方ないと思うんだ。

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