プロローグ
どうも、この度できあがった新作です。
タイトルにつけた「ショーカノ」ですが、これは「小学生の彼女達」といったものが原型になりますね。
ロリコンラブコメを全力で書かせていただきます!
それでは本編をどうぞ
とある日曜日。
高校1年生である俺、一色 春人は幼馴染の千葉 楓と俺の部屋で2人大量の汗を流していた。
2人の熱気によって湿度の増した部屋は、まだ5月だというのに蒸し風呂のような状態になっている。
窓は開けた。
しかしその熱はまだ外へは逃げ切れていないのか、先ほどから一向に涼しくならない。
ふと楓の方に目をやると、とても辛そうにしているのが見受けられる。ここは声をかけておいた方がいいだろう。
「大丈夫か?」
「うん、心配してくれてありがとう」
楓にそう問いかけると、持ち前の真っ直ぐ伸びたロングヘアーを翻し、辛そうながらもしっかりとした笑顔が返ってきた。
「でも少しだけまだ辛いかな――上はどっちかって言うと慣れてたっていうか、少し練習してたっていうか。
だけど下の方は経験なかったから……ははは……」
そういうと楓はおへその辺りに手を当てて苦笑いした。うーん、やっぱりまずかっただろうか。
「ごめんな、俺がしようなんて言わなければ……」
「ちっ、ちがう!! 春人のせいなんかじゃないわよ。
……誘ってもらって嬉しかったし……」
自分の行いに悔いていると、楓があわてた様子ですぐさまフォローしてくれた。
よかった、今の感じだと嫌々、というわけではなさそうだな。
最後の方は聞こえなかったけど。
『…………』
ひと時の沈黙。
場の空気が一気に重たくなり、息苦しささえも感じる。
何か話さなくては……。
「そっ、それにしても暑いね! ――まぁ、締め切った中であれだけやれば暑くもなるか」
そんな状態を打破したのは俺ではなく楓だった。
こうやって昔から細かいところまで気を回してくれる楓の性格にはいつも感謝している。
ありがたや……ありがたや……。
「そうだな、結構激しいのもやったし、いい体験ができたよ」
「ふふ、私も」
やっぱりこうなんでも分かり合えるって幼馴染の特権だよな。
「ほんと、楓と幼馴染でよかっ――」
「さっきからお前らはなにやっとんじゃぁぁぁぁぁッ!!!!!!!!!!」
「――た」と言う寸前でドアを蹴破り、部屋に侵入してくる人間が1人。
いや、「ドアを蹴破る」なんて暴挙に出る人間を俺は1人しか知らない。
それは――
「姉貴!!」
「お姉さん!?」
――大学2年生で俺の姉貴でもある一色 夏茄だ。
「いつかやらかすとは思っていたが……まさか楓ちゃんに手を出すとはなぁ。ダメな弟を持って姉ちゃんは悲しいよ」
「ちょっとまて! 何を勘違いしているのかはさっぱり分からんが、ひとまず落ち着けって! 話せば分かる!」
「どうしたの? 私はちゃんと落ち着いてるし、何も勘違いしてないよ? じゃあまずどこから破壊されたい? 首? 首? 首?」
「落ち着いてる人間のセリフじゃないけど!?」
「お姉さん話を聞いてください! 誤解なんです!」
「大丈夫よ楓ちゃん、春人にはきっちりと話をつけとくから」
「何が大丈夫なんですか!! というか話す気ありませんよね!?」
姉貴こと、鬼が肩下程のセミロングを揺らしながら進行してくる。
退路もほぼ断たれていた。
ある1箇所を残して……。
そう、今現在全開に開けられている窓だ。
姉貴が唯一の出入り口であるドアの前にいるためドアからの脱出は不可能。
となるとやはりこの窓から飛び降りるしかない。
ここは2階、だが決して無茶な高さではない。
「さぁ、観念しておとなしくやられろ!!」
ええい、迷ってる場合じゃない! 当たって砕けろだ!
そう心で叫び、俺は窓から飛び降りた――
――はずだった。
「……残念だったなぁ春人ぉ」
チラリと振り返ると姉貴がニヤニヤと笑いを浮かべている。
確かに俺は窓から飛び降りていた。
しかし俺は姉貴を―― 一色 夏茄という人間を甘く見ていたようだ……。
俺が窓から飛び降りる直前の姉貴との距離は約3m。
だが俺が俺が飛び降りた直後、姉貴はその差を一気に詰め、俺の首を片手で掴んで捕獲した。
なんて筋力と身体能力してんだこいつは……。
現在俺は姉貴に後ろから首を掴まれ、窓の外に宙吊り状態のため打つ手なし。
終わったな、俺。
「さぁ、覚悟しろよぉ、ひゃひゃひゃ……」
姉貴が不気味に笑う。
そこには姉の姿をした修羅がいました。
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