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蒼月の覇者  作者: 鎖賦
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6章:3つの再会(1)

 

港町ネリャーク。

ヤイナ、シャルテオ、テノースと妖精3人はここにとどまっていた。


というのは、『花』がある島へは、ここの港から出る船でなくては行けないからである。


リッドが無事なら、きっとこの町にやって来る。

そう思ったからである。


「暇だなぁ…」

妖精リリアはシャルテオの鞄から顔を出して空を見上げていた。


2人はネリャークの南にある広場を散歩していた。

正しくは、シャルテオが散歩に行こうとした時、リリアが

「ついていく」と言って聞かないので、仕方なく見付からないように鞄に入れたのであった。


円形の広場の中央では、子供達が戯れていた。


「楽しそう…」

と、リリア。


「おい、顔引っ込めた方がいいぞ」

シャルテオが彼女を見下ろした。

「特にガキに見付かったら、都合が悪い」


「はーい」

と、リリアが鞄に引っ込もうとした時だった。


「あら、可愛らしい妖精ですことね」

と、シャルテオの背後から女性の声が。


振り返ったシャルテオは、その女性を見て驚いた。

「あっ、てめぇ!?」


「お久しぶりね」

女盗賊ミリテラは、少年剣士ワノンを連れていた。



シャルテオはミリテラ・ワノンを自分達が借りている宿に連れてきた。


3人部屋で、ヤイナとテノースはそれぞれのベッドに腰掛けていて、妖精イオとピシェラは彼女のベッドの上で座っていた。


「あら、お嬢ちゃん、お久しぶり」

部屋に入ったミリテラはヤイナを見るや否や、彼女に歩み寄った。


「あ、お久しぶり…」

ヤイナも予想外の再会に驚いたようであった。


「あら?」

と、ミリテラ。

「あの子は?リッドとかいう……」


次の瞬間、ヤイナの表情が曇った。


ミリテラはハッとして彼女を見た。

「まさか……」


「いや、そんな最悪の事態にはなっていない」

テノースが首を振った。

「はぐれちまったんだ」


「あら、そう」

ミリテラはホッと胸を撫で下ろした。


「お前らの旅はどんな感じだったよ?」

シャルテオがワノンに尋ねた。


「まあまあだったよ」

少年はそっけなく答えた。


「貴方達、妖精は?」

ヤイナがふと気付いて尋ねた。

「ここまで来れたなら、妖精が最低3人は…」


「あら、ホント!」

ミリテラは周りを見回した。

「いつの間にか、どこかに行ってしまったわ!」


「大丈夫だ」

と、赤い妖精ピシェラが言った。

「もう来てる」


彼が指差す先には火のついていない暖炉があった。


「ちっ、バレたか」

と、中から黒・緑・紫の妖精が登場した。



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