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千年巫女の代理人  作者: 夕暮パセリ
第十九章 マルタンの東雲
914/1161

光の歩み18 パーヴォット、祝ってもらう

 祐司は勅使ルクヴィスト子爵デンゼバ・ハルヴィルドの警護責任者でベイエルス準男爵ダブド・トールビョルンの世子パリョ・セルエリクか捕り物の助力を頼まれたが、その捕り物が行われるのは二月の末辺りと聞いていた。

 

 こうしたイレギュラーの予定はあったが、祐司とパーヴォットはマルタンでの生活を楽しんでいた。

 祐司とパーヴォットは大家のタイストに誘われて年末にワカサギ釣りに行ったがそのあとも二回タイストのワカサギ釣りに同行した。

(第十九章 マルタンの東雲 薄明かりの地平線11 ワカサギと腕輪 上 (パーヴォット視点 参照)


 そして数回の芝居見物、宗教都市マルタンに数ヶ月いても回りきれない神殿詣でも行っている。

 神学校で友達が出来たパーヴォットは祐司抜きで女友達のバガサ・ヴァレンチヴァとルウサ・イエヴァネルや一応ボーイフレンド役をしてもらっている男子神学生セレスタンと神殿巡りをすることもあった。


 祐司も馴染みになった娼舘”銀鈴亭”の娼婦ズラトゥシュカヴァと時に料理屋など出かけることもあり二人で楽しく暮らしながらもそれぞれのプライベートを楽しんでいた。


 このような祐司とパーヴォットの男女の関係は中世世界リファニアから見て不思議に思えるだろうが、祐司はオラヴィ王十年一月の段階で満年齢で二十九歳で、パーヴォットは十五歳である。

*話末注あり


 そして現在祐司はパーヴォットの保証人という立場で、現代日本に例えれば親権を代行しているような関係である。


 それならば祐司とパーヴォットが好き合っていても、男女の関係にならずに一つ屋根の下で暮らしていても不思議ではない。


 しかし祐司は今のようなパーヴォットとの関係を続けていくことは出来ないと分かっている。

 そう遠くない将来において祐司はパーヴォットの一生について責任のある立場にならなくてはいけないと思い定めている。



 二月下旬になると北緯七十度を超えた極北の地ともいえるマルタンでも四刻(午前十時)頃には日の出となり、日没は七刻(午後四時)に近い。

 これなら十分に日中という時間帯が存在しているので、マルタンも厳寒の時期ではあるが街中に人混みが出来るようになり徐々に経済活動が活発化してくる。


 そして二月前後は太陽が昇ったり沈む時間が一日で十数分から二十分ほども変化して日々季節が進んでいることを明るさから実感できる。


 そのような時候の二月二十日は神学校が休業日でパーヴォットは屋敷にいた。


「パーヴォット、おはよう」


 昼食のために二階から食堂にやってきたパーヴォットに祐司は声をかけた。


「あっ、おはようございます。わたし寝坊したのでしょうか」


 パーヴォットがすまなそうに聞いた。


 通常はパーヴォットの方が先に起きて時に祐司の部屋で祐司の着替えを手伝ってからその後の身支度をする祐司を食堂で待っているからだ。

 祐司は朝の着替えなど自分でするからいいと何回言っても、パーヴォットは着替えは従者である自分の仕事で今はそれしか従者らしいことはしていないのでと譲ることはなかった。


「少し早くわたしが目覚めただけだ」


 祐司は微笑みながら返した。


「それならわたしを起こしてくだされば。ナデラさんが来るまで寝込んでしまっていました」


 パーヴォットは益々すまなそうに言う。


 リファニアには目覚まし時計がないので住み込みの女中の朝の仕事の一つが主人を起こすことである。

 ナデラとファンニの姉妹が女中に来たころは二人は朝なかなか起きられずに、母親の料理人カリネルが祐司とパーヴォットを起こしに来ていた。


 しかしナデラとファンニもようやく祐司とパーヴォットが起きる前に起きるという習慣が身について来た。

 今はエジェネルという女中もいるので、三人が交代で祐司とパーヴォットを起こしにやってくる。


 ただ女中が来る前に祐司は起きていることも多いのだが、自分で勝手に起き出すと恐縮されることがあるのでベッドで女中が来るのを待つようにしていた。

 このあたりの遠慮が何時までたっても使用人を使用人として使いこなせない現代日本人男性のサガであると祐司は感じていた。


 この点パーヴォットの方が使用人との関係を自然に築いている。


 ナデラ、ファンニ姉妹、エジェネルとはパーヴォットはほぼ同年配で女中としてしてもらうことは泰然とした感じで任せるが、時に友達のような感じで会話もしている。


 祐司はそんなことを考えながらも本題に入っていこうとして再び口を開いた。


「神学校の宿題は終わっているかい」 


「はい。明日もお休みですが宿題は終わっています。明後日は歴史の講座で試験があるのでそれを明日は確認しようと思います」


 パーヴォットの言葉に祐司は心の中で肩をすくめた。


 パーヴォットは学習するという行為に対しては、絵に描いたような優等生である。もしパーヴォットが現代日本の学童や生徒であれば夏休みの宿題は常に七月中に終了させるだろう。


「どんな問題が出るんだい」


「中世史です。筆記問題で講座で習った知識を利用して数百字くらいの解答をつくるそうです」


祐司の質問にパーヴォットは中世史と答えたが、現代日本人の祐司からすれば現在のリファニアが中世世界である。

 正確には大領主が州の一元支配を確立して群雄割拠であるが、王家が絶対主義的な中央集権態勢確立を狙っている中世末期である。


 しかし人は現在を起点として時代区分を行うので、リファニア人にすれば現在は近代である。

*話末注あり

 

「今日の昼食は外食だ。”落葉松亭”を予約してある」


「えー、”落葉松亭”ってマルタンでは有名な料理屋って聞いてます。何か特別なことがあるんですか」


 パーヴォットが驚いた声を出した。


 ”落葉松亭”はマルタンでも一二を争う老舗の料理屋である。概念がそっくり重なるワケではないが日本の料亭に近い存在である。

 主な顧客は貴族や高位郷士階級、そして大店の主人や家族、大勢の徒弟を使う親方といった富裕層で接待にも利用される。


 こうした老舗の料理屋は”一見さんお断り”であるので、祐司は大家のタイストを通じて予約をしてもらった。


「特別なことがあるんだ。行ってみればわかる。一番良いドレスを着てくれ」


 祐司は半ばはぐらかすように答えた。



 祐司とパーヴォットは昼前にいつも神学校の送迎で世話になっているテデアドの馬橇で”落葉松亭”に出かけた。


 ナデラとファンニはの姉妹はパーヴォットの小間使いという名目で同行した。一流の料亭になると徒歩というのは似合わない。

 また常連がお忍びで一人や家族だけでひっそり会食を楽しみたい場合を除いては使用人が同行するというのも他の客の手前必要である。使用人がいなければわざわざ使用人として同行する者を雇うことになる。


特に祐司とパーヴォットはタイストの紹介で初めて”落葉松亭”に行くので、タイストの顔をつぶさない為にも使用人が同行する必要があった。

 このあたりは同時代のリファニア人でないとわからないマナーであるが、祐司はタイストからどのようにすればいいのかアドバイスを貰っていた。


 マルタンの通りで最も格式がある”マルヌ神殿通”のほぼ北端に近い場所にある落葉松亭”の前に馬橇が到着すると、ドアマンのような男が馬橇の扉を開けてくれた。

 そして凍った雪を踏まないで玄関まで行けるように一間ほどの板をおいてくれた。先にナデラとファンニが降りて馬橇から降りてくるパーヴォットの手をナデラが持った。


 そしてファンニがパーヴォットのドレスの尻の部分を持って少しばかりつまみ上げた。


 パーヴォットにすれば余計に煩わしいが地面まで裾があるドレスを着ているので、祐司が見てもどこの令嬢かというような姿である。



挿絵(By みてみん)




 パーヴォットが玄関の前につくと祐司もおもむろに馬橇を降りてパーヴォットの横に並んだ。


 ドアマンが玄関の扉を開けてくれると、祐司とパーヴォットは中に入るがナデラとファンニは外に立っていた。

 使用人であるナデラとファンニ、それに御者のテデアドはこれから使用人食堂に案内される。


 ”落葉松亭”といった一流の料理屋になると、客に同行してくる使用人や専属の御者の為の食堂と待合室がある。

 この食堂で出る料理は主に見習いが作る”賄い”の類だが一流の料亭だけあって下手なモノが出てくることはない。


 使用人や御者にすれば主人に従って高級料亭に行くことは大きな役得だと思われている。

 無論使用人らの料理代も料金に加算されるので支払いはさらに高額になるが、代金のことを思い煩うような人間では高級料亭には行けない。


 祐司とパーヴォットはドアマンが開けてくれた玄関の扉を通って前室に入った。


 リファニアにも高級店にはチップの習慣があるが高貴な人物が財布を持ち歩くことはないので、日本でいうところのサービス料という概念で支払いに含まれる。

これも事前にタイストが教えてくれていたのだが、知らなかったら祐司はどうすればいいのかと戸惑っただろう。


前室には着飾った女将と思える中年女性と二人の仲居がいた。


「ジャギール・ユウジ様で御座いますね。わたしは女将を務めますメメデ・エヴゲニネで御座います」


 女将はそう言ってから軽く頭を下げた。


 ”落葉松亭”は予約客ばかりなので、主人や女将がまず客の相手をする。主人と女将、主人だけ、女将だけ、料理長と主立った仲居も参加すると色々パターンがありそうだが女将と二人の仲居となると、祐司とパーヴォットはその他といった分類なのだろうと祐司は思った。


「今日はお世話になります。二人だけですがよろしく」


 祐司もそう言うと軽く頭を下げた。


「タイスト様から連絡をいただいておりますが、ケーキ以外には料理には特にお好みの注文はないということですので”落葉松亭”の定番をご用意しております。

 これから仲居に個室に案内させます。二階のマルヌ神殿が正面に見える部屋で御座います」


 女将はそう言うとまた頭を下げた。


 二人の仲居のうち一人が「ではご案内します」というとゆっくり歩き出した。もう一人の仲居が「どうぞ」と手で合図する。

 祐司とパーヴォットが先に歩き出した仲居の後についていくと、もう一人の仲居が祐司とパーヴォットの後を歩き出した。



挿絵(By みてみん)




 二人の仲居のうち先に歩き出したのは三十代半ばほどのいかにもベテランといった感じの女性で、祐司とパーヴォットの後を歩くのはパーヴォットとそう年がかわらないような若い女性だった。


 祐司は若い仲居はベテランについた見習いなのだろと漠然と考えていた。


 二人の仲居に案内された部屋は八畳ほどの大きさの部屋で二つの火鉢が置かれてかなり暖かかった。


「外套とケープをお掛けします」


 若い仲居が祐司とパーヴォットの背後に回って祐司のフード付きの外套と、これもフードがついたパーヴォットのケープを脱がせて壁の掛け釘にかけた。

 リファニアではクロークルームのような施設は見かけることはなく、高級店でも外套などは飲食する部屋に吊す。


 そして二人の仲居は「どうぞお座りください」と言ってから椅子を引いて祐司とパーヴォットを座らせた。


「それではチカイ(茶)をお持ちします」


 年配の仲居はそう言うと若い仲居を引き連れるように部屋を出て行った。


「ケーキも一緒に頼みます。それから預けてある荷物も」


 祐司が部屋を出て行こうとする仲居に慌てて声をかけた。


 すると二人の仲居は部屋の中に戻ってきて「かしこまりました」と言って頭を下げてから再び部屋を出て行った。祐司はその姿に流石にマルタンでも有数の高級料亭の仲居だと感心した。



「ねえ、ユウジ様。何のお祝いなのですか。ケーキまで用意して」


 二人の仲居が完全に部屋を出て行ってからパーヴォットが聞いた。


「パーヴォットの誕生日だ」


「誕生日?」


 パーヴォットがきょとんとした声を出した。数え年で年齢をはかるリファニアでは誕生日を祝う習慣がないからだ。


「わたしの故郷では生まれた日に誕生を祝う。そして誕生した日に一つ年を取るんだ。生まれた一年目に一歳になる。だから今日はパーヴォットの十六歳の誕生日だ」


「わたし十七歳です」


 パーヴォットが少し気色ばんだような声を出した。


「リファニア式ならな。わたしの故郷の年齢の数え方からすると今日でパーヴォットは十六歳で大人になる」


 祐司はパーヴォットの言葉を受け流すように返した。


「なんか年が若返って変な感じです。でもユウジ様のお気持ちはしっかりといただきとう御座います。ありがとうございます」


 パーヴォットはそう言ってから微笑んだ。


 

 数分して二人の仲居がチカイが入ったポットとカップ、そしてケーキをテーブルワゴンで運んで来た。


 テーブルワゴンは効率的に大量の料理を運ぶために使用するモノであるから高級料理店には似つかわしくないと祐司は思ったが、後でケーキをテーブルワゴンの上で仲居が切り分けたので納得がいった。


 さてケーキといってもリファニアのケーキは現代日本のミルクパンに近いものである。

 そのミルクパンに近いモノの中にはドライフルーツ、クルミや焼き栗が入っており、外側には粉砂糖が振りかけられている。



挿絵(By みてみん)




 リファニアにはクリームというものがない。これは豊富に卵が使えないからだと祐司は思っている。

 リファニア世界に産卵用の鶏がいないので、リファニアで卵といえばウズラの卵である。その小さな卵でもかなり高価な品である。 


 アヒルの卵も流通しているが、これも高価で日本円の感覚では一個で七百円以上するので滋養の為の薬という扱いである。


 高価であってもアヒルの卵で十九世紀後半のアメリカから来たアップルパイ作りが上手なサラエリザベスがバタークリームやホイップクリームを作っていてもよさそうだが、アメリカ合衆国では十九世紀にはクリームがそう普及していなかったのだろうかとケーキを見ながら考えた。 

(第十三章 喉赤き燕の鳴く季節 ヴァンナータ島周遊記19 カヴァス岬の異邦人 七 長寿一族 ① 参照)


 そうであればサラエリザベスにレシピを送り、祐司の屋敷の料理人カリネルにも餞別がわりに教えようかとも祐司は思った。



 仲居はカップにチカイを注ぎ込むとケーキを取り分ける皿とナイフを置いた。


 そして二人の仲居は「お食事を始められる時には呼び鈴をお使いください」といってすぐに退出した。


さてミルクパンに近いケーキは一辺が三アタ(約九センチ)ほどの方形だった。


 祐司は懐から小さな蝋燭を取り出すと火鉢で点灯してから、ケーキの真ん中に差し込んだ。



挿絵(By みてみん)




「何をなさっているのですか」


「本当は年齢と同じ本数の蝋燭を立てるんだがこれで許してくれ」


 再び不思議そうな顔で訊いてきたパーヴォットに理由を言わずに突然歌い出した。 



♪Happy birthday to you,

 Happy birthday to you,

 Happy birthday, dear Parvotto,

 Happy birthday to you.


「何の歌ですか。どこの言葉?パーヴォットにおまじないでもかけたのですか」


「一つ一つ答えよう。まずこの歌は誕生日を祝う歌だ。意味は幸せな誕生日を貴方へ。幸せな誕生日をパーヴォットへという意味だ。

 そして英語という言葉だ。少しヘロタイニア語に似ているが英語という言葉はリファニアには存在しない。誕生日を祝う歌だからパーヴォットにまじないをかけたワケではない」


何気に重要な情報を祐司はパーヴォットに伝えた。


「英語という言葉は別の世界で話される言葉ですか」


 頭の回転の速いパーヴォットはすぐにそれを察した。そして祐司に聞いても良いような質問にした。


「わたしの言葉ではない。ただ少しはわかる。悪いがこの話は今日はここまでにしてくれ。純粋にパーヴォットの誕生日を祝いたい」


 祐司もあうんの呼吸のような返答をした。


「わかりました。ありがとう御座います」


「さあ、ケーキの蝋燭を吹き消してくれ。それが誕生日を祝われた者がする習いだ」


パーヴォットは言われたように蝋燭を吹き消した。そして祐司は拍手しながら「さ、食べよう。そしてこの後はご馳走三昧だ」と言いながら満面の笑みを浮かべた。


「ねえ、二つ訊いていいですか」


 パーヴォットが上目遣いに聞いた。


「何だ?」


「一つは何故去年は誕生日を祝わなかったのに今年から?」


「思い出してくれ、去年の今頃は王都の娼婦殺しのジャラルジェッドの捕縛騒ぎに巻き込まれていて思いつく余裕がなかった」


 祐司の言うように去年の二月は王都を騒がした連続娼婦殺人事件解決の応援をバーリフェルト男爵に頼まれてそれなりに忙しかった。

(第十一章 冬神スカジナの黄昏 Jack the Ripper in Tachi11 フロニーシア登場 参照)


「そうですね。去年の事も忘れるパーヴォットが愚か者でした」


パーヴォットがバツの悪そうな顔をした。


「もう一つの質問は?」


「ユウジ様の誕生日は?」


「十月二十四日だ」


 祐司は微笑みながら答えた。




注:祐司とパーヴォットの年齢差

 祐司とパーヴォットはリファニアの年齢で言えばオラヴィ王八年四月に出会った時は二十八歳と十五歳です。

 リファニアでは生まれた時はすでに一歳で一月一日になると年齢が加わる数え年なので、祐司とパーヴォットはいつまでも十三歳の年齢差です。


 現代日本の満年齢では祐司は十月二十四日生まれ、パーヴォットは二月二十日生まれなのでオラヴィ王八年四月の段階で祐司は二十七歳、パーヴォットは十四歳で年齢差は数え年と同じく十三歳ですが十月二十四日以降は翌年の二月十九日までは十四歳の年齢差になります。



注:リファニア人の時代区分

 リファニアの歴史学ではリファニア史を太古、古代、中世、近代と四区分します。さらに古代を前古代と後古代、中世を前中世と後中世に区分します。


太古-イス人のみがリファニアに住んでいた時代で、文献的な記録が存在しない時代です。


前古代-ヘロタイニア(ヨーロッパ)からの移住者とイス人が混在していた時代。初代リファニア王ホーコンから四代目リファニ王の時代までです。神話的な要素を含む伝承によった話が伝わっている時代です。


後古代-実質的な世襲リファニア王である五代目リファニア王リブラレルから第二十代リファニア王ヴァデナルドの時代で武威を背景にしたリファニア王国の統一が進行しました。公的な歴史書が作成されだした時代です。


前中世-前期リファニア王国の全盛期でほぼ全土が統一された第二十一代リファニア王ネルガファサスから第二十六代リファニア王バシバルニア女王まで。ほぼ全土にリファニア王の威名が轟きました。


後中世-第二十六リファニア王バシバルニア女王死後の三王朝時代から第五十五代リファニア王ダレンまで。この時代に徐々に地方封建制度が進行しました。


近代-第五十六代リファニア王マルナガンから現リファニア王である第七十二代リファニア王オラヴィまで。海外領土を得たリファニア王室が経時的に盛り返してきた時代。 このうちまだ存命の人間がいる第六十九代リファニア王ロセニア以降を現代として捉えます。    


数百年ほどすると太古の時代はほぼかわりませんが、初代リファニア王ホーコンから第二十六代リファニア王バシバルニア女王までを前期リファニア王国の成立と繁栄の時代である古代、三王朝時代から第七十一代リファニア王ハレジアまでを地方封建制に移行した中世、第七十二代リファニア王オラヴィ以降を中央集権国家体制が整備されてきた近代とする区分に変化するでしょう。

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