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千年巫女の代理人  作者: 夕暮パセリ
第三章  光の壁、風駈けるキリオキス山脈
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キリオキスを越えて10 ヌーズル・ハカンの”情けは人の為ならず” 六

ジャンケンの後出しのようですが、この話は祐司視点になり、探偵のような”ユウジ”の言動の裏を説明します。前話までは基本的にハカン視点です。

 木の枝を組んだだけの実用性に乏しい盾を持ったワタネを先頭にして、弓矢をつがえたボシガット以下四人の男がその数メートル後方をワタネ自身を盾にしながら小屋に近づいてきた。


「では、行ってきます。スェデンさん、ナニーニャさん、彼奴らを引きつけますのでよろしく。ハカンさんは、私が小屋に向かって逃げ出したときは援護をよろしく」


 祐司はそう言うと短槍を構えて一人で出ていった。


 ハカンは矢につがえて戸の隙間から表を見る。その後ろには、スェデンとナニーニャが待機する。



 祐司は、小屋を出てから少し気分が高揚してきた。まだ、盗賊達は数百メートルほど向こうで弓を構えながら近づいてくる。先頭は、ワタネであることはすぐにわかった。

 

 祐司は高揚感のためか数週間前に、パーヴォットを取り戻したときの記憶がフラッシュバックしてくる。相手の技量は、その時の相手よりも低いと祐司は確信していた。


 祐司はヘルトナを出立するときにジャベンジャ隊長から手配者の特徴や、最近の事件について色々と情報を得ていた。


 盗賊の頭であるボシガットと手下のハンバンは、軍規違反でヘルトナの傭兵隊を放逐された傭兵崩れだった。彼らはヘルトナの銀山で、半ば鉱夫、半ば銀鉱石の輸送の護衛をして糊口を稼いでいた。


 二年ほど前に、鉱夫達の賃金を輸送中に護送仲間を斬り殺して、かなりの金額を強奪した。その後に、仲間を加えて行商人を襲って、一人を殺害して、二人に大怪我を負わせた。また、犯人不明の巡礼殺しの嫌疑もかかっていた。


 ただ、武芸の腕前は半人前だと、本人達を知っているジャベンジャ隊長は明言した。


 そして、毒麦を用いた、置き引き事件が数件起こっていることと、押収した毒麦の実物も見せてくれた。毒麦の販売者は逮捕されたが、まだ毒麦が出回っているから、ヘルトナの商圏から完全に離れるまで旅先では気をつけるように忠告されていた。


 祐司は最初から毒麦を警戒していたので、他人がエン麦を奢ろうと言った時に確認しただけである。

 そして、現代日本での祐司が就職していたときに得た知識から毒麦は麦角菌ということを見抜いていた。


 スェデンとナニーニャが巫術師というのも、祐司は二人の発する光で見抜いていた。その光は巫術を時折使えるかもしれない一般人程度の弱さだったが、二人が体を接触させると、そこそこの光を発した。


 祐司が一番のアドバンテージを発揮したのが、ワタネの感情の動揺を察知したことだった。


 アヒレス村で、ディオンにからまれて以来、殺気とか人に知られては拙い行為を企て実行しようとしてるような時に、リファニアの人間が発する光が微妙に変化することに祐司は気がついていた。


 微妙な光の変化を察知することは難しく、細かな感情の動きなどわかるはずもない。

 ただ、ワタネが朝食で麦角菌に汚染されたエン麦の粥を食べさせようとした時の、ワタネの光の変化で感情の揺らぎと、尋問するときの動揺が祐司に見て取れた。


 そして、祐司はワタネが、真の悪党ではないのではないかと思えてきていた。



 やがて、祐司と盗賊はお互いの顔の表情が見えるくらいの距離に迫ってきた。 


「ここから、先は通さない。まあ、お前らには俺一人で十分以上だがな」


 祐司は、相手を徴発するように大声を上げた。


「なんだ、お前は?」


 ボシガットが大声で言い返す。祐司は返事をせずに短槍を構えた。


「まあ、いいさ。とんで火に入る夏の虫だ」


 そう言ったボシガットは手下三人に目で合図をする。ボシガットと手下は祐司に向かって矢をつがえた。


 ハカンはあまりにも無謀なユウジの行動にあきれた。複数の矢を構えた者に近づくなど自殺行為だ。矢も楯もたまらず、ハカンは自分も弓矢を構えて表に飛び出した。


 矢がユウジに放たれた。ハカンは我が目を疑った。ユウジは短槍で矢を弾いたのだ。


 そして、次の矢も。次の矢も。

 

 短槍で弾かない矢は、祐司は器用に身をこなして避けた。


 ユウジはそのまま数歩後ずさりした。また、矢が放たれるが、ユウジは同じように矢を短槍でたたき落とすように弾いたり避ける。そして、また、後ずさりする 


「さあ、今だ」


 祐司が小屋に向かって大声を出した。


「ユウジ殿、離れろ。あなたにまで害が及ぶ」


 スェデンが頼み込むように大声で返す。


「大丈夫だ。避ける術を知っている。もう、矢を防ぎきれない頼む」


 そう言う祐司だが、ハカンの見るところ祐司にはまだまだ余裕があるように見えた。


「いくぞ!」


 小屋の戸を開け放して、ナニーニャと表に出てきたスェデンがまた大声を出した。


「ワタネ、ハカン、伏せろ」


 祐司の声で二人は身を伏せた。鳥の鳴く声や、風のざわめく音がしなくなった。静寂の世界である。


 恐ろしい突風が、祐司の横をすり抜けるように通り過ぎると酷く狭い指向性を持って盗賊達を襲った。


 手前にいた祐司が突風で吹き飛ばされたのなら、間に合わないながらも盗賊達も身構えるか伏せようとしただろう。

 しかし祐司が何事もないように立っていたために盗賊達は、何が自分達に迫っているのかの判断が遅れた。


 ワタネは伏せるのが遅れて中腰のような状態だった。ワタネは数メートルほど吹き飛ばされた。そして、体が半回転して背中から地面に叩きつけられた。


 立っていた四人の盗賊は二メートルばかり持ち上げられた状態で二十メートル程も吹き飛ばされた。

 そして、地面に叩きつけられてそのまま動かなくなるか。更に、回転して十メートル以上も地面を、受け身無しの、でんぐり返りのような姿で転がった。


 ワタネも含めて誰一人起き上がってこなかった。


 しばらくすると、”雷”が五回轟いた。”雷”は倒れている盗賊達を狙い撃ちにした。


(スェデンさん、それはトドメになっちゃうよ)


 祐司はやり過ぎの感のある行為に、すこし呆れた。


 祐司は短槍を構えてゆっくり、吹き飛ばされたためにかなり散らばってしまった盗賊達の方へ進み出した。


 その横を、ハカンが急いで駆け抜けて行った。そのすぐ後ろをパーヴォットが駈けて行く。

パーヴォットは祐司に追いつくと、にこやかに声をかけた。


「あっけなかったですね」

 

「相手はやられた真似をしているだけかもしれない。オレの前に出るな。オレの後、三歩離れていろ。剣は抜いて構えておけ」


「はい」


 パーヴォットは少し嬉しそうな声で返事した。


「縄は持ってるか」


「はい、五人を縛り上げるだけあります」


 祐司がパーヴォットを見ると、小屋の中で薪を縛ってあった荒縄を腹に数本巻いていた。


「用意がいいな」


「ありがとうございます」


 祐司が感心してパーヴォットを見ていると、パーヴォットは恥ずかしそうに下を向いた。



「まず、こいつからだ」


 最初に、祐司は俯せになって苦悶の表情を浮かべているワタネの横にかがみ込んで、パーヴォットが差し出した縄で、後ろ手に組ませたワタネの手首を縛りあげた。見たところワタネは打撲だけで、骨折などはしていないようだった。


 ”雷”は付近の草のなぎ倒され方からみて、微妙にワタネを外して、ワタネは直撃を免れているようだった。

 おそらく、祐司が近くにいたために”雷”の軌道と威力が影響を受けたのだろうと祐司は察した。


「悪いようにはしない。倒れていろ」


 祐司はパーヴォットに聞こえないようにワタネの耳元でささやいた。



「ユウジ殿、こいつは死んでいる」


 一番手前に転がっていた、手下の体を見てハカンが言った。祐司はパーヴォットを伴ってハカンの方へ移動した。


 手下は、頭から着地したのかあり得ない方向に、首が曲がっていた。頸椎損傷と頭部強打により即死したようだ。


 数歩先には親玉のボシガットが倒れていた。俯いて倒れていたボシガットは時々、軽い痙攣を起こしていた。

 祐司は急いで荒縄で手首と足首を縛った。縛るときに、ボシガットの足首が腫れ上がっていることに気が付いた。少し触って見て、酷い捻挫か骨にひびが入ったのだろうと祐司は思った。


 更に、先にハンバンと、もう一人の手下が倒れていた。


 祐司は小屋を出てから歩数で距離を測っていたが、百歩を大分過ぎた位置にハンバンは倒れていた。

 ハンバンともう一人の手下は吹き飛ばされて、”雷”の精度や威力が落ちた所にいたようだ。


 ハンバンは、ハカンがあと数歩というところで立ち上がった。


 ハンバンは少しよろめきながら、剣を斜め上段に振りかしながらハカンに突進してきた。


 ハカンは少し後退して間合いを取ると、ハンバンの一撃を剣でしのいで横に飛び退いた。目標を失ったハンバンは二三歩行き過ぎて態勢を立て直しながら体の向きを反対方向に変えようとする。


 そこへ、ハカンの剣が真一文字にハンバンの鳩尾近くを突いた。ハンバンの鎖帷子は、剣の侵入を阻止したが、そのエネルギーは吸収できずにハンバンは左手で鳩尾を押さえながら後ずさりをする。


 そこへ、ハカンの第二撃が上段から打ち込まれた。


 ボッゾっというような音がして、ハカンの剣はハンバンの額に数センチ食い込んだ。

 それでも、ハンバンは右手に持った剣で反撃をしようとハカンに斬りかかる。ハカンは少し後退して、難なくその剣を、両手で握った自分の剣でたたき落とした。


 そして、ハカンの第三撃が再び、ハンバンの額を穿った。ハンバンはそのまま、前のめりに倒れると、俯せになったまま、いたずらに血を地面に吸い込ませて動かなくなった。


「お見事でした」


 肩で息をしているハカンに向かった祐司は声をかけた。


「ダメージを受けている相手に勝ったところで自慢にもならない」


 ハカンはそう言うと、血糊のついた剣を顔の前に持ってきて、刃こぼれなどを見てから吐き捨てるように言った。


「ハカンさん、あなたは斬り合いは初めてではないですね」


 祐司はハカンの落ち着いた剣さばきから、そう推測した


「ああ、故郷で盗賊捕縛に駆り出されたことがある。その時は、一人を相手に味方三人で斬り合った。もちろん、斬り殺したが、それも自慢にならぬ」


 ハカンはそう言うと、しゃがんでハンバンの手首の脈を診て死んでいることを確認した。



「ハカンさん、あなたは南クルトで仕官したいそうですね」


 まだ、しゃがんでいるハカンに祐司は声をかけた。


「ああ、故郷では、狭い領地しかない郷士の部屋住み次男坊で終わってしまう。運が良くて領主の家臣の誰かに従者にして貰える位だ。

 幸いと言っては語弊があるが、南クルトでは戦乱が続き、武芸に覚えのある者なら引く手あまたらしい。そして、郷士なら最初から十人長で仕官できると聞いた」


 ハカンは立ち上がって祐司に答えた。


「戦いに身を投じるのですね」


「仕えるのは誰でも言い訳ではない。正義の志を持つ主君に仕えたい」


 ハカンは迷いもなく言った。


「領地争い、跡継ぎ争いに正義の志が?」


 祐司は、少し大仰に驚いたように言った。


「正当な跡継が正義だろう」


 ハカンも、少し不機嫌な口調で返した。


「あそこに転がっているワタネという男は、昨夜、自分の子に構わずに躊躇無くわたし達に毒麦を食わせていればあんな姿を晒すことはなかった。心底の悪人ではないからです」


 祐司はワタネを指さしながら、解説するように言った。


「何が言いたい」


 ハカンは祐司の真意を図りかねていた。


「悪人になるなら本当の悪人になるべきだと思います。自分の邪魔になる者は親でも兄弟でも、そして子も殺せるような悪人になるべきです。

 そしてそれを正当化する法を自分で作ればいい。それが出来ないなら他人が定めた法に従う普通の人間に留まるべきだと思います」


 祐司はハカンに構わず話しを続ける。


「そのような邪悪な者に誰がなりたいと思う」


「貴方は、兄弟で殺し合うお方に仕官したいのでしょう。あの方達はりっぱな悪人です。貴方は悪人の手先となって兄弟殺しに参加することになります」


「領主を悪人というのか」


 ハカンは少し苛立ったように言う。


「悪人になったりすることや、悪人の所行が悪いわけではありません。例えば南クルトでは、公爵の跡継ぎになりたい人間は悪人の業に徹しなければ戦乱と治安は回復しないと思います。

 詳しくは知りませんが幾多の戦いで多くの遺恨が生まれたでしょう。形ばかりの和解はすでに手遅れです。それぞれに味方する領主が納得しません」


 祐司の言葉に、支配層出身であるために領主の本質の一端を知っているハカンは反論できずに黙っていた。祐司はハカンに構わず話しをさらに続ける。


「わたしの故郷の歴史で英雄と呼ばれる者が多くいます。その英雄の中には、甥が継いだ王位を簒奪して、甥の一族を排除して王になった者がいます。

 王に反逆して王太子や忠臣を殺した男や、弟を殺して家中をまとめ敵対する神殿を焼いて多くの神官を殺した魔王と言われた男もいます」


「何故、そのような悪逆な者が英雄なのだ。ユウジ殿の故郷の考え方は、リファニアとは相容れない」


 ハカンは少し声を荒げた。


「でも、彼らは戦乱を終わらせて新しい秩序を打ち立てました。ハバックと同じではありませんか。もっともハバックはその悪に撤し切れずに命を落としました」 

*末尾参照


 祐司の問にハカンは黙ったままだった。



「ハカンさん、北クルトで仕官するつもりはありませんか」


 祐司は本題を言った。


「北クルト?」


 ハカンは怪訝に片方の眉を上げた。


「北クルトの特許都市ヘルトナの守備隊に知り合いがいます。ヘルトナの守備隊は能力のある人材を求めています。その気なら推薦文を書きます」


 ハカンは祐司の提案をにわかに咀嚼出来ず返事をしなかった。


「貴方は優しい人だ。困っている人は放っておけない。戦になれば困ってる人を大勢つくります。それより、街の治安を守って人に優しくしてあげてください。

 わたしの故郷の言葉に『情けは人の為ならず』というのがあります。他人に情けをかければきっといつか自分のところに返ってくると言われます。反対のことにも言えるとは思えませんか」


 考え出したハカンに祐司は理を説くように言った。



「あ、逃げます」


 パーヴォットが大声を出した。


 ハンバンの死体を見ながら話をしていた祐司とハカンが振り返ると、倒れていたもう一人の手下が森の方へ向かって走っていた。


「抜かった。オレが追いかける。ユウジ殿はボシガットらを見張っていてくれ」


 ハカンは、そう言いながら剣を片手に手下を追い出した。


 突風や”雷”のダメージから完全に回復していないのか、手下の走り方は少々ぎこちなかった。


 祐司は急いで矢をつがえると、手下に二射したがいずれも狙いを外した。しかし、矢が顔をすぐ横を飛んでいくので、手下は多少蛇行して走って矢を避けようとした。


 ハカンは手下との距離を詰めだした。


 徐々に距離を詰めるハカンに対して、手下は立ち止まると剣を投げつけた。その剣を、自分の剣で打ち払うとハカンは、何事もなかったかのように手下に迫る。


 手下は手ぶらになって逃げることだけに専念して、森の中に飛び込んで行った。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


以下は、この話の付録になります。


勇者ハバックとハムリート(リファニアの神話的要素の強い伝承)


 ハバックはリファニアでは人気のある伝説上の人物で、ハバックやその配下を主人公にした芝居や叙事詩も多い。

     

 リファニア王国の祖ホーコン王がリファニアを統一する以前には、優れた多くの武将が互いに覇権を求めて争っていました。


 その一人が勇者ハバックでした。ハバックは一介の郷士の三男から己の武勇だけで頭角をあらわした勇猛果敢な戦士で常勝の将でありました。

ハバックは内政にも手を尽くしました。配下の領主には、ささいな罪を問うては厳しい一族死罪という罰を与えていました。


 領主がいなくなった土地はハバックは自身で治めて年貢を軽くするとともに公正な裁きを行いました。このため、ハバックは民に慕われていましたが、領主達には恐怖の対象でした。


 ある時、年貢の数量を正確に報告しなかったという理由で、ある領主を攻め滅ぼして一族を断罪しました。おおかたの領主一族が処刑さてた時に、まだ幼い領主の末の子であるハムリートが、ハバックに許しを乞い一族の罪滅ぼしに永遠の忠誠を誓う下僕となりたいと命乞いをしました。

 ハバックは、見目麗しい姿の幼子ハムリートの命を惜しんで、自らの禁を破り命を助けると自分の小姓にしました。


 ハムリートはやがて優れた武将に成長して、ハバックのために多くの勝利を勝ち取りました。その功績に報いるために、ハバックは自身の愛娘をハムリートに与えるなど臣下として最大の配慮を行っていました。


 やがて、領内の領主がことごとくハバックにより、撃ち滅ぼされてリファニア統一のために全力で取り込めるようになりました。

 そして、リファニア統一の為の軍が集められました。ハバックはハムリートを、その一軍の大将に任ずることにしました。


 ハムリートは一戦でカタをつけるために、ハバック自身が、わざと小勢にした先陣の大将となり、敵の全軍をおびき出し、ハバックが敗走するふりをしてもらい伏兵となった自身の軍勢で一気に敵軍を壊滅させる策をハバックに上奏しました。


 その策を受け入れたハバックは敵の全軍の誘い出して、ハムリートが待ち伏せする谷間に逃げ込もうとしました。

 ところが、ハムリートは自身の家紋を描いた旗印を打ち立てると、ハバックの軍を攻撃しました。前にハムリートの軍勢、背後に敵軍に挟まれた小勢のハバック軍が勇戦します。


 しかし、多勢無勢でハバックの兵は、それぞれが伝説を持ち今に語り継がれる勇猛な家臣達を始めとして次々討ち取られます。それらの家臣の犠牲の上に、すでに、数本の矢を受けて満身創痍のハバックは、最後の力を振り絞ってハムリートに突撃しました。


 ハムリートを指呼の距離に捕らえてハバックは「毒蛇の子は毒蛇以外にはなれぬことを忘れた己が呪わしい」といいながらハムリートに向かって行きます。

 数十の矢と無数の”雷”がハバックに放たれますが、ついにハバックはハムリートを討ち取って戦いに果てます。


 その後、ホーコン王が登場するまで幾多の命が戦場で失われ、多くの民が塗炭の苦しみにあえぎました。

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