夕菜、初詣に行く
勇馬が夕菜になって数日がたった。
夕菜は今の生活になれてきていた。
今日は一年の終わり欲に言う大晦日である。
夕菜は風呂場で思いに浸っていた。
夕菜にはもう自分の今の姿を見ることには抵抗はなくなっていた。
夕菜(今年の俺はいろいろなことがあったなぁ…)
夕菜は今年の反省を意外と真面目に考えていた。
夕菜(特に今年の最後の数日はとても疲れた。)
ここまで考えると夕菜は風呂場を出た。
夕菜は慣れた手つきで下着を身につけ、リビングに向かった。
リビングにつくと自分の携帯に新たな着信があることに気がついた。
夕菜(誰だ?)
夕菜は携帯を開きメールボックスを見た。
夕菜(友梨?)
それは最近出番が減ってしまった友梨だった。
夕菜(なんだろう?)
『From:友梨
本文:勇馬~暇だから今日の大晦日一緒に過ごさない?』
友梨は毎年こういうメールや電話をしてきている。
夕菜は友梨にメールを打ち返した。
『To:勇馬
本文:すまない。
今年の大晦日は俺だけ田舎に帰ってるんだ。』
夕菜は今年も呼ばれると思い、あらかじめ考えていた言い訳を書いて送った。
友梨から返信が返ってきた。
『From:友梨
本文:そうなの…残念。』
夕菜(友梨すまないな。俺の今の姿では会えそうにない。)
夕菜は残念そうな顔をした。
そしてまた、夕菜(勇馬)の携帯が鳴った。
夕菜(今度はだれだぁ~?)
『From:父さん
本文:今日は早く家に帰るぞ。』
夕菜 (・・・まじかよ)
夕菜は驚いた。
夕菜「母さん!!」
夕菜は優子に父親が帰ってくることを伝えるために優子を呼んだ。
優子「は~い。」
優子はクローゼットから出てきた。
夕菜「なんでそこから・・・」
優子「いいじゃない」
優子はニコニコしながら言った。
夕菜「ってそんなことじゃなくて父さんが今日は早く帰ってくるらしいよ。」
優子「本当に?やったぁ~」
優子は本心から喜んだ。
夕菜「俺、父さんに女になった事をいってねぇぞ…」
優子「大丈夫でしょ。」
夕菜「母さんはいつもそんなに楽天的なんだよ?」
夕菜は呆れた様にいった。すると玄関の扉が開く音がした。
春樹「ただいまぁ」
夕菜「父さんがかえってきちゃた…」
夕菜(勇馬)の父親の名前は春樹といいプログラマーの仕事をしている。
優子「あなたぁ~おかえりなさ~い。」
優子は楽しそうに春樹を玄関に迎えにいった。
どんどんリビングに近づいてくる足音が二つ聞こえてきた。
夕菜 (やばい…)
夕菜は慌てた。
春樹「勇馬~どこにいるぅ~?」
春樹は酒が入っているのか上機嫌に言った。
春樹「この可愛い子はだれだぁ~優子」
夕菜は春樹が帰ってくる前にいつも寝てしまっているから今の姿では春樹にあったことがない。
優子「この娘はね勇馬よ。」
春樹「おぉこの娘が勇馬だったのか。」
夕菜 (え?)
春樹は勇馬が夕菜になった事を知らないはずだ。
夕菜「なん父さんがその事を・・・」
優子「私が教えたのよ。」
夕菜「・・・」
春樹「そういうことだ。今は夕菜って名乗ってるんだよな。」
夕菜「なんだよ。なんで教えたこと言ってくれなかったんだよ!!」
優子「その方が面白いじゃない。」
優子はとても楽しそうに言った。
夕菜「そんなぁ・・・」
こうして山崎家の大晦日は過ぎていったのだった。
年もあけ元旦
優子「初詣にいくわよ!!」
優子はおせちを食べながら言った。
夕菜「何でだよ。面倒くさい。」
春樹「そうだ。人ごみは面倒だ。」
元男と現男は答えた。
優子「あなたはどっちでも良いわよ。
夕菜ちゃん行きましょう。」
夕菜「だから俺も行きたくないって。」
夕菜は拒否った。
優子「だめよ。行くのよ。」
夕菜「だから行きたくない。」
優子「よかった。行くのね。」
夕菜「だから話を聞いて…」
春樹「俺はどっちでもいいのか…」
10分後
優子「夕菜は行くの!!」
夕菜「わかったよ。行くよ。行けばいいんだろ?」
優子「それでいいのよ。」
結局、夕菜が折れる形で決着がついた。
春樹「お、俺は・・・」
優子「ついてきたいなら来なさいよ。」
優子の春樹に対する扱いはひどいものだった。
春樹「俺に対する扱いはそんなものか・・・」
春樹は落ち込んだ。
夕菜「父さんはいいよ。行かなくてもいいんだから。俺なんか絶対だぜ・・・」
夕菜は落ち込んでいる表情で言った。
優子「そうと決まったら行くわよ。」
夕菜「じゃぁ着替えてこなきゃ。」
優子「そのままでいいじゃない」
夕菜は今では女物の服を着ているが、当初は意地でも男物の服を着ようとした。
だが男物の服は胸やお尻がつかえて着ることが出来なかったため諦め、今は女物の服を着ている。
だが外出時は女物の服が恥ずかしいのか決まってジャージである。
夕菜「でもこれだと恥ずかしいし。」
優子「大丈夫よ。夕菜なら」
春樹「そうだ。夕菜今の格好は可愛いぞ。」
夕菜「それでも・・・」
優子「行くわよ!!」
夕菜は優子に手を引かれて家から拉致られた。
夕菜「父さ~ん」
夕菜は春樹を頼って春樹を呼んだ。
だが、春樹から返ってきた返事は
春樹「がんばってくれ。勇馬」
この時は、夕菜の事を勇馬って言い、春樹を労った。
夕菜・優子は神社に来ていた。
夕菜「凄い人だねぇ~」
そこにはとても多くの人が集まっていた。
優子「これこそが初詣ね。」
夕菜(俺はこの人ごみが嫌なんだ。)
夕菜は早くこの場から立ち去るためにとっととお参りを済ませ、適当におみくじを引いた。
夕菜(中吉…良くも悪くもないな…)
優子「夕菜、おみくじの結果どうだった?」
優子は普通に夕菜のおみくじ結果をとりあげた。
優子「中吉?悪くはないわね。」
夕菜「勝手に人のおみくじとるなよ。」
優子「いいじゃない。別に減るもんじゃないし。」
そして夕菜は優子とはぐれてしまった。
夕菜 (どうしよう…)
今日の夕菜は急に優子に拉致されて来たので携帯なんてものを持っていない。
夕菜(このまま帰っちゃおうか・・・)
ドンッ
夕菜は誰かとぶつかった。
夕菜「す、すみません。私が前を見てなかったせいで。」
夕菜は流石に外では自分の事を『俺』ではなく『私』と言った。
???「い、いえ。私も前を見てなかったので。」
夕菜はここで初めてぶつかった相手を見た。
夕菜(ゆ、友梨?!)
友梨「ごめんなさいね。」
友梨も夕菜の顔を見たが特に不思議には思わなかったみたいだ。
これが友梨とのこの姿になってからの初めての出会いだった。
今回はこの出会いだけで終わった。
そして夕菜は優子をみつけ家に帰った。
すると春樹はいつの間にかいなくなっていた。
夕菜「父さんはもう仕事に行ったのか大変だな・・・」
こうして山崎家の正月は過ぎていった。
友梨「こんにちわ。久しぶりの出番が来ました。
作者さんなんで私を余りださなかったの?」
作者「いや、なんと言うか、出すタイミングが分からなくなって…」
友梨「そうなのね…でも次こそ私を多く出して。お願い」
友梨は作者に上目使いを使ってきた。
作者「・・・そ、それは頑張ってみるわ・・・」
友梨「ところで私が神社であった女の子って誰?
なんか覚えがある雰囲気の子とあったのよ」
作者「そ、それは…いずれ本人から聞いてみたら良いんじゃない?」
友梨「そうするわ。」