暇な一日
夕菜「あ~暇だ…。」
夕菜は池田に呼ばれて部活に行った次の日、つまり日曜日のことだった。
夕菜は暇を弄んでいた。
部活は今日はない。
夕菜「何もすることがない…」
夕菜の家族、優子、春樹は今日も仕事で家にいない。
こういう事は今までしばしばあったが
勇馬の頃は部活に行っており平日に家事を余りすることが出来なかった。
その家事をまとめて休日にしていた。
夕菜になってから平日にも家事が出来るようになり、休日に何もすることが無くなったのだった。
夕菜「暇だ…」
夕菜は今日、何十回目の言葉を呟いた。
夕菜はようやく動き出した。
夕菜(まず着替えよう…)
夕菜はまだ起きてから着替えていなかった。
夕菜は着替え終わると自転車に乗って何処かに出かけた。
しばらく自転車で走るとある建物が見えてきた。
夕菜(母さんの大学って意外とでかいんだよな…)
夕菜は母親の優子の勤める大学に来ていた。
勇馬の頃には何回か来たことがあり大学の教授や大学の生徒とも交友があった。
勇馬の時も暇になったらたまに来ていたのであるが
夕菜になってから一度も来ていなかった。
夕菜は堂々と大学に入っていった。
警備員に止められたが優子から貰っていた証明証を見せると通してくれた。
夕菜は自転車を駐輪場にとめ、優子のいると思われる部屋に向かった。
夕菜「久しぶりに来たぞ…」
夕菜は優子の部屋を空けながら言ったがそこにいた人を見た瞬間言葉が詰まった。
そこには、部屋の主の優子と夕菜の親戚の美紀と白衣を来ていかにも「私は科学者です。」と言っている人がいた。
優子「あっ夕菜いらっしゃい。」
優子は普通に夕菜を招きいれた。
夕菜「なんで美紀姉さんがいるの?」
夕菜はなぜ美紀がここにいるのかを聞いた。
美紀「今日は、捜査協力よ。
この薬の成分鑑定をね。」
美紀は以前夕菜が渡した風邪薬を出しながら言った。
夕菜「警察でしないの?」
美紀「警察だと色々と情報が回ってしまうからね。
特にこれは特殊だから。」
夕菜は納得した。
夕菜「分かったよ。」
美紀はいかにも科学者にその薬の入ったビンを渡して帰っていった。
すると科学者が夕菜に話しかけてきた。
科学者「久しぶりだね。勇馬君。」
夕菜「久しぶりです。高畑さん。」
このいかにも科学者は夕菜の知っている人で、
高畑剛 30歳で現在独身見ての通りこの大学の化学の教授をやっている人物である。
夕菜「そういえば高畑さんは俺の事知っているんですね?」
高畑「まぁね。
前の解毒でいいのかな?解毒剤を作ったのも僕だよ。」
夕菜「そうなんですか。その節はどうもお世話になりました。」
高畑「いやいや。
僕が興味を持ったから作っただけだよ。
でも完璧に戻すことは出来なかった見たいだしね。」
夕菜「それでも役に立ちましたありがとうございます。」
その後夕菜と高畑は話し、高畑は自分の研究室に帰っていった。
夕菜も優子の部屋からでて大学内を見て回りはじめた。
夕菜(変わらないなぁ~)
大学は夕菜が昔来たときと変わっていなかった。
夕菜は大学の中を歩く…歩く…歩く…
夕菜「疲れた…」
作者「でしょうね。」
夕菜「誰?作者さんの声に聞こえたけど…」
作者(やば…見つかるところだった。)
グゥ~
夕菜のお腹がなった。
夕菜「お昼にでもするか…」
夕菜は大学の学食に入って行った。
ここの大学の学食は休日も営業している。
休日に研究をしたりする人の為に営業している。
夕菜はカレーを頼み、座るところを探した。
意外と席は埋まっている。
夕菜
すると夕菜は何処からか呼ばれた。
優子「夕菜~こっちこっち~」
優子が手を振っている。
夕菜(母さん…)
夕菜はあきれながらも優子が横の席を叩いていたので優子のほうへ向かった。
優子「夕菜もここで食べるの?」
夕菜「暇だったしな…」
夕菜はカレーを食べる。
夕菜がカレーを食べるのに夢中になっている間に優子はいつの間にかいなくなっていた。
夕菜(ひまだなぁ~。帰るか…)
夕菜は何も変化の無かった大学を去った。
夕菜は家に着いたが何もすることが無い。
夕菜(暇だ…直樹達でもさそって遊ぶか…)
まだ昼の1時である。
直樹、友梨、桃子を誘うといまから行くと皆そろって言った。
30分待つと夕菜の家に直樹達が集まった。
夕菜「でなにする?」
友梨「何も考えずに来たわ…」
桃子「…同じく。」
直樹「俺はこんなの持ってきたぜ。」
直樹はカバンから何かを取り出した。
夕菜「それは何だ?」
夕菜は直樹が持っているものを指差していった。
直樹「麻雀牌だ。
ということで麻雀しようぜ。」
一応夕菜、友梨、桃子は麻雀を出来ないことは無い。
夕菜「そうだな…」
友梨「時間があるときにはもってこいね。」
桃子「・・・了承。」
夕菜「ツモ。リーチ。一発。面前ツモ。タンヤオ。イーペーコー。ドラ2。」
友梨「ロン。三暗刻。ドラ3」
桃子「四暗刻。」
直樹「あがれねぇ~」
街に直樹の絶叫が響いたとか響かなかったとか…
夕菜「作者さん。今日本編のほうにいなかった?」
作者「いるわけないじゃないの!?」
作者は汗を流しながら言った。
夕菜
夕菜「これでいってみない?」
夕菜は作者に1万円札を見せた。
作者「はいっ!!本編のほうに行きました。」
ビシッ
作者は思い切り敬礼をした。
夕菜「やっぱりきたんだなぁ~!!」
作者「あっ・・・いってない。いってない。」
作者は首を横に振ったが夕菜は無視した。
夕菜「はい。残念。いまさっき貴方は自分で証言しちゃいましたよぉ~」
作者「不覚…」