桃子の真実
すいません
今回は短めです
夕菜「本当に真?」
夕菜は確認と為に桃子に聞いた。
桃子「そうだよ。僕は川西真だよ。
でも今は工藤桃子だけどね。」
桃子は少しおどけた風に言った。
そして誰もしゃべらないまま数分がたってしまった。
直樹が口を開いた。
直樹「じゃぁ真もあれの犠牲者なのか?」
状況を読み取った直樹が桃子に聞いた。
あれとは某メーカーのジュースのことだ。
桃子「そうだよ。僕もあれの犠牲者というべきだね。」
それで会話は途切れてしまった。
夕菜「待って。確か真が引っ越したのってあれが発売される前だったよね。」
確かに、真はジュースが発売される前に引っ越していった。
桃子が転校してくるときもまだジュースは発売されていなかった。
勇馬が飲んだのは発売開始から数日のものだったのだ。
それから考えると真は大体半年ほど前に引っ越していった。
桃子「あぁそれね。確かに僕は真の時に引っ越したよ。
でも引っ越した先のデパートであれが試供品として配られてたんだよ。」
直樹「で、それを飲んだ真が変わってしまったと。」
桃子「そういうこと。」
夕菜「じゃぁなんでこっちに戻ってきたの?」
夕菜は頭に引っかかったことを桃子に聞いた。
桃子「それは…」
桃子が言うには、
引っ越した当時は真で、引越し先のデパートで試供品としてジュースが配られており、
真はそれを飲んで桃子になってしまったようだ。
真は家族がいるところでそのジュースを飲んだおかげで家族には受け入れられたそうだ。
そしていつのまにか戸籍が用意されていたらしい。
桃子は家族に前に住んでいたところに戻りたいと言ったが
家族は仕事の関係で戻ることは出来なかった。
そこで桃子だけが戻ってきた。
いまでは一人でマンションに住んでいる。
家族は休みの日には桃子のマンションに来るらしい。
直樹「なるほどな。」
直樹は納得したように頷きながら言った。
夕菜「おまえが真ってことは分かったけど、何でこっちに戻ってきたんだ?
引越し先のほうがばれにくくていいだろ?」
夕菜は桃子がこっちに戻ってこずに引っ越し先でいたほうがばれなかったと思い聞いた。
桃子「そ、それは…」
今度は桃子が言葉に詰まった。
桃子「僕がここに帰ってきた理由は…
勇馬達に変わってしまった僕を分かってもらいたかったのかもね…」
夕菜「同性愛…」
夕菜は桃子の言葉を聞いた瞬間思ったことを呟いてしまった。
桃子「違う違う。僕はそんなんじゃないよ。
僕のこの姿で気づく人はどのくらいいるのかが気になっただけだよ。」
夕菜「そういうことにしておいてあげるよ。」
夕菜は信じていないような顔をしていった。
桃子「信じてよぉ~」
桃子はなきそうな顔で言った。
夕菜「はいはい。信じておいてあげるよ。」
夕菜と桃子はしばらくの間言い合っていた。
直樹「そろそろ授業始まるぞ」
その直樹の一言で二人は口論をやめ、教室に戻っていった。
桃子「勇馬、僕の事を工藤でも桃子でもどっちでもいいけど真とは呼ばないでね。」
夕菜「わかってら。ま、桃子も俺の事を夕菜とでも呼んでくれ。」
夕菜は真と言いそうになったが桃子ににらまれて桃子といいなおした。
直樹「一つ」
こうして桃子と夕菜と直樹は秘密を共有したのであった。
そしてこの三人は放課後、桃子の家に遊びに行くために3人で帰っていった。
この光景を見られる事により直樹は二股をしているのではないかという噂が流れるのは余談である。
友梨「作者!!」
ピョコ
作者「はい?」
ボコッ
作者「いったぁ~友梨何?なんで出てきたのに殴るの?」
友梨「私が出てきてないじゃないの!!」
作者「・・・」
友梨「もしかして忘れてた?」
作者「・・・えっ、わ、忘れるわけ無いじゃないのよ。」
友梨「嘘ね。」
友梨は作者の嘘を簡単に見抜いた。
ボコッ
そして友梨は作者を殴った。
友梨「今度は出しなさい。」
作者「次話は軽くならでるかな…」