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夕菜、困る

夕菜は池田が帰った後は予定通りハンバーグを作って食べた。


夕菜は今日、色々とあり疲れていたので早々とねた。

この後、夕菜の両親が家に帰ってきたが夕菜は会うことがなかった。


次の日夕菜はいつもよりも早い時間に起きた。

夕菜「いつもより早く起きちゃったな…」

夕菜は女になってから、勇馬の頃よりも早くおきていたが

それよりも早く起きた。

夕菜「早めに行ってみるか…」

夕菜は家にいても特に何もすることがないので学校に早く行くことにした。

予定が決まれば夕菜の行動は早い。

パンを焼いている間に着替えて身だしなみを整える。

そしてミルクを加えた珈琲を飲みながらパンを食べた。

食べ終わると夕菜は家をでた。


夕菜(初めてだな。こんなに早く家を出るの…)


夕菜はいつもより30分はやく学校についた。

夕菜 (だれもまだいないよな…)

夕菜はそう思って教室の扉を開けた。

すると中にいた人に話しかけられた。

友梨「あっ。おはよう。夕菜」

そこにいたのは友梨だった。

夕菜「お、おはよう。はやいんだね。」

夕菜は友梨がいつも自分より先にいっていることは知っていたが

こんなに早いとは思わなかった。

友梨「今日は宿題があるからね。」

友梨の言う通り友梨の机の上には今日の宿題が広がっていた。

夕菜「やば。私やってない・・・友梨みせて。」

夕菜は宿題があることを忘れていた。

そして夕菜は友梨に向かって手を顔の前で合わせていった。

友梨「いいけど。自分の力でやらなきゃテストやばくなるよ。」

友梨はOKを出した。

夕菜「大丈夫。大丈夫。私、一夜漬け得意だから。」

友梨「そういう問題じゃ…」

夕菜は友梨の宿題を写し始めた。

友梨はこの時思った。

友梨 (昔に同じようなことを勇馬と話したような…)


友梨は昔を思い出していた。

勇馬(夕菜)と友梨が中学校の頃テストが間近に迫ってきた冬の事、

ある授業の提出物の提出日が今日だった。

友梨は宿題をすませ、提出できる状態にしていた。

すると勇馬が

勇馬「俺宿題やってないんだ。友梨みせて。」

勇馬は手を顔の前であわせた。

普通男がやると似合わないが勇馬は女顔なので意外と似合う。

友梨「いいけど。自分の力でやらなきゃテストやばくなるよ。」

勇馬「大丈夫。大丈夫。俺一夜漬け得意だから。」

勇馬はさも当然のように言った。

友梨「そうね。昔から勇馬は一夜漬けだったものね。」

勇馬「だから心配するな。」

そういって勇馬は友梨の宿題を写し始めた。


時間軸は元に戻り。

友梨「そういえばあんなこともあったなぁ~」

夕菜「え?なにがあったの?」

夕菜は友梨の独り言を聞き逃さなかった。

友梨「なんでもないわ。ちょっと昔の事を思い出してただけ。」

夕菜「そう。」

そして夕菜は宿題を写し終わった。



夕菜は初めてこんな時間に学校に来たので何もすることが思いつかなかった。

友梨はついさっき学校に来た友梨の友達と話し始めていた。

夕菜は慣れてきたといっても精神は男だ。

女の話にはついていけなかった。

とりあえず夕菜用の携帯を取り出して、アプリで遊び始めた。

すると数分もすると携帯の充電が切れた。

夕菜「あっ。昨日携帯充電してなかった…」

しかたなく、夕菜は携帯を片付け何かすることがないか散策し始めた。

夕菜はあることを思い出した。

夕菜(遊ぶのに夕菜用の携帯じゃなくてもいいんだ。

   勇馬の携帯でも遊べるんだった。)

夕菜は勇馬用の携帯を取り出して遊び始めた。

この携帯により夕菜は墓穴を掘ってしまうが今ここではしらない。


キーンコーンカーンコーン


授業開始を知らせるチャイムがなった。

夕菜(もうそんな時間か…)

夕菜は授業にいそしみだした。

夕菜は授業中空を見たりしていたが特に当てられることも無く過ごした。


そして今日の授業の日程は終了した。

今日は数学が無いから池田に会う心配もなかった。


夕菜の視界が急に真っ暗になった。

???「だれだ?」

後ろから野太い声が聞こえてきた。

夕菜「直樹だろ?お前は女にもこんなことするのか?」

夕菜はその声から幼馴染の直樹だと判断した。

直樹「それはお前だけだ。ちょっと言いたいことがあるんだがいいか?」

直樹はたずねてきた。

夕菜「いいけど。何?」

直樹「ここでは話せない。屋上行かないか?」

夕菜「OK」

夕菜は背中に嫌な汗を感じながら直樹に言葉を返した。


直樹と夕菜は屋上にあがった。

この学校は屋上を開放している。

屋上にはまだ寒いのか誰もいなかった。

すると直樹が夕菜に振り向き言った。

直樹「お、俺。お、おまえいや夕菜。好きだ。付き合ってくれ。」

直樹は夕菜に告白するために屋上にさそったのだった。

夕菜「え?あっ。」

夕菜は予想外の事に慌ててしまった。

夕菜(なんだよ。そっちかよ。てっきりばれたかと思ったぜ。

   二日連続は流石にないよな…)

直樹「すまない。急にこんなこと言ってもすぐには決めれないよな

  返事はいつでもいい。じゃ俺は部活に行くから。」

そういって直樹は校舎の中に消えていった。


夕菜(どうしよう。俺は一応男だし。ここは断るべきか・・・)

夕菜は屋上にたたずんで考え込んでしまった。

するとついさっき直樹が入っていった校舎の扉が開いた。

池田「なんだ山崎ここにいたのか。」

そこから出てきたのは池田だった。

夕菜「どうかしたんですか?俺を探してました?」

池田「いやただ俺は煙草を吸いに来たんだ。

   校舎内は禁煙だしな。」

池田は煙草を取り出しながら言った。

夕菜「煙草吸ってったっけ?」

夕菜は疑問に思った。

夕菜(勇馬)が知る限り池田は煙草を吸わなかったはずだ。

池田「ちょっとな嫌なことがあると吸っている。」

池田は取り出した煙草に火をつけながら言った。

夕菜「さいですか。」

池田「それにしても、お前なんでここにいたんだ?寒いだろうに」

夕菜は直樹に告られた事を正直に言うべきか悩んだ。

そして夕菜は池田が信用の置ける人物だということで言うことに決めた。

夕菜「いや。直樹に告られてしまって。どうしようかと。」

すると池田は煙吐きながら

池田「お前は男に戻るんだろ?

   だったら断ればいいじゃねぇか。」

池田は率直な意見を言った。

夕菜「その場合は理由を聞かれるでしょ?なんていえば良いのか…」

夕菜はそこまでの答えは出来ていた。

しかしその場合聞かれるであろう理由について考えていたのだった。

池田「そうだな…」

池田は少々考えた後

池田「もう正直に俺は勇馬だって言えばいいんじゃねぇか?

   高山の事も幼馴染のお前が一番知っているだろう?」

池田はそういった。

確かに直樹の事を夕菜はよく知っている特に信用が置けることは

自分だけでなくクラスいや学年の皆が知っている。

夕菜「そうだな。その線も考えてみるよ。

   じゃぁ俺はもう家に帰るよ。」

池田「そうか。頑張れよ。

   俺はもう一本吸ってからだ。」

そして夕菜は校舎の中に消えて行った。

池田(山崎に人によって口調を変えるとバレやすいぞって言っておくんだったな。)




夕菜は家に帰って風呂に入っていた。

夕菜(そうだな。池田の言う通りに直樹にバラすか…

   その方が後々直樹は協力してくれそうだしな…)

夕菜は明日直樹に言うことに決め、風呂からでた。

夕菜「なぁ作者?」

作者「はい?どうかしました?」

夕菜「俺の事をこんな風にばらしていっていいのか?」

作者「まぁ。大丈夫でしょう。」

夕菜「本当か?」

作者「大丈夫だよ。

   一時期影が薄かった直樹もそろそろ出番を増やしていってあげないと。」

夕菜(まえ確か直樹に出番少ない子にしちゃおとかいってなかったか?

   ん?)

夕菜は作者のポケットのふくらみに気がついた。

夕菜「なぁ作者?そのポケットの中身はなんだ?」

作者「え?あ、これは財布だよ。普通の」

作者はポケットから財布を取り出していった。

夕菜「見せてみろ。」

作者「え?いや」

すると作者の財布から一枚の紙が落ちてきた。

夕菜「これは?」

夕菜が拾うとそれは一万円札だった。

作者「あっ。」

夕菜「おかしいよね。作者の財布に一万円なんて。

   いつも多くても5000円しか入っていない財布に」

作者「あう。」

夕菜「なんでなんだ?」

作者「そ、それは…」

夕菜「それは?」

夕菜はどこから取り出したのか果物ナイフを作者に突きつけながら言った。

作者「直樹からの賄賂であります。」

作者は敬礼をしながら正直に言った。

夕菜「そうか。

   じゃタヒね。」

夕菜はナイフを振り回しながら作者に向かってきた。

作者「さんのこれしき。」

作者は華麗によける。


10分後


夕菜・作者「疲れた…」

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