異世界マンションの秘密
編集長が来るまでの間、当然この村にお世話になるので、村の仕事を手伝うことにした。
案外簡単に受け入れてくれた
なんでも私みたいな、異世界から来る人間は珍しくなく時々この世界のどこかに現れるらしい。
しかも現れた場所には幸福をもたらすとかでかなり優遇されてる。
それでも何もしない訳にも行かないというか暇なので
ウラスの手伝いをすることに。
仕事の内容は山菜取りだ。ちなみに私は中高と文化部だったので体力に自信はない。
こんな異世界でどんな山菜が取れるか興味があるのでとりあえずやってみることに。
採取場所は村から近く、歩いて十分ほどらしく、元気よく歩くウラスに私は後ろから逸れないようにしっかりついて行った。
何故かウラスはハンマーを持ってる。
ちなみに私は短剣を持たされた。
道中、ウラスに聞いた何故ハンマーを持ってるのか?とそしたら元気良く答えた。
「山菜取りは危険ですからね!これぐらい持ってなかいと命が危ないですから!」
「これぐらいって私の方は短剣なんだけど?サイズ的に言ったら果物ナイフなんだけど?」
「まだアカリさんは、武器を扱うのは全くの素人ですから、それぐらいが丁度いいと思いますよ!」
「それに何かあったら僕が守りますから安心して下さい!」
意外に頼もしいな。これなら安心して山菜取りができそうだ。
そして目的地に着いた。取れる山菜を教えてもらいながら‥ってその必要は無さそうだ何故なら私には目で見ればわかるから。
これにはウラスも驚いていた。
「うぇー!すんげ!まじぱねぇ!なんやねんその目!」
驚きすぎて口調がおかしくなっていた。
まぁ、そんなこんなで山菜取りが順調に進んでくなか
ウラスが急に作業の手を止める。
「何か来ます」
「何が?」
その時遠くの方で何か音がする。
ズン、ズン、ズン、
何かの足音だ
ウラスは私に静かにと指示をする。
そしてその足音が段々近くなっていく
ズン、ズン、ズン ズン
そして見えたのは、巨大なクマではなく
巨大な大根
あれは大根では?流石異世界、生き物まで異世界だ。