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凪、人気者とカラオケに行く。
放課後。
今日の授業がやっと全部終わった。
俺はこれから鈴原とカラオケに行く。電話すると言っていたので教室で待つことにする。
なにやら廊下が騒がしい。なにか事件でも起こっているのか。
気になったので廊下を見てみた。そこにいたのは鈴原だった。
「あっ、先輩発見!」
「なんでここに?」
「電話しようと思ったんですけど直接迎えに行った方が早いと思って」
確かにそうかもしれないがこれはやばい。
「柳田、お前鈴原とどういう関係なんだ?」
ほらな。こう言う奴が出て来るんだよ。
「いや、最近仲良くなったんだよ。なぁ?」
「はい。先輩とは最近仲良くなったんです」
良かった。鈴原が変な事言わないか心配だったんだよな。
「それで今から二人で遊び行くんです。ねえ?先輩」
言ってしまったよ。絶対わざとだろ。
「おいおいおい、本当なのか?柳田」
「なんて言うか、まあ、うん」
「お前は俺の仲間だと思ったのに」
なんのだよ。友達だけど。
「じゃあ先輩行きましょうか」
鈴原は俺の手を取り昇降口まで向かって行った。
明日の西野が面倒くさそうだな。