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人気者、100人突破する。
「聞いたか柳田!」
「なにを?」
教室に入って早々にクラスメイトの西野楓が話しかけてきた。
「あの鈴原涼音がついに男子100人の告白を断ったって」
「そんなに告白されてるのか」
「そうさ、だってこの学校一可愛いんだぜ。当然だろ」
まあ確かに可愛いからな鈴原。
「俺もあんな可愛い彼女が欲しいぜ」
「なら告白するのか?」
「断られるの分かってるのに告白するわけないだろ」
「それもそうだな」
「俺の予想では鈴原は男子に興味ないんじゃないかと思うね」
「流石にそれはないだろう」
「でもサッカー部のエースも野球部のエースもバスケ部のエースでさえ断られてるんだぜ。そこまでくると男子に興味無いとしか思えない」
確かにそう言われるとそう思ってしまう。
でも鈴原はオタ活に忙しくて彼氏どころじゃないだけだと俺は思うけど他の人は知る由もない。