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人気者、秘密がバレる。
「確か鈴原涼音だよな?」
「えっと貴方は誰ですか?もしかして私のストーカーですか?」
確かに急に男子から話しかけられたら怪しむがストーカーは酷い。悲しくなる。
「同じ学校の柳田凪だよ。二年生の」
「先輩でしたか。ん?同じ学校?」
「そうだよ。津和泉高校」
そう言った途端に鈴原の顔が険しくなった。
「お、同じ学校の人とこんな所で会ってしまうなんて」
「意外だよなー、あの鈴原涼音がこんな所でバイトしてるなんて。もしかしてオタクなのか?」
「そうですよ!絶対学校では言わないでくださいね。秘密にしてるんですから」
「言わないよ。約束する」
「絶対ですよ」
鈴原の顔はさっきと違い安心した顔になっていた。
「それで先輩は何を買ったんですか」
「ああ、これだよ」
俺はさっき買った物を見せた。
「先輩も買ったんですね。私も買ったんですよ」
「そうなのか。やっぱり買うよな」
「はい。好きなアニメなんで買っちゃいました」
鈴原はオタクだからか気が合う。
「私はまだバイトがあるのでまた学校で」
「そうか。じゃあな」
そうして俺は鈴原と別れた。