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凪、人気者の所に行く。
鈴原の待つ教室の前に着いた。深呼吸をして落ち着かせてドアを開けた。
「あっ!来ましたね先輩」
鈴原は教室の窓側の1番後ろの席に座っていた。机の上には紙?だろうか、厚く積んである。
「クラスの方で写真撮っててな」
「私達も撮りましょうよ」
そう言うと鈴原は俺の方に寄ってきて肩と肩が当たる距離まで近づき写真を撮った。
「結構いいの撮れましたよほら!」
確かに変な顔になってないから良かった。でも急に来たものだからびっくりして心臓がバクバク鳴っている。
「それで鈴原が見せたいものってなんだ?」
「遂に完成したんです!小説が」
「まじか!それを見せてくれるのか?」
「はい!そう言う約束でしたから」
前の作品から約1年ぶりの鈴原の小説。楽しみだ。
「どんな物語なんだ?」
「高校生の男女の物語です。まあ読んでみて下さい」
「分かった」
この厚みからして結構時間がかかるな。
「これ読むのに時間かかるけど大丈夫か?」
「はい!時間ならたっぷりあります」
「なら読ませてもらうな」
そして俺は鈴原の小説を読み始めた。